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ウィッチエアクラフト 〜魔女は空飛ぶ法機に乗る〜  作者: 朱坂卿
第五翔 円卓第十三席争奪聖杯 
82/193

#81 幻獣頭法機

「見えて来たわ……」

「ええ……ついにこの時が来たのであってね!」


 八丈島付近の、魔男の"本拠地"。

 そこへと迫る自衛隊・凸凹飛行隊・龍魔力の連合艦隊は戦場を前にして固唾を呑む。


 生徒会総海選より数日後。

 事の起こりは無論、少し前に魔男の元騎士団長にして再び返り咲いたアルカナによる魔女社会への宣戦布告だった。


 ――聞くがいい、魔女社会の諸君! 我ら魔男の12騎士団は諸君らに対し、全面戦争を布告する!


 それに伴い市街地には、自衛隊の防空態勢が取られ。


 まさに魔女社会は厳戒態勢に入っていた。


 そんな中。

 なんと青夢と法使夏は自ら専用機を駆り。


 魔男側を誘い出していた。

 そうして現れた第十三の騎士団・女男の騎士団。


 その保有艦たる幻獣機母艦(クリプティッドマザー)スキュラ・幻獣機母艦(クリプティッドマザー)カリュブディスを率いて同騎士団所属のメアリーとミリアは、青夢と法使夏に挑んだ。


 そうして一時、彼女らはミリア率いる幻獣機母艦(クリプティッドマザー)カリュブディスに翻弄されながらも。


 加勢して来たマリアナや剣人の力もあり、何とか撃退に成功する。


 しかし、それから数日後のことだった。


 巨男の騎士団が擁する巨人型の幻獣機父艦クリプティッドファザーフードが大挙し、さながら巨人の群れを成していた。


 それを空飛ぶ法機(ウィッチエアクラフト)グライアイ三機とゴルゴン旗艦により龍魔力四姉妹が、迎え撃っていた。


 その激戦の末、最終的には四姉妹の四女・愛三とアロシグの一騎討ちとなり愛三の勝利に終わった後。


 アルカナの提案により魔男側の攻勢競い合い――争奪聖杯に参加している六騎士団が一斉攻撃を仕掛けることになったがそれも辛くも退け。


 その際に得られた情報から、自衛隊と凸凹飛行隊・龍魔力四姉妹は。


 こうして、魔男の"本拠地"へとやって来たのである。


「さあ……行かなくてはいけなくってよ皆さん!」

「はい、マリアナ様!」

「ああ!」

「ええ、もちろん!」

「言われなくったって行くぜ!」

「は、はい!」

「ああ、行っくでえ!」

「……ええ、そうね。」


 "本拠地"へと刻一刻と近づき。

 マリアナの鼓舞に応える他の面々とは違い、青夢はただ一人現状に疑問を抱いていた。


 いや、青夢だけではなかったかもしれない。

 何しろ、これまで見つからなかった"本拠地"がすんなりと見つかった。


 これだけでも、かなり怪しいと言わざるを得なかったからだ。


 ――あたしがあのスカーレットとかいう姉ちゃん率いる機体に、発信器付けといたんや! 


 そして、その"本拠地"が見つかったのは赤音の策によるものだという。


 如何に彼女のマルタが強力な機体だからと言って、そんなにすんなりと見つかるものなのか?


