滅茶苦茶学園ー不登校のジョニーー
お久しぶりです。半年ぶりになってしまいました。誰も待っていませんよね(笑) 最近は二次創作にはまっておりました。すごく久しぶりにオリジナルを書きました。
滅茶苦茶学園の滅茶苦茶な校風についていけず、不登校になったり、別室登校になったりする生徒が毎年数名発生します。
別室登校、いわゆる保健室登校ですが、場所は生徒の希望と教室の空き状況によって決まるので、保健室とは限りません。会議室、図書室、相談室、理科室、情報処理室、音楽室、美術室など。
高校二年生で教室に入れず、別室登校をしている男子生徒を紹介したいと思います。通称、不登校のジョニーです。
「へい、皆楽しく、中休み過ごしているかーい? 中休みの放送をこのジョニーがお届けするぜ!! 今日はリスナーのみんなからの質問に答えるぜ。最初のお便りは、ラジオネーム、WHYさんから。『どうして、ジョニーさんは教室に入れないのでしょうか』お、痛い質問キター。それは俺にもわからない―。教室に悪霊でもいるのか、教室へ入ろうとすると足がすくむんだ。だから俺は放送室でこうしてリスナーの皆さんを楽しませているんだ」
ジョニーは高等部から滅茶苦茶学園に進学しました。それまではごく普通の公立の学校でした。高等部1年のころは、目立たない普通の生徒でした。理由は本人にもはっきりとわからないのですが、学校に行こうとするとお腹が痛くなり休みがちになり、不登校になりました。周囲の人の励ましにより、別室登校はできるようになったのですが、教室に入る事は出来ていません。そこで彼が選んだのは放送室の手伝いでした。もともとラジオを聴くことが好きで、リスナーの真似をしていたので放送室に入ってしばらくすると、お昼の放送を担当することになりました。お昼の放送だけでは飽き足らず、次第に彼の放送時間は増えました。
「次のお便りはラジオネーム宇宙の謎さんから。『ジョニーさんはどうして不登校のジョニーなんですか? 放送室に登校できているから、不登校ではないのでは? 』細かい~。確かにそうだね。いや~。放送室登校のジョニーでもいいと思うんだけどね。なんでだろうね。ってもう休み時間終わりだー。では諸君3時間目も頑張れ、see you
」
「さて、もうすぐ中間テストですね、テスト勉強しているかーい。俺は勉強していないけれど、放送室でみんなと同じテストを受けるぜ。今回は先生別テストの傾向と対策を発表するぜ。国語の二本木先生は、範囲は狭いが深い。同じく国語の古川先生は、古文中心だ。名前まんまだな、おい。おっと、来客だ、クラスのフレンズがプリントを持って来てくれたのかな? いつもありがたいね」
ジョニーが放送室のドアを開けると……
「あああああ」
ジョニーはドアノブを持ったまま震える。そこには先程話題に出した国語の古川先生が仁王立ちしていたのでした。
「ジョニー君、今は授業中だ、放送を辞めなさい。私の名前が古くても今回は現代文中心で行くぞ、覚えておけ」
古川先生はジョニーにプリントの束を押し付けて去って行きました。
「あああああわわわw」
ジョニーは恐怖のあまりへたりこんだのでした。
ジョニーはマイクの前でしかしゃべれないようです。
そう、彼は不登校のジョニー。今日も彼は放送室登校をする。これを出席としていいのか、教員の間で議論になっているとか、なっていないとか。