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ウィッチエアクラフト 〜魔女は空飛ぶ法機に乗る〜  作者: 朱坂卿
第五翔 円卓第十三席争奪聖杯 
91/193

#90 覚醒の条件

 ――いきなり何であって魔女木さん! このわたくしに


 ――いいから! まああんたと違ってあんまり職権濫用はしたくはなかったけど……これは飛行隊長命令よ、早く!


「まったく……まあこういうことなのは分かってよ魔女木さん、だけど……後で覚えていらっしゃい!」


 先ほどまで青夢の予知能力をもって彼女と交信した時の内容を思い出し、マリアナは少々苛立ちながらも自機カーミラを駆り空を駆ける。


 生徒会総海選より数日後。

 事の起こりは無論、少し前に魔男の元騎士団長にして再び返り咲いたアルカナによる魔女社会への宣戦布告だった。


 ――聞くがいい、魔女社会の諸君! 我ら魔男の12騎士団は諸君らに対し、全面戦争を布告する!


 それに伴い市街地には、自衛隊の防空態勢が取られ。


 まさに魔女社会は厳戒態勢に入っていた。


 そんな中。

 なんと青夢と法使夏は自ら専用機を駆り。


 魔男側を誘い出していた。

 そうして現れた第十三の騎士団・女男の騎士団。


 その保有艦たる幻獣機母艦(クリプティッドマザー)スキュラ・幻獣機母艦(クリプティッドマザー)カリュブディスを率いて同騎士団所属のメアリーとミリアは、青夢と法使夏に挑んだ。


 そうして一時、彼女らはミリア率いる幻獣機母艦(クリプティッドマザー)カリュブディスに翻弄されながらも。


 加勢して来たマリアナや剣人の力もあり、何とか撃退に成功する。


 しかし、それから数日後のことだった。


 巨男の騎士団が擁する巨人型の幻獣機父艦クリプティッドファザーフードが大挙し、さながら巨人の群れを成していた。


 それを空飛ぶ法機(ウィッチエアクラフト)グライアイ三機とゴルゴン旗艦により龍魔力四姉妹が、迎え撃っていた。


 その激戦の末、最終的には四姉妹の四女・愛三とアロシグの一騎討ちとなり愛三の勝利に終わった後。


 アルカナの提案により魔男側の攻勢競い合い――争奪聖杯に参加している六騎士団が一斉攻撃を仕掛けることになったがそれも辛くも退け。


 その際に得られた情報から、自衛隊と凸凹飛行隊・龍魔力四姉妹は。


 魔男の"本拠地"――正確には、罠として仕掛けられていた偽本拠地へと向かった。


 しかしそこで待っていたのはマルタの魔女――赤音の裏切りと。


 ――ああ、君たちも聞いたことがあるだろう……ライカンスロープフェーズ! それこそ騎士が自身の幻獣機に魂を同化させた形態だよ……君たちが葬り去った幻獣機タラスクや幻獣機ナイトメアがとっていた形態でもある!


 自分たちが知らずして人の命を奪ったという事実を突きつけられた凸凹飛行隊のうち法使夏と剣人が、そして龍魔力四姉妹が幻獣頭法機(マジックノーズアーツ)化させられた自機を奪われてしまったという結果だった。


 その功績に加え、魔女社会にも多数の幻獣頭法機(マジックノーズアーツ)が潜んでいるという不安を与え混乱させたこともあり。


 女男の騎士団が争奪聖杯を制することになった。

 が、それは第十三席に見せかけた騎士王――ダークウェブの王タランチュラの席に彼女たちを座らせることで彼の逆鱗に触れさせようとするアルカナの策略であり。


 それにより赤音たちは、タランチュラの怒りを買ってしまう。


 一時は自身のミスに打ちひしがれながらも、それを察知した青夢は他の凸凹飛行隊と共にいち早く動き出そうとするが。


 ――聞こえるかいな、ジャンヌダルクの魔女さんにカーミラの魔女さん! この二人を離してほしかったら……神妙にして、あんたらの残る機体を差し出せや!


 なんと自身と同じく女男の騎士団団員であるはずのミリアとメアリーを下に吊るした幻獣頭法機(マジックノーズアーツ)デモニックリバイヤサンを駆り赤音は、ジャンヌダルクとカーミラの引き渡しを要求して来たのである。


 そうしてその要求通りに現れた青夢とマリアナだが。


 実は人質などではなく、最初から青夢たちに牙を剥くつもりだったミリアとメアリーと彼女たちはぶつかり合いとなる。


 しかし突如として現れたのは、手ずから彼女たちを葬ろうとするダークウェブの王タランチュラだった。


 それに対し、ミリアとメアリーの助命を乞うも拒否された赤音はやむを得ないとばかりに真意を明かす。


 ――これはその姐様直々の密命や! 王様、あんたに誘いに乗ったふりして、姉ちゃん方二人を守れっちゅうな!


