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記憶障害少女の感情は   作者: 坂城 誠
3/8

番外編 

第1話をノアから見た風景でかきました。

まあ、ノア目線ですね!

あと、多少直しました。

少女が目覚めたとき、俺は、なぜか抱き着かれた。


なぜ抱き着かれたのか、まったくわからない。まさに放心状態だった。

ただ、そのあとに言った言葉。


「やっと、会えた…!」

涙を流しながら言った、その言葉に違和感を覚えた。


この少女と会ったことは、あいつらから助けてやった時だけだ。

なのに、『やっと』という意味が分からなかった。


そんなことを考えていて言葉をかけることさえも忘れてしまった。


そのあとフィーに邪魔をされて、声をかけれなかった。

でも、俺はそんなに()()があるとは思わない。


視界が真っ暗になって昔の嫌な記憶と楽しかった記憶が浮かび上がってきた。


「あ~、お前本っ当に強いな!全然勝てない。」

ぜぇぜぇと息を荒くし地面に寝っ転がった状態であいつが言った。


「いやいや、今日は結構俺も焦ったよ。ま、勝ったけど。」

笑いながら俺も地面に寝っ転がって同じ体勢になった。


顔はぼやけていて本当の顔は思い出せなかった。

それでも、面影があるのは事実、本当のことだ。


これから先は、思い出したくもない悲劇の物語だもある。

俺の相棒は、そこで――――――――。


あいつは努力家で、信頼されていて、いつも笑顔で、楽しそうで…俺にないものを持っていた。

なにを持っていたのか最後まで分からなかった。


あの時もそうだ、あいつは笑顔でこう言ったんだ。


「お前は―――――――――――――――――――――――――――。」


「お…い…おい!」と近くにいた『ケインズ』が話しかけていた。


「ごめん!なんだ?」

「心…ここにあらずだな。」

「昔のことでな」と苦笑して答える。


「そういえば、あそこにいる少女は誰だ?」

明るい口調で話す。きっと気を紛らわせようとしているんだと思う。


これまでの経緯について一通り話した後、少女の声が聞こえた。


「な…にもない。ごめ…んなさ…い」


その声が聞こえて俺も周りにいた奴らも固まった後、歓喜の声が響いた。

気の毒なことにフィーに抱き着かれていた。


何とかフィーを少女から離し、謝ってから遠くに移動した。

俺が謝った時の少女の動きが少しばかり愛おしく思えた。


…少女は気づかなかっただろうけど、遠ざかりながら俺は少女をチラッと見ていた。

少しの間棒のように立っていたが、気を失ったのか倒れてしまった。


結局俺が、休憩室のベットまで運んだ。


少女をベットに寝かしたときつぶやいた。


「君は、何か————————————————。」

俺は、この先の言葉を言うのをやめた。


この言葉をいうと少女の心とともに俺の今までの行動が崩れ去ってしまうと思ったから。

俺は静かに部屋を去る。


食堂に戻るとフィーネが話しかけてきた。

「あの子になんかしてないでしょうね。」


疑いの目を向けられているが、うんざりしていた『ノア』はフィーネの頭にゲンコツを落とした。

今日のフィーネは、いつもより面倒くさかった。


フィーネがその時何か言っていたが、俺には知るよしもないのでスタスタと歩いて行った。


自分の部屋につき、ベットへ倒れこむ。

今日は、いろんなことがありすぎて…。


「どっと疲れた・・・。」


思い出したくないことも思い出すし…これから、嫌な予感しかしないんだが。

「やめてくれよ・・・。もう俺は・・・。」


そっと目を閉じ、眠りについた。














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