Episode 51
部活で熱中症になりかけ、寝込んでいたので投稿が遅くなりました。あと今回めっちゃ短いです。
「ねぇ、ルーク。」
私たちはトスカーナ家の応接間で本当に帝国に出発する前なのかというほど穏やかなお茶会なるものが開かれている。ルークは皇太子ということもあって礼儀がきちんとなっている。それだからなのか、それともルークが正装を着ているからか、ルークがお茶を飲む姿は本当に絵になる。こんな人が(将来の)婚約者になるのかぁ、と思うとやっぱり気が引ける。私の言葉にルークはティーカップを机の上に置いて、涼んだ笑顔で、
「なぁに?」
と聞いてくる。かっこよすぎて、動悸がすごい。心臓がバクバクしてる。こんなので将来もつのかも心配だが、先にルークに言って置かないと。真剣な話だからつい緩んでしまう顔を引き締めて
「あのね、話があるんだけど...」
「あっ、ラファのお茶もうないね、ついであげるよ。」
とても話を遮られた気がするが、ルークのお茶を注ぐ姿を見ているとそんなことをすっかりと忘れてしまう。雑談に花が咲いてしまったが、伝えないといけないことを思い出して言おうとするけど、今度はルークが私の隣の席に座ってきて、
「どうしたの?」
と聞くと、ルークの瞳が私の顔の目の前にまでやってきて、私の頭の中が沸騰している。やっと私の頭が冷えたときに”キスされる!”と気づいて、咄嗟にルークの細いけれどたくましい体を力いっぱい押し返す。ルークは声を上げて笑って、
「あはは、やっぱ無理だったか。」
とからかわれたのだとわかると、さっきまでの緊張と恥ずかしくて顔を隠してしまう。
(もう、伝えたかったこと、なかなか伝えられないじゃない?!どうしたらいいの!)
「ねぇ、ルーク。私の話聞いて!」
早く、話したくてちょっと叫んでしまった。この言葉を聞いてルークの顔が明らかに焦りに変わっていくのがわかったけど、そんなはずないと思って言葉を続ける。
「ルーク、あのね、私...」
少し食い気味に話しかけると、気づけば次の言葉は私とルークが同時に喋っていた。
「ルークと一緒に帝国に行く!」
「婚約破棄は嫌だよ!」
「「えっ?」」
どういうこと。なんでルークは婚約破棄すると思ってるの?そもそも、婚約してないし、け、け、結婚しようと思ってるんだし。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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