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ぼーい♂⇔みつるぎ⇔が~る♀  作者: 大竹雅樹
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ぷろろーぐ⇒ものろーぐ

「おれ、おおきくなったらヒーローになるんだ」


「ヒーロー?」


「そう、ヒーロー。日曜のテレビでやってるような変身するヤツじゃなくてさ、こう、なんていうのかな。ゲームとか漫画に出てくる主人公みたいにさ、すっげえ強い武器を振り回して、デカいモンスターをズバーっとやっちまうヒーローに、オレはなりたいんだ」


「悪い魔法使いやドラゴンを倒してお姫様を助けたりするような?」


「それそれ。いまはまだヤクモ先生から毎日やれって言われてる素振り百本こなすのがやっとだけどさ、がんばってレベルを上げて、早くオトナになって、最初の村で【こんぼう】とか売ってそうなおやじの店を飛び出してさ、いつか世界に出て、みんながスゲェって驚いてくれるビッグな大和男児になってやるんだ」


「それがヒイロちゃんの夢なんだ」


「これ、けっこう本気で叶えたい夢なんだぜ。勇者とか英雄の出てくる話を見たくて週に二回は図書館に通ってるし、本気でヒーローになりたくてヤクモ師範のところで剣道も始めたし。中学生になるころにはきっと必殺技のひとつでもあみだしてると思うぜ」


「でっかい夢なんだね」


「あ、このことはナイショでな。おやじの耳に入ったら大変だから」


「ダメなの?」


「ダメっ! こんなことクラスのみんなに聞かれたら絶対に笑われるし、おやじはオレを家の跡継ぎにする気マンマンなんだ。知られたら村から出られなくなっちまう。オレの話をまじめに聞いてくれるお前だからバラしたんだからな。約束だぞ」


「じゃあ……ヒイロちゃんも約束してくれる?」


「ん?」


「えっとね、もし、もしもだよ。ヒイロちゃんが自分の夢を叶えて本当のヒーローになれて、そのとき私がちゃんと大きくなれてたら……えっと……その……」


「その?」


「私も一緒に、つれていってほしいんだ……私、ヒイロちゃんのそばにいたい」


「なんだ。そんなことなら大歓迎だよ」


「忘れないでね。私とヒイロちゃんとの約束だよ。嘘ついたらハリセンボンだよ」


「ああ、約束だ。必ず立派なヒーローになってやるからな。お前たちこそ誰にも言いふらさないって約束、忘れるなよ」


「うん。絶対に忘れない」

      本日の【伝説の武器】うんちく♪


○『天羽々斬』(あまのはばぎりけん)


 日本を代表する神代三剣の一角。

古事記において英雄スサノオが『八岐大蛇(やまたのおろち)』を倒すのに使った天十握剣あめのとつかのつるぎの一本。

羽々斬とは大蛇を斬ることに基づいた剣の銘である。

 別名として『布都斯魂剣ふつしみたまのつるぎ』『蛇之麁正おろちのあらまさ』『大蛇麁おろちあぎと』など名がある。

 現在は神体とされる鉄刀が石上神宮(いそのかみじんぐう)本殿に奉安され祭られている。

 なお、創作では八岐大蛇(やまたのおろち)からの体内から誕生した天叢雲剣のほうが有名すぎるため、こちらのほうはどうにもイマイチ知名度に欠ける。

近年、急に歌っちゃうアニメ『戦姫絶唱シンフォギア』でメインキャラの装備する

武器として採用されたため、ようやく陽の目を見つつあるとか無いとか。


《近況報告》

本日より新連載『ぼーい♂⇔みつるぎ⇔が~る♀』が始まります。

こちらの更新はやや遅めとなりますが何卒よろしくお願いいたします。

本作品についての感想や評価やブクマなどを頂ければ幸いです。

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