Episode 18
本日2話更新です。もう1話は夜頃投稿します。
「解除」
私がそう唱えると、騎士たちが一斉に魔物たちに向かって動き出す。彼らの地面を蹴り上げ、風が揺れる。魔物たちの血しぶきが、一気に、あがる。
「〜火炎魔法」
「〜氷結魔法」
「〜風刃魔法」
地面が抉られる速さで落ちていく____
魔法部隊たちの魔法が魔物たちを襲いかかる。魔物たちは魔法を受けて、動きが遅くなった。
今のうちに!私は私のやるべきことをしなければ!
手を上に掲げ、
「結界魔法」
広い範囲を覆えるように丁寧に魔力を流す。ゆっくりと、強固な結界を作る。集中しているさなかでも、魔物は襲ってくる。
「グアァァァ!」
という魔物の声が横から聞こえる。どうしよう!襲われる!と思ったのも束の間。
気がつけば、私の横で魔物はすでに死んでいた。もう少し、もう少し、、、やっと結界を張り終えた、、、集中していたら、呼吸が止まっていたせいか、新しい空気が一気に肺に入る。
「はっーーー」
「大丈夫ですか。」
クイラーテの横では私よりも大きい魔物が死んでいた。彼女が倒したのだろうけど____
顔にべっとりと魔物の血がついているのに、真顔で聞いてくるクイラーテを少し恐怖を感じた、、、
地震かのように体が揺れた。戦闘はまだ続いている。
そちらに目をやると____
こちらは二十数人しかいないが、さすが王国の精鋭たちだ。ぱっと見でも数万匹いた魔物たちと互角に渡り合っている。すでに、1万匹は死んでいる。魔素中毒になっている人もいなさそうだ。だけど、、、
動きが早すぎて目で追えない!
みんな、電光石火のごとく、動き回っている。
空気が揺れ、地面の振動がここまで伝わる_____
よく見るとミシェルもその中にいた。
ミシェルは彼女の2倍以上の巨体な魔物と戦っている。足を斬りつける。後ろに飛び戻ると、再び地面を蹴る。すごい、速さだ。魔物の目の前で上に飛び上がり、首を剣一振りで切り落とした。
皆それぞれ単独で、下手したらSランク以上の魔物を次々と倒していく。
ルークの腰につけていた杖。あの得意な攻撃魔法を使う気だ。彼は魔法の詠唱を省略して
「光矢魔法」
頭上に数千の光の矢がつくられる。
魔素で暗くなっているからか。
_きれい____
幻想的光景。
「降り注げ」
ルークがそう唱えると____
美しさと、裏腹に凄まじいスピードで地上に降り注ぐ。
地面が抉られる。確実に、魔物を仕留めていく。
多くの魔物がルークの光の矢で死んでいった。軽く、1千匹は行った気が、、、
歯がゆい___
みんなは戦っている。それなのに、私は何もできない。
すぐ目の前で、限りある魔力と体力を使って戦っているのに。
見ていることしか、できない。
「ラファエラ様。手から血が、」
気づけば、拳を強く握りしめていた。悔しい。何か、何か___
「✕◯△!お前の結界を強化したら攻撃できないのか?」
誰の言葉だっけ。私の名前じゃないはずなのに、私の名前だったような、、、
でも___
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
戦闘シーンを書くのが今回初めてなので、アドバイスなどがあれば教えてくださるとありがたいです(´;ω;`)
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