チュウシノオシラセ
コンコン
俺の部屋にノックの音が鳴り響いたのは11時過ぎのことだった。既に花澤と共に独房に朝食を届けた俺は早々に部屋に戻り、体を休めていた。
誰だろう?
ダルい体を強引に起こして俺は玄関に向かい、扉を開けた。
ガチャ
そこにはジャージ姿の菅野が立っていた。どうやらまだ寝起きのようで、髪の毛は所々ツンツンと立っている。
「休んでる所悪いな。隊長からの伝言を預かってきたんだ。」
「朝霧さんが?何かあったんすか?」
あえてその風貌には触れずに返事をする。今言うべき事ではない。
「今日の午後からの演習は中止だとさ。各自でトレーニングするなり休むなりしてくれって。」
「随分いきなりですね。朝霧さん調子悪いんすか?」
「いや、急遽午後から隊長会議を行う事になったらしいんだ。だから中止なんだって。」
何故このタイミングで隊長会議をやるんだろう?最近何か変わったこと…あったっけか…?
俺は顎に手を当てて少し考える。
……あったな。
竜胆と月島の件だ。逆にこれ以外思いつかない。つまり、もうあんなことが起こらないように隊長たちが注意を受けるのだろう。まぁ、俺にはあんまり関係ないけど。
「了解っす。そしたら菅野さん、よかったら午後から組み手しませんか?相手が居なくて困ってたんすよ。」
「うぇ!?マジで?俺、あんまり対人戦得意じゃないんだけどな…。…まぁ、いっか。」
「ありがとうございます!そしたら俺、昼食を独房に届けてから菅野さんの部屋に行くっす!」
「おう、わかった。そんじゃ、また後でな!」
菅野はボサボサの頭をポリポリ掻きながら俺の部屋を後にした。




