表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
織田信長の行動記録  作者: 楠乃小玉
11/47

織田信長がサイコパスであるというウソ

織田信長がサイコパスであるとうウソを検証する。

私は長年、犯罪者更生のための保護司活動をつとめ、犯罪者のプロファイリングについても

常々勉強してきたので、サイコパスの性格というものを把握している。


よって、織田信長の性格とサイコパスが極めてかけ離れていることを理解している。

織田信長がサイコパスだと言っている人たちは小説など創作物を見ただけで、

織田信長がサイコパスだと言っているいい加減な人たちだ。

むしろ、「織田信長はサイコパスだ」と断言している人たちこそ、サイコパスである可能性が高い。

それは、サイコパスのもっとも顕著な特徴が「フリーライド」であるからだ。


サイコパスは、非常に飽きっぽく、新しもの好きで、知識欲が豊富で、

次々と自分が利用できるものを物色して探している。

それは「自分が楽をするため」で他人が長年研究しつづけてやっとえた成果などを

「これは自分の研究成果です」などと言って自分のものにしてしまうことがある。

この特質が故に、他人の財産を横領したり、どこかで聞きかじったアヤフヤな情報を

真実だと主張する傾向がある。

そして、その新事実というのが、間違いだった場合は「これは誰々から聞いた情報だから、

これを研究して発表した奴が悪い」と他人に責任を転嫁することがよくある。


サイコパスの簡単な特徴を列挙してみよう。


他人に対する共感性がまったくない。

人が苦しんでいても、悲しんでいても、何も感じない。

人が苦しんでいるのを見て悲しんでいる人を見ると、

「この人は苦しんで判断力が弱った人間をだまして利用しようとしてるんだな」と考える。

だから、同情心が熱い人を見ると「この人はまったく相手をかわいそうだとは思っていない」

という結論を出す。


他人を利用するための手段を常に研究し、情報を集めている。

情報を収集することが大好きで、常に何かの情報を集めている。

ただ、それは自分が楽をするため、他人の成果にただ乗りするのが目的のため、

一つの研究に執着することがない。

感情がなく、利益だけが目的である。

この特質のため、勉強が非常にできる人が多く、学歴社会では社会の上流階級に

このような人たちが占めることになる。


事実、中国でゃ科挙制度によって人格ではなく、学力によって社会の指導層が占められたため、

社会が荒廃し、腐敗が横行し国が何度も滅びている。


フリーライド(ただ乗り)

これがもっとも顕著な特徴。

他人が長年研究してやっと見つけ出したような成果に平気でただ乗りする。

それを利用して自分が利益を得る。

自分では研究や開発をしない。

むしろ、職人や研究者を見下し、バカにしている。

これは、何かに執着するひと、何かを守ろうとする人を

「無価値で愚かな人間」

と断定する行為であり、

これは職人や研究者だけではなく、

オタクなど何かに萌えたり、執着してグッズをコレクションする人にも向けられる。

サイコパスはオタクを内心見下していることが多い。

ただし、利用価値があると思うと、オタクに偽装することもある。

サイコパスは「萌え」など他人への共感性が理解できない。


自分を偽装する。ウソをつく。

平気でうそをつくというのも、この人たちの特徴。

人を引き付けるために、99%本当で有益な話をして人をひきつけ、

信用して人が自分に近づいてくるとあと1%の部分にウソを混ぜて、

人を利用しようとする。

自分の身を守るために、自分が最も軽蔑しているものに偽装する。

「ボクはオタクですよ」と主張する。

これを見破るためにはその人物の部屋を見るか語っている内容を見る。

オタクでありながら部屋にキャラクターのフィギアやポスターがおいてあるかどうか?

