3. 睡眠をとる
ここからは免疫力を上げる方法について書いていきます。
まず、睡眠について取り上げたいと思います。
私達は1日のうち、約8時間程度の睡眠をとっています。
その睡眠は、脳を休ませ、疲労を回復させるという役割があります。
実際、睡眠不足が続いたり、徹夜をしてしまうと、かなりの疲労感を感じるようになり、後で相当しんどい日を経験することになってしまいます。
疲労はドリンク剤などである程度対処することも出来るかと思いますが、それはあくまでも一時しのぎであり、脳を休ませるわけではないので、長い目で見た場合、やはり睡眠に勝つことはできません。
僕自身、睡眠に勝てる薬はこの世に存在しないと考えています。
また、睡眠には縮んだ身長を元に戻す働きもあります。
日常生活では少し実感しにくいかもしれませんが、実は、私達の身長は朝から夜までの間に約1~2cm程度縮みます。
これは、体の重さのために、背骨の軟骨部分が縮むためです。
そして、足の大きさは朝よりも夜の方が少し大きくなります。
靴屋で靴を試し履きする時、朝よりも夕方の方がお勧めなのは、そのためです。
しかし、朝から夜までの間に縮んだ身長はどこかで元に戻さなければなりません。
ということは、夜から朝までの間に身長が元通りになっていることになります。
その間に行っていることと言えば、そう、ずばり睡眠です。
この役割はどんな薬を開発したとしてもできないと思います。
そして、この作品でも取り上げるくらいですから、睡眠は免疫力の向上にも関与しています。
私達が睡眠をとっている時、体ではいくつものホルモンが分泌されます。
(※なお、ここで言うホルモンは、体のある部分で作られて、血液を通じて別の部分に運ばれ、そこで役割を果たす物質のことです。焼肉屋で聞くホルモンとは全く別の物質ですので、ご注意ください。)
その代表的なものとして、成長ホルモンが挙げられます。
成長ホルモンとは、その名の通り、子供が成長するために必要な物質です。
ですから、睡眠時間を削ったり、夜更かしなどで睡眠の質が悪くなってしまうと、身長が伸び辛くなることが考えられます。
さらに成長ホルモンには傷ついた細胞を治す働きがあるため、成長が止まった大人にとっても大事な物質です。
このホルモンは深い眠りに入っている時に一番多く分泌されますので、できることなら質のいい睡眠をとることも大切でしょう。
そのためにも、規則正しい生活をし、体内時計に沿った生活を送ることが大事です。
(ただ、交代制の仕事をしている人にとっては、なかなか厳しいかもしれません。その方には、ある意味ごめんなさい。)
他にも、睡眠中にはたくさんのホルモンが分泌されます。
それらの中には、免疫力を上げて、病原体をやっつけたり、傷ついた細胞を修復するものがあります。
私達は起きている間、様々な病原体やストレスにさらされますし、時にはケガをしてしまうこともあります。
結果、夜には免疫力も下がってしまった状態になっていることでしょう。
そんな状態から体を回復させるのが睡眠です。
早い話、免疫力は睡眠中に上がっています。
さらにその時、胃の中を空にして空腹状態にしておくと、免疫力はさらに上がります。
実は食べ物を消化する時、体の機能はそちらに集中してしまうため、体全体の免疫力は低下してしまいます。
本では睡眠の3時間前までに食事を済ませましょうと書いてありました。
僕自身は仕事の関係上、時々早番があるため、早く寝てしまうことが多いです。
そのため、なかなかそれは大変ですが、せめて2時間前までに済ませるようにしており、夜食はとらないようにしています。
それに加えて僕はなるべく早く寝ることにも気を使っており、遅くとも10時、早ければ9時に寝てしまいます。
(そのため、プロ野球がまだ終わっていないのに寝てしまい、翌朝に結果を知るということもしばしばあります。)
少しビックリするかも知れませんが、私達の体は元々夜8時に寝て、朝4時に起きるというように出来ていました。
実際、大昔は日が沈むと寝て日が昇ると起きるという生活でしたし、戦国時代の武将はそのような時刻に寝起きする生活をしていました。
さらに動物に目を向けると、夜行性を除けば、真夜中が睡眠の中心になるような生活をしているケースが多いです。
そのため、畜産など動物を取り扱うことを仕事にしている人達は、動物の生活サイクルに合わせるため、朝早起きをしなければなりません。
(植物を取り扱っている場合もそうかもしれません。)
とはいえ、現代では多くの人達にとって、8時寝の4時起きというのは現実的に難しいでしょう。
それでも夜更かしをせずに、なるべく早く寝るということであれば、決して難しいことではないと思います。
こうすることによって睡眠の質を高めることが出来れば、成長ホルモンの分泌なども盛んになり、結果的に免疫力も上がって、病気にかかりにくい、健康な日々にもつながると思います。
また、余談ですが、早寝することによって節電にもつながるため、二酸化炭素の排出削減にも貢献出来ますよ。