 そのためにアラクネは一度は葬られたが、バックアップによりいずれ蘇るという。


 しかし未だ、魔男と魔女の戦いは続いていた。


 そうして青夢から先ほどの言葉と共に自身がこの場にいる凸凹飛行隊メンバーや龍魔力四姉妹や自衛隊に共有させ、自身も共有した彼女の"ビジョン"により。


「hccps://carmila.wac/、セレクト サッキングブラッド エグゼキュート!」


 マリアナが。


「愛三、ゴルゴンシステム用意!」

「りょーかい! さあ、貫いちゃえ王神の槍(グングニル)!」

「二手乃、グライアイズアイ用意! 英乃、グライアイズファング用意!」

「は、はい夢零お姉様! ……hccps://graiae.wac/deino、セレクト グライアイズアイ! エグゼキュート!」

「了解、姉貴! hccps://graiae.wac/enyo、セレクト グライアイズファング! エグゼキュート!」


 龍魔力四姉妹が。


「hccps://crowley.wac/、セレクト アトランダムデッキ! 審判(ザ ジャッジメント)――死か死か(デッドオアデッド) エグゼキュート!」

「hccps://rusalka.wac/ 、セレクト 儚き泡バブリングパニッシュメント エグゼキュート!」


 剣人と法使夏が。


「全艦隊、さらに誘導銀弾(シルバーブレット)撃ちまくれ!」

「はい!」


 自衛隊が。


 それぞれに自身が共有した"未来の"ビジョン――より正確には、今からそこまで遠くはない"未来"である――に起こり得る最悪の災厄を回避すべく。


「グウウ! コレハ、アノコムスメ――マメキ、アオムトヤラカ……」


 今まさに目の前で組み上がらんとしている幻獣機父艦クリプティッドファザーフードバアルの完成を阻止せんと、思い思いに攻撃を放っていた。


「くう! こ、これは……」

「聞こえるかい、ミリア!」

「!? ね、姐様! はい、私は無事です!」


 一方、ビジョンを共有しておらず事態が呑み込めないミリアとメアリーだが。


「癪だけれど……そこでおとなしくしてほしくってよグレンデルの騎士さん!」

「ミリア、大丈夫!? 待ってて……私が守るから!」


 それぞれに相手取っていたマリアナ、法使夏に守られる形となっていた。


「……だってさ、ミリア!」

「くう……ふん、法使夏! 誰が!」

「ああ、あたしも同感だよ! 何クソってんだ……セレクト、野人暴食(ワイルドグラットニー) エグゼキュート!」

「セレクト、ツインストリーム エグゼキュート!」

「! くっ、騎士さん! あなたこの期に及んでまで」

「み、ミリア!」


 しかし、それぞれに守られている現状が気にくわないミリアとメアリーは。


 やはりというべきか、今自分たちに背を向けるマリアナと法使夏に向かい。


 自機の幻獣機から攻撃を――


「グウ! フン……ヤハリキサマラモ、ハムカウカ! サンダツシャドモオ!」


 とは、ならず。

 その矛先は、魔女たち同様にバアルへと合体しようとする幻獣機スパルトイ群に向けられた。


 それによりタランチュラは、驚く。


「ミリア!」

「ふん、勘違いしないでよね! 守られるのが癪すぎるのよ!」


 ミリアは法使夏に、嫌みを返す。


 ◆◇


「おのれ……どこまでも忌々しい!」

「そらこっちのセリフや、アルカナさん!」

「! ふん……その言葉、またもお返しするぞ魔女辺赤音!」


 そして、少し戦場より離れつつも。

 幻獣機セブルディアボロスを駆るアルカナは、突撃を仕掛けてくる赤音のマルタを疎ましげに迎え撃つ。


「魔女共め、どこまでも……だが! なあ魔女辺赤音よ、さっき私は魔女たちを舐めていると言ったな……だが! お前こそ、我らが王を舐めるな!」

「ああ……そやな、まだ油断できへんわ!」


 しかし赤音は、アルカナのこの言葉は肯定し。

 かつてタランチュラの幻影が浮かんでいた――今は、完成すればバアルが浮かぶはずの空を見遣る。


 ◆◇


「見える……見えるわ! さっきのビジョンが、ご破算になって行く所が!」


 タランチュラを強行突破し、ダークウェブを駆ける法機ジャンヌダルクを駆りつつ。


 その周りを取り巻くビジョンを、通過していく。

 そう、今現実で皆が戦うことにより。


 目まぐるしく変わっていく、未来のビジョンの中を。


 ――ワレハ、ミナホロボス……ソレデモ、スクウカ?