オタクの心には萌えが内在している。これは、かわいい女の子キャラという意味ではなく、

共感と執着心という意味である。それが銃である場合も、鉄道である場合もぬいぐるみやファンシーグッズである場合もある。必ず部屋に偶像を置いている。

ただし、作家、漫画家は自分の頭の中に空想の楽園を構築できるので物理では置いていない場合がある。

会話の内容では

サイコパスは「ボクは、何何を何年もやりこんだよ」「何を何巻も何十回読み直したよ」などと

数値的な成果を発表したり、自分がどれだけ漫画やアニメの内容が知っているか、

知識の物量を開示する。

オタクは「何何ちゃんかわいい」「むっちゃ萌える、ころげまわる」など感情を開示する。

サイコパスは自分の感情を開示して相手が嫌がったり引いても、自分の愛を語りつづけることが

非常に苦手。共感力がないから。

そのほかにも、

自分がサイコパスである事を隠すためサイコパスを非難するとともに、

サイコパスがどんな人間であるか説明するときにウソの説明をして、

相手をミスリードして、自分がサイコパスであることに相手が気づかないよう

工作することがある。

たとえば「ドナルド・トランプはサイコパスだ!こんな人間がサイコパスなのだ!」

と主張する。

実際は、ドナルド・トランプは自分の感情や愛情を、相手がはた迷惑だと思っても

主張し続ける、計算があまりできない人格であり、サイコパスとは対極の人間である。


人に危害を加える人間の性格の非常に大きなカテゴリーがあり、それは

「ダーク・テトラッド」と呼ばれている。


自分が加害者であるにも関わらず

「自分は被害者だ」と主張する。

そして、被害者を加害であると断定し、糾弾する。


自分が今までイジメる側であったにも関わらず、

自分はイジメられてきたと主張する。

また変則的な場合「サイコパスはイジメをしない」とサイコパスの

有害性を否定したり、

「サイコパスより危険なものがある」とまったく関係ないものに

シフトすることもある。


心理学の研究右において

もっとも危険とされす反社会的傾向は

下記に述べる「ダーク・テトラッド」である。

現在の科学的検証では、それ以外のものが、この勢力より危険であるとは

認識されてはいない。



この「ダーク・テトラッド」とは

サイコパス

非常に人当りがよく、善良を装い、「私はあなたを大好きですよ」「私はあなたを助けたいんです」

と言って近づき、信用した人をだまして食い物にする性格。

外から見るととても善良で紳士的に見える。


サイコパスの最大の特徴は

自分が人を攻撃したり、他人に被害を与えたとき

「自分が傷つけられた」「自分は被害者だ」と言って

自分が搾取した被害者を加害者に仕立て上げ、徹底的に追い詰めようとすること。

そのためにあらゆるウソをついて自分を正当化する。



サイコパスは外見上見抜くことがむつかしいため

色々と客観的に見分けるための統計が行われている。

オーストリア、インスブルック大学の心理学者である

クリスティナ・サギオルー(Christina Sagioglou)氏

による1000人を被験者とした実験。


味覚的嗜好として、なぜか激辛のもの、もしくは苦いものを好む傾向があるといわれている。


顔が平面的でエラが張ったような顔の人が多い。


あくまでも、これは統計的にそういう傾向が強いというだけで、

すべての人がそうだというわけではない。



ナルシスト

自分が大好きで、自分に酔っている。自分が世界で一番素晴らしいと思っており、

自分のやりたいことのために他人に迷惑をかける。ごり押しする。

傲慢で人の助言を聞かない。

人からは敬遠され、けむたがられる。

ただし、サイコパスとナルシストが重なると、

通常ナルシストが表す傲慢性が表面からは見えなくなる。


世間一般から「あいつは絶対サイコパスだ」と言われる性格の人の多くが

このナルシストである。

ただ、それは、サイコパス的傾向のないナルシストである。

よってサイコパス的気質を持ったナルシストより危険性は低い。

トランプはどちらかというと、こちらのタイプ。


サディスト

人が苦しむのを見るのが楽しい。

人が大勢死んだり、破滅するのを見るのが楽しい。

この嗜好も外面的には隠蔽されていることが多いので、

見分けるのがむつかしい。

より多くの人を不幸に陥れるために、

あえて、意図的に慈善団体や宗教団体に入り込み、

組織を引っ掻き回す事もある。


マキャベリスト

戦略的に物事を考え、いかに自分が楽になるか、いかに自分が利益を得るか、