 恐らくは当初、凸凹飛行隊の面々も龍魔力四姉妹もそう思ったに違いないが。


 ――魔男の六騎士団艦隊が例の本拠地守備に一極運用されているため、これも益々信憑性を高めるものかと。


 そこまで疑う余地のない条件(超一流食材)が揃ってしまえば、もはや自衛隊も凸凹飛行隊も龍魔力四姉妹もある結論(豪華ディナー)を作り上げるしかなかった。


 その島こそが、魔男の本拠地。

 故に、戦うしかない。


 これが今の、凸凹飛行隊と龍魔力四姉妹の結論である。


「(オラクル オブ ザ バージンを使わなくても分かる……これは罠! だけど……私には、これを止められない。)」


 ただ一人、未だ疑う者がいても。


 ◆◇


「ぼ、ボーン騎士団長。抜け駆けされてばかりでは敵いません! ここは一刻も早く、前の女男の騎士団長よろしく妨害を!」

「……その程度のことは考えたザンス! でも……ここでそれをやれば、牛男の騎士団(うち)も巻き添えを食いかねないザンス! その程度、考えたら分かるザンショ?」

「は、はい……申し訳ございません。」


 魔男の"本拠地"では。

 その一角を守る牛男の騎士団艦隊旗艦たる、幻獣機父艦クリプティッドファザーフードオドントティラヌス内で騎士団長ボーンが部下を窘めていた。


 自分たちが攻めに回っていた六方面攻防戦とは対照的に。


 自分たちが守りに回っているこの状況で妨害などすれば自滅し合うことにすらなりかねず、ボーンは窘めたのである。


「ああ、もう……またあのアルカナめにしてやられた感は否めないザンスが……悔しいが、今はここを守るしかないザンス!」


 ボーンは他の四騎士団長がそうしているように、地団太を踏む。


 そう、()()()()()()()()()()()()