「救うわ……ダークウェブの王様! あんたを破壊者としての未来から、救ってあげる……」


 青夢は先ほどのタランチュラの言葉を受け。

 彼も救う心を胸に、自身の法機ジャンヌダルクを駆る。


「そう……こうしてビジョンを先へ先へ進めていけば! きっとある……アラクネさんの復活した未来が!」


 青夢の頭には、前の赤音の言葉が浮かんでいた。


 ――ああ、そや! 芝居とはいえ姐様には、一旦本当に死んでもらう必要があったんやが! バックアップは生きとるさかい……それをまた生きさせれば、姐様は復活するでえ!


 バックアップが何なのか、更にそれをまた生きさせるにはどうすべきか、青夢にはまだまだ分からないが。


 それでも、今は進むしかないとばかりに先を急ぐ。

 と、その時だ。


 ――青夢さん。


「この声……アラクネさん! どこにいるんですか!?」


 青夢は突如聞こえたアラクネの声に驚き、周りを見る。


 しかし、どこにも彼女の姿は見当たらない。


 ――私のことよりも……今は、あなたの隊――凸凹飛行隊の現メンバーと旧メンバーを心配するべきじゃないかしら?


「!? え? き、旧メンバー?」


 そうしてアラクネが返してきた言葉に青夢は、首を傾げる。


 ――そうよ、ミリア・リベラ! 彼女にはこのままでは……暗い運命が待ち受けているわ!


「く、暗い運命……? ぐっ!」


 そのアラクネの言葉を聞いた青夢は、動揺するが。

 次には――


 ◆◇


「ハハハ、ショセンハ、マジョ、フゼイガ……サアコグモドモ、ホウムレ!」

「こ、子蜘蛛!? そうか……何が何でも破壊者になる気なのね王様!」


 青夢は新たなビジョンを見て、驚愕する。

 何と先ほど幻影で見た幻獣機父艦クリプティッドファザーフードバアルは、この攻撃の中その巨体を現すことが難しいと判断したのか。


 本来の姿に比べればかなり小さな蜘蛛型幻獣機毎に合体となり、たちまち散開していき凸凹飛行隊も龍魔力四姉妹も自衛隊も、その波の中に呑み込んで行く――


「ミリア、早く逃げて!」

「できるわけないでしょ! 退きなさい!」

「くっ! み、ミリア!」

「……もう、最期の悪あがきね。こうするしかないじゃない……   hccps://gogmagog.edrn/、アカウント:ミリア・リベラ、パス:********……セレクト、ライカンスロープ フェーズ! エグゼキュート!」

「ら、ライカンスロープフェーズ!? だ、駄目えミリアああ!」


 しかし、ミリアはなんと法使夏を庇い。

 自機たるゴグマゴグに自身の魂をインストールして行く――


 ◆◇


「!? そ、そんな……くっ!」

「!? 雷魔さん! セレクト サッキングブラッド エグゼキュート!」


 現実世界にて。

 青夢のビジョンを未だ共有している法使夏には、当然この有様が見え。


 動揺した所、敵機の反撃に遭ってしまった。


「雷魔さん、今のビジョンはわたくしにも見えてよ! でも……今は、ああならないようになさい!」

「は、はいマリアナ様!」


 マリアナは法使夏を叱責し、法使夏は頭を下げる。


「こ、このままじゃミリアが……っ!?」


 しかし、果たして先ほどのビジョン通りに。


 バアルに融合しようとしていた幻獣機スパルトイ群は、本来の姿に比べればかなり小さな蜘蛛型幻獣機毎に合体となって行く――


 ◆◇


 ――もう時間がないわ……さあ私のことなんか放って、早く現実のあなたの軍に加勢してあげて!


 そうして、再びダークウェブの最深部では。

 アラクネが青夢を、促すが。


「……なんか、なんかじゃないわアラクネさん!」


 ――!? あ、青夢さん?


 青夢は、アラクネに逆に説教する。


「言ったでしょ、私は救うの皆を! だから、アラクネさん……あなたも、"なんか"呼ばわりできる存在じゃないの! だからお願いよ……諦めないで! あなたも皆も救うには、どうしたらいいの!?」


 青夢はまた、アラクネを促す。

 それは、ただ純粋に助けたいという気持ちだけではなく。


 この最悪の未来を回避できるのは、もはやアラクネの覚醒しかないという冷静な見方もあってのことだった。


 ――……分かったわ。私を覚醒させるには……この場にいる、私が空飛ぶ法機(ウィッチエアクラフト)を与えた人たちと()()()全てが自分の願いを唱えることが必要よ!  


「!? そ、それって私たち凸凹飛行隊と……え!? お、女魔男!?」


 しかしアラクネの言った条件に、青夢は驚愕する。

 女魔男、すなわち。


 メアリーとミリアも、願いを?