合理的に考え、最短距離を得るために常に知識を勉強し、それを実践している人。


知的に見え、学者肌の人が多い。本を多く読んでおり、知識こそ力だと考えている。

目的が手段化する場合が多く、

自分が何か目的を定めたことを実行するために、周囲がどれだけ迷惑しようが、

事実を曲げて、データを改ざんしても、目的を達成しようとすることがある。


気質として、


この気質の1つだけであれば、危険性は軽減する。

なぜなら、

たとえばサイコパスは自己利益の最大追及が目的なので、

無理をして犯罪を犯す可能性が低くなる。

逮捕されたら自己利益を棄損するからだ。

だから、合法の範囲内で人を利用し、だまし、利益を得る。

命までは取られない場合が多い。


ナルシストは自慢屋で高圧的で人をあからさまに見下していて、

外から見てもわかる。

人はそのような人を避ける傾向があり、

多くの人がナルシストの害から逃れることができる。


サディストは

嫌がらせや人の上げ足を取るのが大好きな人種で、

これはやっかいである。

特に自分の姿が見えないインターネットなど匿名空間では

リスクなく暗躍ですので、

よく出没する。


マニトバ大学のエリン・バックルスら、カナダの研究者による研究結果。



マキャベリストは

目的のためには手段を択ばない傾向が強いが、

それでも、上記三つと比べて良心や良識はある。

知的であり、人が何万人も死ぬような行動は、そもそも、戦略的に正しくないと

理解している。

ただし、ここにナルシズムやサイコパス、サディズムが合わさると、

何万人も人が死んで、しかも、それを実行しても自分は法的に裁かれない状況におかれると、

むしろ、「たくさん人が死ぬ光景を見てみたい」「大勢の人が死ぬのは楽しい」と考えてしまう

傾向がある。


もっとも危険なのは、この

サイコパス、

ナルシズム、

サディズム

マキャベリスト

の四つの傾向を同時に持ち合わせてしまった人間である。

当然、個別でも、危険であり、近づけば不利益を被る可能性が極めて高いので、

近づかないにこしたことはない。


ただし、サイコパスは

非常に多彩な知識を持ち、一見、見た目は紳士的で、

とてもいい人に見えるので、この3つの中でももっとも危険で、また、もっとも見抜くことが

むつかしい。


よくサイコパスの人が人に近づく時に言う言葉が

「心理学の実験で、人は最初に見た直観で、相手の危険性を見抜く能力があるので、

一見して相手がいい人だと思ったらその人はいい人なんだよ。だから私は善良な人なんだよ」


しかし、これは上記のナルシスト、マキャベリストを見抜くときの判断である。

犯罪傾向のつよい人間は、この第一印象では見抜くことができない。

よく凶悪犯の近所の人へのインタビューで

「まさかあの人が」「日頃はとてもいい人でしたよ」というコメントが発せられるのは

このためである。


よって、私たちはサイコパスに関する専門書を読み、

より深く、サイコパスへの理解を深めていかねばならない。


参考文献


良心をもたない人たち (草思社文庫) 文庫 – 2012/10/4

マーサ スタウト (著), Martha Staut (原著), 木村 博江 (翻訳)




 平気でうそをつく人たち 虚偽と邪悪の心理学 (草思社文庫) 文庫 – 2011/8/5

M・スコット・ペック (著), 森英明 (翻訳)



上記の科学的検証から見ると

織田信長は苦いものが嫌いなのでお酒を飲まない。

甘いものが好き。

共感力が非常に高く、

当時、世間的に見て無価値とされた下層民や障碍者にほどこしをした。

自分の利益にならないことでも、伊勢神宮や石清水八幡宮や熱田神社の修復に資金を出している。

サイコパスとはまったく違う性格である。

人に危害を加える反社会的性格のうちもっとも大きな勢力は四つある。


サイコパス

ナルシスト

マキャベリスト


サディスト


この反社会的傾向の人間の特徴として

辛いものを好む、もしくは苦いものを好む、

他人に共感しない。

などの特徴があるが、織田信長は甘党であり、

当時、社会的に無価値とされていた障碍者や下層民にも共感し、やさしかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] >事実、中国でゃ科挙制度によって人格ではなく、 は >事実、中国では科挙制度によって人格ではなく、 の 誤りかと思いました。勘違いだったらすみません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