 ボーンや、女男の騎士団以外の四騎士団長もまだそう確信に至っている訳ではないが。


 実際のところこの"本拠地"防衛戦もまた、アルカナの提案だったのである。


 ◆◇


「アルカナ……殿! あんた、自分が何してるか分かっているっしょね!?」

「そ、そうザンス! よくも毎回毎回余計なことしてくれちゃってザンス!」


 六方面攻防戦の直後――"本拠地"防衛戦より一ヶ月ほど前に話は戻る。


 この日開かれた円卓会議では、始まって早々にホスピアーとボーンがアルカナに食ってかかる。


 女男の騎士団を除く他の五騎士団が撤退させられた直接の原因は、女男の騎士団長フレイが施した妨害工作だが。


 五騎士団長たち――特に、かねてからアルカナを快く思わないボーンとホスピアーはその妨害工作すらアルカナの入れ知恵によるものと感じていた。


 あの女たち――女男の騎士団を勝たせるために。


「ははは……まだそんなことを。あの時も言った通りあれは、あくまでフレイ殿自身の」

「だーかーら! その女男の騎士団長に入れ知恵したザンスねと言ってるザンショ!?」

「そうっしょ! よくも我々の邪魔ばかり」

「アルカナ殿は何も関係ありません、ホスピアー殿にボーン殿。」

「!? ふん、ようやく口を開いたザンスね……フレイ殿!」


 尚も食ってかかるボーンやホスピアーに。

 フレイが、ようやく口を開く。


「まあアルカナ殿のおっしゃる通り。……私は何もルール違反は」

「ああ、そうザンショね! まあルール通りとはいえ……あまり騎士道(・・・)に沿ってはいないザンショ?」

「そ、そうっしょ! そんなの」

「ふふふ……はははは!」

「! な、あ、アルカナあ! またあんたが!」


 フレイとボーン、ホスピアーの話す場で。

 アルカナはボーンが口走った騎士道という言葉に大笑いする。


「いや失敬。しかし……実に我らにはそぐわない言葉と思ってね! 我らは元より反社会集団、それをお忘れかな?」

「くう……あんた! いつまで」

「静粛に! ボーン卿もホスピアー卿もアルカナ卿も……フレイ女史も。そんな話し合い方ではいつまでも纏まらぬ、そう思わないか?」


 しかしその場を制したのは。

 雪男の騎士団長クラブだった。


「く、クラブ殿! 部外者は黙っていてほしいっしょ!」

「いや……この場は見ていられん! 私が議事進行を勤めるぐらいならばいいだろう?」

「……くっ、まあいいんじゃないザンスか?」


 クラブの一言に、他の騎士団長らも応じる意を示し。

 それにより、ひとまず場は治まる。


「……では、私から提案――いや。もはや、問答無用で受け入れていただきたいことがある。」

「! な、何っしょ?」

「ふ、フレイ殿、唐突ザンスね……」


 が、次にフレイが言った言葉は。

 またも他の騎士団を、動揺させる。


 ◆◇


「ああ、体裁こそ如何にも女男の騎士団長(あの女)が考えた風になってるっしょ。けど……奴らをこの"本拠地"に誘き寄せたから問答無用で六騎士団にここを死守する素振りを見せて自衛隊たちを騙してほしいなんざ、どう考えてもアルカナ(あの男)が考えそうなことっしょ!」


 再び、"本拠地"にて。

 魚男の騎士団長ホスピアーも、悪態を吐きながら迫り来る敵艦隊を睨む。


 とはいえ、その作戦自体は女男の騎士団以外の五騎士団長にとっても千載一遇の好機といえるため。


 先ほどの凸凹飛行隊や龍魔力四姉妹と同じく、どれほど怪しんでも戦わざるを得ないのである。


 ◆◇


「……よし、航空隊前進! 散開し、守備の敵艦隊を狙え!」

「了解!」


 そうして自衛艦隊は、早くも戦闘態勢に入る。


「ふん、舐めるなザンス! ……hccps://baptism.tarantism/、セレクト サンダリングヘッド!」

「ああ、舐めるなっしょ! ……セレクト、ビッグウェーブ!」

「俺らを舐めんなだ! ……セレクト、雷鎚圧殺ミョルニルプレッシャー!」

「エグゼキュート!!!」


 そんな自衛艦隊を迎え撃つべく。

 ボーンは自艦オドントティラヌスから雷を、ホスピアーも自艦ケートスから高波を、アロシグも自艦アトラスから右腕雷鎚による衝撃波を。


 それぞれ発射する。


「ここは私たちに任せて! 01CDG/、セレクト、ブーティング "(ゴルゴニックアイズ)"! ロッキング オン アワ エネミー エグゼキュート!」

「ええ愛三! ……hccps://graiae.wac/pemphredo、セレクト グライアイズアイ、グライアイズファング エグゼキュート!」

「くう! か、艦の動きが!」


 が、龍魔力四姉妹のグライアイ飛行隊とゴルゴン飛行隊により。


 発射された誘導銀弾(シルバーブレット)が魔男艦隊の攻撃はまたも尽く、防がれ。


 余りはそのまま、動きを封じられた魔男艦隊に届こうとする。


「ひ、怯むなっしょ! ここは」

「ああ、ザンス! ……hccps://baptism.tarantism/、セレクト、ビーイング トランスフォームド イントゥ 各個形態フォーメーションロンリネス エグゼキュート!」


 が、そこはやはりいつも通りというべきか。

 魚男・牛男・巨男・虎男の騎士団は自艦隊を構成機群に分解し、撹乱を試みる。


「避けようたって無駄よ! 

