検索
「運命の人とは」
中学生の秋。電車の中、スマホで静かに検索をする。
一人でこんなことを調べていることに恥ずかしくなる。
「縁、繋がり、宿命、、、。」出てきたワードを心の中でつぶやく。
「そんなもの本当にあるのか」そのころの私にはまだ分からなかったし、疑うことが多かった。あの人に出会うまでは、、、
春、暖かい風に包まれて新しい制服を身にまとい、慣れないローファーを履く。高校生になった私、「斉藤ゆあ」は新しい環境に心が弾んでいた。
入学して一週間が経った。
オレンジ色に染まる空の下で、いつものように友達と帰っていた。
「ねぇねぇ、ゆあ。部活どうする?」
そう聞いてきたのは中学からの同級生、「小林未来」
明るくてしっかりしていて自分を持っている。私とは正反対だが、彼女は自分にないものを持っていて、尊敬できる存在だ。
「まだ迷ってるけど、美術部がいいなー」
「なんで?」
特に理由はなかった。楽そうだからというわけではないし、ただ消去法でそうなっただけだった。
「なんとなく、、、」
「もう、そんなんでいいの?」
彼女は少し呆れた顔で言う。
「未来は?バスケ部?」
「絶対バスケ部ー」
未来は中学三年間、バスケ部の部長をしていた上に技術もとても高く、優秀な成績を残していた。
私とは違ってちゃんと熱中できるものがある未来が、とても羨ましい。
「ゆあももうちょっと部活体験行ってみたら?なんか変わるかも。」
「そうだねー」
ほぼ美術部で決定していた私は素っ気ない返事をし、空を見上げた。




