番外編 1
今回は番外編です。Episode 11が間に合いそうになかったので、、、
とあるルークとラファの日常の一部を描きました。(本当にごく一部なので、あとからどんどん情報が出るかもです。)
やっぱり、魔法理論は面白いなぁ。あっ、さっきの理論を発展させれば、結界に周囲に声を聞こえさせなくなる魔法とか作れるかも!実習の自習時間のときにやってみよう。そんなことを考えながら、学園の廊下を歩いていると後ろから、
「ラファ!」
「ルーク!どうしたの?」
「ううん。ラファの姿が見えたから、話しかけただけだよ。」
ルークはいつも爽やかな笑顔だ。しかも、顔も整っているから破壊力が強い。遠くから、「きゃーー!」という声が聞こえた。今の笑顔でどれだけの女子生徒が倒れただろうか。
「次、歴史でしょ。一緒に行こう。」
「うん。」
一緒に歩いているだけなのに女性生徒たちの視線が私に刺さって痛い、、、誰もがルークと喋りたいのに、ルークが喋る女子は指輪の所持者の人たちだけなのよね。しかも、それ以外の人には表情と態度が絶対零度だし。まぁ、そこが余計に女子生徒が好きになるのよねぇ。どうしてかしら。もしかして、女子に苦手意識があるとか?!
「ねぇ、ルーク。」
「なに?」
「ルークってさ、女性に対して苦手意識があるの?」
「えっ!」
ルークの裏返った声、初めて聞いた。ルークの目が大きく見開いている。そんな変なこと聞いたかな。
「どうしてそんなこと思ったの?」
「いや、だって。ルークが学園とかで私以外の女性と喋ったり笑ってるところ見たことないから、、、」
「だからといってなんでそんな結論に行き着いたの?!」
「じゃあ、女性たちと話したりしたことあるの?」
ルークの視線が泳いだ。
「へぇ〜、ないんだ。」
「いや、パーティーとかで話しかけたりしたら、話すけど。それ以外では、、、あんまり、、、」
「そのときは笑顔じゃないでしょ。女子生徒の間でルークがなんて言われてるか知ってるの?」
といっても、私がその話を聞いたのはこの間、噂好きなリエラが楽しそうに話してくれたからなんだけど。
「もしかして、変な噂になってるの、、、?」
ルークの顔からどんどん血の気が引いていく。
「裏では、残念王子って女子生徒に言われてるんだって。」
「あぁ、、、」
ルークが頭を抱えてしゃがみ込む。
そんなに”残念王子”って言われるの嫌なんだ。まぁ、たしかに残念はひどいかも。
「まぁ、元気だしなよ。」
「ラファはなんで俺がそう呼ばれてるか知ってるの?」
「知らない。」
そういえば、なんでなんだろう。ルークが残念王子って呼ばれてることに衝撃がありすぎて、理由をリエラに聞いていなかった。
「じゃあ、いいや。」
「えっ、ルークは知ってるの?!」
「なんでなの?」
「それは、、、」
びゅーっと風が思いっきり吹いた。
「俺…ラ…………こ……………き……から。」
「えっ、なんて言ったの?聞こえなかった。」
「まぁ、いいか。」
とルークは笑顔を浮かべたが、どこか悲しそうだった。
「そんなことより、早くB教室に行かないと遅れるよ!」
「ホントだ。急がなちゃ。」
その後に聞いてもルークは理由を教えてくれなかった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。