僕なんて死んでしまえ [千文字小説]
人が一生に一度は思う、疑問の一つや二つ。
それは個人差はあれ、絶対に何かはあるだろう…。
今回の、自分の場合はこうだ→
『人が生きる価値とはなんなのか?』
しかし、それは人それぞれ思うことは違うであろう。
ここで、自分が思う《生きる価値》というのは、《誰かに必要とされる数》である。
それは、なぜなのか?
そんなことは言わなくたってわかるのではないか?
誰かが必要な人間は、誰かから愛されるわけで、
誰にも必要とされない人間は、誰からも必要とされない。
要するに、いらない人間となり、価値のない人間となるのである。
さて、ここで問題が一つある。
果たして、君は「誰かに必要とされている」と言い切れるだろか?
自分は、決して言い切ることができない。
それは、自分自身で極力、人と関わるのを避けてきたため。
それは、《誰かに必要とされたくなかったから》だった。
なぜ、そんな行動を今まで僕が取ってきたかというと、
ただ単に、“怖かった”のである。
僕は、極度な小心者なのである。
果たして、そんな僕が誰かから必要とされるだろうか?
それは、決してないだろう?
君は“道端で出会った人間”が、“どこかであったかもしれない人間”が、“地球の反対側にいる人間”が、必ずしも必要だろうか?
答えは、決まって『ノー』だ。
ありえるわけがない。
だって、話したこともない人間に、どこの誰が興味なんて持つだろう?
君だってそうだろう?
所詮、人間なんて冷たい生き物さ。
僕らは決まって、そう口遊む。
しかし、そう答えたところで、自分の中に蔓延る悲しみは消えない。
何をしていても、幾度となくのしかかる、“独り”という現実。
誰からも必要とされず、ただただ寂しく生きるだけの毎日。
そんな毎日で、ふと僕は思うんだ。
「なんで、昔の自分は一人で生きると誓ってしまったのだろう?」
「あぁ、僕なんて死んでしまえばいいのに…」と―――――。
だって、そう思わないかい?
生きる希望を失った挙句、生きることを必要とすらされていない。
そもそも必要としてくれるはずの友はいないし、親にだって、、、
僕はどうせ、独りなんだ。
今も、 今までも、 これからも、、、
どうせ僕は、生きている間、ずっとずっと一人なんだ。
でもいいんだ。
毎日思えば、寂しくなんてないからさ。
「僕なんて死ねばいいのに―――」
「所詮、生きる価値などないのだから―――」
「どうせ、誰にも必要とされていないんだから―――」
決して、自殺はよくないですよ。