 ◆◇


「! ミリア……願いを言って!」

「!? はあ? あんた……私に命令すんの!?」

「お願いよ、ミリア! ……セレクト、ゴーイング ハイドロウェイ エグゼキュート!」

「!? な、ちょ!」

「! み、ミリア!」


 一方現実世界で、青夢を介してアラクネの話を聞いた法使夏は。


 一かバチかとばかり、ミリアを自機の水流に道連れにし。


 海中へ入って行く。


 ◆◇


「くっ……なるほど、ずいぶんといい最終決戦場を選んでくれたじゃない法使夏!」


 そのまま、ルサールカの水流内にて。


 ルサールカと組み合う形となった幻獣機ゴグマゴグ右肩に乗るミリアは、ルサールカ機内の法使夏を窓越しに見て挑発的に笑いかける。


 しかし、法使夏は笑わず。


「お願いよミリア……アラクネさんを助け出すために、いいえ! あなたを生かすために! お願いだから願いを!」


 切実に、ミリアに訴えかける。


「……ふんっ! 分かったわ、そんなに知りたいなら冥途のお土産に……私の望みはあんたを倒すことよ、法使夏!」


 ミリアは仕方ないとばかり、望みを言うが。


「……嘘。」

「は?」

「……あんたは、私を救おうとして! その幻獣機に魂をインストールして死んじゃうの! そんなのいや……だからお願い、ミリア!」

「は……何言ってんのよあんた! くっ!」

「ぐっ! ……離さない、ミリア!」

「くっ!」


 ルサールカから離れようとゴグマゴグを動かそうとするミリアだが。


 法使夏は、今いる水流の中のエアポケットにも細い水流を引きこんでゴグマゴグ諸共ミリアを締め上げ。


 彼女を、離すまいとする。

 と、そこに。


「退きなあ、元お友達い! ミリアは……あたしの可愛い後輩だよお!」

「! ぐ、グレンデルの騎士!? いつの間に!」


 いつの間にか水流に入り込んでいた、グレンデルを駆るメアリーが。


「ミリア! あたしの望みはねえ……あんたと飛び続けることだよお!」

「!? ね、姐様?」

「! え?」


 そうしてメアリーが放った、思わぬ言葉に。

 思わずミリアは、面食らう。


「もうどうでもいいさ……あたしたちを散々拒んで来た魔女も魔男も! だからさ、ミリア……あたしたちで、一緒に空を飛ぼう!」

「ね、姐様……」

「ぐ、グレンデルの騎士……」


 尚も語り続けるメアリーに。

 ミリアと法使夏は、思わず惚ける。


 ――それが、使魔原ミリアの望みなのね雷魔法使夏?


「ま、魔女木! ……ええ、それが望みなのねミリア?」


 そこへ青夢の声が聞こえ。

 法使夏は寂しげな顔になりながらも、ミリアに問う。


 すると。


「……そうよ! ええ……姐様!」

「ミリア……」


 メアリーとミリアは。

 手を、つなぐ。


 法使夏はやはり、複雑な面持ちである。


 ――さあ、今よ皆! 今見た通りにならない内に……自分の望みを! hccps://baptism.tarantism/」


「……ミリア、グレンデルの騎士――いえ、メアリーさんとか何とか! 望みを言って!」

「ああ……行くよ、ミリア!」

「はい……メアリー姐様!」

「サーチ、フライ アウェイ トゥギャザー!!」


 しかし、何はともあれ。

 ミリアとメアリーは、同時に望みを唱える――


 ◆◇


「望み、か……」


 そうして、龍魔力四姉妹で唯一強力な法機を持たない愛三も青夢の言葉を聞き。


「(わたしは……わたしだけ法機持ってないのが、もどかしいーい!)」


 これまで自分に法機がなかったが故のもどかしさを、思い出す。


 そうして。


「そう、わたしは! ……サーチ! トゥービー ア

 トゥルー メンバー オブ アワ シスターズ!」


 愛三もまた、自分の望みを唱える。


「ああ、行くでえ……サーチ! ディフェンド マイ シスター アラクネ!」

「よし……サーチ! ビーイング オーバー 魔男!」

「ミリア……サーチ! ヒッティング マイベストフレンド(ミリア) バック!」

「行くわよ、私たちも!」

「応、姉貴!」

「はい、お姉様! ……サーチ! ファイティング ウィズ アワエネミー バイ アワセルフ!」

「行ってよ……サーチ! リビング プラウド!」


 ――私も……サーチ! セイビング エブリワン!


 そうして、皆。

 それぞれに、望みを唱える。


「ははは! 何を言っている魔女共め……くっ! あ、あれは!?」


 それを笑い飛ばすアルカナだが。

 突如として空に浮かんだ眩い光に、目が眩む。


 それは――


「ありがとう……皆の望み、確かに聞き届けたわ!」

「くっ……魔女以上に、忌々しい奴か!」


 アラクネの、姿だった。

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