「ええ愛三! ……hccps://graiae.wac/pemphredo、セレクト グライアイズアイ!」

「……セレクト、タイガーズアイ エグゼキュート。……可視、可視……」

「うわっ! れ、レーヴェブルク殿!」


 それに対抗しようと夢零は、発射された誘導銀弾(シルバーブレット)群の誘導性を書き換えるが。


 それに更に対抗しようとしたレーヴェブルクの専用機キャスパリーグの能力により。


 放たれた誘導銀弾(シルバーブレット)は、虎男の騎士団の艦構成機により撃ち落とされていき、その構成機群は自衛艦隊及び龍魔力のゴルゴン旗艦へと迫る。


「さすがです、レーヴェブルク騎士団長!」

「影薄すぎて、いきなり来てびっくりさせられたっしょ!」


 レーヴェブルクは部下に讃えられつつ、ホスピアーからは文句を言われる。


「くっ、航空隊」

「……ワシを忘れてないか!? さあ」

「!? あぶない、皆んな! 01CDG/、セレクト、デパーチャー オブ 誘導銀弾(シルバーブレット) エグゼキュート!」

「! め、愛三?」


 が、その時。

 迫り来る構成機スパルトイ群とは別の脅威を感じた愛三は、再びゴルゴン旗艦から誘導銀弾(シルバーブレット)群を発射する。


 と、そこへ。


火炎誘爆砲デトネーションボルカニクス発射用意!」

「了解! ……hccps://baptism.tarantism/、サーチ クリティカル アサルト オブ 幻獣機! セレクト ファイアリング 火炎誘爆砲デトネーションボルカニクス! エグゼキュート!」

