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白雪姫~とある国の雪の王女~

作者: 追ヰ鰹

笑いながら読んでもらえたら嬉しいです。

-とある王国に、1人の王女がいました。それはとてもとても美しくて優しく、誰もが羨む美貌を持った王女でした。


その美貌が故に彼女は王妃に何度も殺されかけ、一度は命を落としました。しかし、通りかかった王子のキスにより蘇った王女は・・・・・・・


とても卑屈な性格になってしまいました。


「どうせみんな私の事なんて・・・・」


が口癖のダメダメな王女に変貌していたのです。


そんな姿を見ていた王子は、無理にでも外に連れ出そうとしました。


しかし、王女は頑として部屋を出ません。


「い~や~だ~!!!!どうせみんな私の事なんて見たくないんでしょう~!!!」


まるでおもちゃをねだる駄々っ子です。


「今日はどうしても君が必要なんだ!!だから来てくれ!」


王子が白雪姫の腕を引っ張ります。


「やぁぁだぁぁぁぁ!!行きたくないぃぃぃ!!!!」


・・・・遂に白雪姫は泣き出してしまいました。


「白雪!このまま部屋に籠ってるなら君とは別れる!!それでもいいのか!」


最終手段です。王子は「このまま君が変わらないなら僕はここから出ていく」と宣言しました。


「え・・・・?」


一瞬固まった白雪姫ですが、次の瞬間にはさっきよりももっと大きい声で泣き出してしまいました。


「逆効果だったか・・・・・仕方ない。」


王子は一旦諦め、部屋を出ました。


「ぐすん・・・・王子が私をイジメる・・・・あんなに好きって言ってくれてたのに・・・寂しい・・・・」


召使いも部屋を去り、1人取り残された白雪姫はベッドの上に寝転がりました。


「私って生きてる意味なんてあるのかな・・・・色んな人に迷惑をかけて・・・王妃も亡くなって・・・・王子だけが私の生きてる意味だったのに・・・・その王子にも嫌われて・・・・」


どんどんと思考がネガティブになっていきます。


「そもそもどうして私はこんな性格なんだろう・・・・前はもっと話せてた気がするのに・・・」


そう。王女は蘇った時、以前の記憶がなくなっていました。覚えていたのは、自分の名前と、王女だという事のみ。どんな性格だったかなんて覚えていませんでした。


つまり、自分を殺そうとしていたのが王妃だったことも忘れていました。気づいたら王妃が死んでいて、足には真っ赤に焼けた鉄の靴が履かされていました。


「もう・・・私なんていらない娘・・・・あの世で王妃に会ってくるわ。」


そうつぶやくと、隠し持っていた毒リンゴを口にしました。卑屈になってから何度も死のうとしましたが、それらは召使いや王子に止められていました。ナイフや、拳銃。全て取り上げられてきました。


「さよなら・・・・王子・・・。」


一口リンゴを齧ると、呼吸が苦しくなり、やがて白雪姫は動かなくなりました。


発見されたのはそれからわずか3分後でした。


「姫!姫!!しっかりしてください!!!」


召使い全員で蘇生を試みますが上手くいきません。


「白雪は僕の妻だ。・・・・僕がやる。」


そういうと王子はいつかと同じように、白雪にキスをしました。


すると、奇跡が起こりました。白雪姫の体が温かさを取り戻していきます。


「・・・・ここは・・?」


しばらくして目が覚めると、白雪姫の目には愛しい王子の姿がありました。


「気づいたかい。・・・どうして自ら死なんて選ぶんだ。僕は悲しいよ・・・。」


涙ながらに王子は話しかけました。


「ごめんなさい・・・・。あなたに嫌われたかと思って・・・。」


同じく涙ながらに答える白雪姫。


数日眠り続けたのち、本調子に戻った白雪姫。


「この程度の事も出来ない召使いはいらないわ。下がりなさい。」


・・・・・目が覚めたら女王になっていました。


「白雪・・・・君との結婚生活は波乱万丈で・・・飽きないね。」


王子は嬉しいような悲しいような顔で白雪姫の手を取りました。

王子のキスで蘇ったあと、性格が変化していたら?というifです。

女王キャラはあのセリフをひねり出すのに30分ぐらい使いました。


卑屈なキャラは凄くやりやすかったです(笑)

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