Episode 12
やった〜!今日の夕食は私の好きなオニオンスープだ!おっと、周りには表情を悟らせないようにしないと。ミシェルにスープをついでもらって、パンを取ると大広間の端の方に寄ってミシェルと食べていた。
ミシェルは騎士の階級で見習い騎士(位で一番下)くらいだと思っていたのに、実際は騎士の階級で10段階あるうちの下から3番目の中級騎士だったことに驚いた。しかも、一人でBランクの魔物を倒せるほどだという。見た目からしていったらただのお嬢様にしか見えないのに、、、
ミシェルと話していると、、、
「ラファエラ様、よろしいでしょうか?」
とインフィルビがやってきた。
やっぱり勝手に魔法を使ってはダメだったのかしら。
「ラファエラ様。大丈夫ですか?」
とミシェルが私の服の裾を引っ張って、小声で私に耳打ちした。私が不安がっているのが見抜かれた、、、?
「大丈夫ですよ。少しインフィルビと話してきます。ミシェルは私に構わず、他の団員たちと食べておいてください。」
できる限り、笑顔を取り繕ったが、引きつってはいやしないだろうか。
インフィルビに連れられて大広間の天幕の入口付近に来た。ここは人目にもつかない場所だ。そこにはルークとクイラーテもいた。
「ラファエラ様。申し訳ありませんが、消音結界を張っていただけないでしょうか?」
「わかりました。消音結界」
4人を包み込むように結界を張る。この魔法は私が作った魔法で燃費もいいから魔力量の少ない平民の人たちも使える。私の得意魔法の一つでもある。
「それで、ラファ。俺と別れた後に何をしたんだ?」
笑顔だがその後ろにあるどす黒い空気感が怖い。ルークは本気で怒っているのだ。言い訳とか誤魔化しをせずに素直に言ったほうがいいだろう。
「えーっと、、、騎士の人たちが天幕を張っているときに顔色が悪そうだったから、、、」
「それでなんの結界を張ったのですか?」
とインフィルビが聞いてくる。
「防御魔法を、、、」
「もともとみんな魔素に当てられて、このような任務に慣れていない人は体調不良を訴える人も多かったのです。あなたが防御魔法を張ってからか、騎士たちの体調は回復していったのです。そこで私が魔力の流れを見ると、ラファエラ様の魔力が私達の駐留地全体から感じ取ったのですが、、、」
クイラーテの顔がどんどん険しくなっていく。
「それをクイラーテが私に報告してくれたのですが、それだけでは騎士たちの体調が良くなったことに説明がつかないのです。そこでラファエラ様に直接聞こうと思ったのですが、何か知っていますか?」
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