「いっちゃえー! 王神の槍(グングニル)!」

「ぐっ!?」

「ひ、ひいいチャット殿!」

「何してくれたっしょ!」


 自衛隊も愛三以外の龍魔力四姉妹も、そして他の四騎士団長も驚いたことに。


 四騎士団艦隊の背後よりチャットは、馬男の騎士団による自艦隊より収束して有効範囲を絞った火炎誘爆砲デトネーションボルカニクスを放つが。


 それを事前に察知していた愛三が放った、これまた収束された誘導銀弾(シルバーブレット)群による雷撃――曰く、王神の槍(グングニル)がそれにぶつかり。


 敵味方を問わず対消滅による衝撃波が、降り注ぐ。


「くうう! ん? そういえば……女男の騎士団は、あの女共はどこへ行ったっしょ!?」


 その衝撃波に怯みながらもホスピアーは違和感に気づく。


 そう、いつからか見えないのだ。

 女男の騎士団の艦が。


「くっ! 一旦後退! ……ん!? な、何の騒ぎだ!?」

「か、艦長! 大変です!」


 自衛艦隊の一ウィガール艦女性艦長も、この衝撃波に怯みながらも。


 ある違和感を覚える。

 それは。


「だ、軍事ヘリ(ダストデビル)やアマゾネスが次々と! 命令を無視して勝手に艦隊後ろを通りどこかへ」

「な、何!?」


 ◆◇


「くっ! う、上で何が」

「……マリアナ様、まもなく基地内に侵入します!」

「ご苦労であってよ、雷魔さん。」

「は、光栄です!」

「こ、ここが本拠地……あの、魔男の円卓が……」


 その頃、女男の騎士団と同じく地上に姿を見せなかった凸凹飛行隊がどこへ行ったかといえば。


 これもいつも通りというべきかルサールカの水流の中にそれぞれの機が列を成して海中を飛び。


 そのまま海中にある基地入り口へと、差し掛かっていた。


「しかし……よくもまあ防御にあんな隙があってよね。」

「え、ええ……ミリアの姿も見当たりませんし。まさか……」

「ああ、これは罠……かもしれないが。何にせよ、俺たちは進むしかない。」

「(そうか……やっぱり皆……)」


 罠と知りつつ、これを千載一遇の好機と捉えているために突き進むしかない。


 それは、青夢だけではなかった。

 そう、その防御の隙は。


 あの女男の騎士団が姿を消したことにより、生まれたものである――


「……マリアナ様。いよいよ海面より出ます!」

「ええ……さあミスター方幻術に、()()()飛行隊長! 大丈夫であって?」

「ああ!」

「もう……まだ言うのね魔法塔華院マリアナ!」

「……出ます!」

「はっ!」

「えい!」

「くっ!」


 しかし何にせよ、もはやルビコン河――もとい、この"本拠地"へと至る海路は渡ってしまった。


 もはや後戻りはできないとばかりついに基地内の海面より、ルサールカ・カーミラ・クロウリー・ジャンヌダルクが飛び出す。


 そうして基地内を見てみれば。


「……? 何もありませんね、マリアナ様……」

「気を緩めてはいけなくってよ、雷魔さん!」

「……どこかに、魔男がいるはずだ。」

「(さあて、何が)」


 その時だった。


「よく来たねえ!」

「ようこそ……私たちの"本拠地"へ! 法使夏に魔女木青夢(トラッシュ)、忌まわしいクランプトン! そして……私をゴミのように捨てたマリアナ様!」

「み、ミリア!」

「あら……これはご丁寧に。」


 声と共に。

 自機ゴグマゴグの右肩に乗るミリアと、自機グレンデルに乗るメアリーの姿が。


 いや、それだけではない。


 ――ああ、よく到達してくれたな凸凹飛行隊の諸君! 来ると思っていたよ。


「(! この声は……マージン・アルカナ!)」


 青夢限定ではあるが。

 アルカナの声も、その脳内に響き渡る。


 ――そう、よくぞ到達してくれた。……我らが仕掛けた、大いなる罠へと!


「(!? く、や、やっぱり……)」


 が、アルカナの更なる言葉に。

 青夢は覚悟していたとはいえ、歯軋りする。


 そして、更に。


 ――さあフレイ! その力の限りを尽くすがいい!


「はいな!」

「……!? な……あ、あなた!?」


 青夢や法使夏、マリアナも剣人も驚いたことに。

 何とフレイ――女男の騎士団長スカーレット・フレイの名が呼ばれて出現したのは。


「ま、魔女辺さん!?」


 赤音だった。


「な、何で……? あの攻防戦の時、フレイとやり合ってたじゃない!?」

「ああ……あれかいな。あれは……こういうことや!」

「ぐるる!」

「!? え、幻獣機と法機! そ、そうか……そういえば!」


 赤音が呼び出して見せたフレイの専用機デモニックリバイヤサンと、通常法機をベースにした強力な法機マルタ。


 そういえばあの戦闘では幻獣機リバイヤサンもボナコンも、現れなかった。


 デモニックリバイヤサンは、リバイヤサンとボナコンの合体だったのだ。


「驚くにはまだ早いでえ…… hccps://martha.wac/

  セレクト、コーレシング トゥギャザー トゥー フォーム 幻獣頭法機(マジックノーズアーツ)デモニックリバイヤサン、エグゼキュートや!」

「!? ま、マジックノーズアーツ!?」


 赤音が更に唱えた術句に、またも凸凹飛行隊が驚く間に。


 デモニックリバイヤサンは一度リバイヤサンとボナコンに分離し、マルタを内包した通常法機に食らいつくようにして法機を形作る。


 それは幻獣機リバイヤサンとボナコンにより空飛ぶ法機(ウィッチエアクラフト)マルタが乗っ取られた姿――幻獣機リバイヤサンの更に凶悪な表情の機首の絵(ノーズアート)が施された機体。


 幻獣頭法機(マジックノーズアーツ)デモニックリバイヤサンであった。


「さあ集うんや法機たち……いや、幻獣頭法機(マジックノーズアーツ)キメラティックスパルトイたち!」

「な、何ですって!? ……くっ!」


 いや、その機体のみならず。

 勝手に飛び出した自衛隊の軍事ヘリ(ダストデビル)や専用法機アマゾネスもまた、赤音の元に集っていく。


 やはりそれらは凶悪な幻獣の表情が機首の絵(ノーズアート)として施された幻獣頭法機(マジックノーズアーツ)となっていた。


 ――ふふふ……はははは! ああ、凸凹飛行隊の諸君よ……君たちは今まで、我らの機体たる幻獣機を奪う一方だったと思うが! 奪うのは君たちばかりの専売特許ではないと思い知るがいい!


「なるほど……こっちが幻獣機を奪い空飛ぶ法機(ウィッチエアクラフト)の機体の材料にしているなら、向こうもまた然りということなのね!」


 目の前の光景に。

 アルカナは笑い、青夢は歯軋りする。

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