ナガレ
再び集中を高め、息を吐く。
トンファーのリーチは短い。冷静に先を読めば対応は難しくはない筈だ。
「いくぞ!!」
菅野はこちらに向かって走り出した。
右からの突き、次は左。再び右からの回転。
俺は続々と流れるように繰り出される菅野の
攻撃を丁寧に受け止める。
大丈夫だ。見えてる。
本当は避けたかったが、予想以上に菅野の攻撃が速いのだ。下手に避けてバランスを崩せばそこを逃さずに菅野は狙ってくるだろう。
ここは受け止めるのが正解だ。
全ての攻撃を受け止めきると菅野は息を切らしながら俺と距離を取った。
「はぁ、はぁ。凄いな、まるで風間さんと戦ってるみたいだ。ナツキ、やっぱりお前は本物だよ。」
「…あざっす。意味は良くわかんないっすけど、褒められるのはうれしいっす。」
「ふぅ…。よし!それじゃあ次のステップに移ろう。」
菅野は息を整えると、再びトンファーを構える。
次のステップ?どういうことだ?何かを狙ってくるのだろうか?
俺は警戒を強めた。
すると菅野はニヤッと笑い、走り始めた。
左か!
俺は竹刀で受け止めようと構えた。
「なっ!?」
俺の目線の先にはグルグルと回転しながら振られるトンファーがあった。
「ぐあっ!」
菅野のトンファーは回転も相まって考えられない程の威力となっていた。俺の竹刀は激しく音をたてて欠けた。
竹刀の破片は俺の目の前をクルクルと回りながら飛んでいる。俺は目を見開いて菅野の次の攻撃を読んだ。
「くそっ!!」
続いて右からの攻撃。トンファーは風切り音を立てながらこちらに向かってくる。
俺はバランスを崩しながらもそれを竹刀で防ぐ。だがその瞬間…
バキッ
俺の竹刀は悲鳴を上げて折れた。
ヤバイ。次の攻撃を受けることは出来ない。どうする?どうすればいい?




