先輩と後輩とロリコン
趣味で書いた先輩後輩の百合作品。
「先輩好きです。わたしと付き合ってください」
後輩の優子が突然そんなことを言い出した。
「えっいやよ。だって後輩じゃん」
私は断った。当たりまえである。
「早季先輩ひどい。後輩っていうだけで断るなんてっ」
「いや後輩っていうだけならよかったんだけど………」
ホントに…それだけならよかったんだけど………
「わたしが女だからですか!同性だからですか!そうなんですね!」
「いや私が言いたいのはそうじゃなくって………」
そう別に女同士だからとかではなく………
「だってあんたの見た目ロリじゃん」
童顔で可愛くて黒髪が綺麗で可愛いくて背が小さくて可愛いのだが
「やっぱりわたし可愛くないから」
「いや可愛いよ。でもここでOKしちゃったら………アレだよ」
そうアレである。
「先輩がロリコンだということは分かってますから」
「私はロリコンじゃない!決めつけないでよ!!」
そう私はロリコンではない!!!
「先輩諦めてくださいよ!早季先輩の好きなキャラだいたい女子小中学生
じゃないですか!」
「いや違うんだよ優子!何度も言うけど違うんだよ!!偶然好きになったキャラク
ターが偶然そうなだけで偶然なんだよ」
そう全ては偶然である。よって違うのである。もう一度言う、違うのである。
「早季先輩!偶然でも必然でも先輩はロリコンなんですよ!諦めてください!」
「いや私はロリコンじゃない!絶っっっ対ロリコンじゃない!!」
そこだけは認められない!しつこいかもしれないが私はロリコンではない!!
「ロリコンはみんなそう言うんです!だから早季先輩はロリコンなんです!」
「じゃあ優子はロリコンなの?この質問にはどう答えるの?」
フッ完璧である。完璧な質問である。穴一つない完璧な質問である。
「だからわたしは早季先輩が好きなんですってば!」
早季先輩???誰だっけ?そんなロリキャラいたっけ?………って私か。
「じゃあ私の見た目がロリでもそんなことがいえるの?」
フッ今度こそ私の勝ちである。これで完勝である。
「はい言えます。先輩がどうあれわたしはもう早季先輩のことが大好きなん
ですから」
……………アレ?
「もしかして本気………」
いや、でも顔赤いし………アレ?
「先輩ひどいです!なんで冗談だと思ってたんですか?」
ぐすん。と最後につけたした。すごいわざとらしいけど………アレ?
「私にロリコンと認めさせるための嘘だったんじゃないの?」
「違いますよ!早季先輩の鈍感!告白して気付かない人なんて初めてみましたよ」
ていうことは………本気の本気?
「え………じゃあ私のどこが好きなの?」
そう聞いて優子の顔がさらに赤くなり
「ぜんぶ」
と小さい声でハッキリとそういった。
「えっマジ?」
「はい」
……………そうだったんだ……………全然気付かなかった……………
「えっと…じゃあ最初のなしにしてもう一回言ってくれない?」
「先輩は鬼なんですか悪魔なんですか」
失礼な後輩である。だが許す。
「いやその何?そう言うつもりで聞いてなかったから………お願いします」
そう言い、しばらくした後
「………好きです。早季先輩。わたしと付き合ってください」
それでも顔を赤くして言ってくれた。
「私も優子のことが好きだよ。こちらこそよろしくね」
もし読んでくださった方々ありがとうございました。