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初めまして、牛と羊です。

医療の知識は一切ありませんので小説の発言・活動はすべて想像です。ご容赦ください。

知識のある方はおかしな点等、コメントで指摘してくれるとありがたいです。やさしくね!!

ーーK市中央市民病院

 30の診療科からなり、一般病床750床・精神病床8床・感染症病床10床を有し、特に救急救命分野では高い評価を受けている大病院だ。そこでは日夜約3,000名もの職員が市民の命を守る最後の砦として奮闘している。


2023年4月某日 23:55

今年も例によって何人かの研修医がこの救急部に配属された。研修医:新見和則もその一人であった。救急救命センターでは24時間365日患者を受け入れるために当直医というものが存在する。この病院では迅速・適格な救急医療の提供のため救急部だけでなく内科や外科の医師も当直にあたっている。

この日の搬送患者はいやに少なかった。

新見が「今日は全然来ないな」というとつぶやくと「いいことじゃないか お前はそんなに患者に合いたいのか」と微笑みながら話しかけてきた男の手にはカップ麺、顔には無精ひげが生えていた。彼は先輩医師の宮井だ。

「患者を待ち望んでいるのは先生のほうでしょ」

実はこの宮井という医者なぜだか知らないが救急治療が大の好物らしい。完全に変態だ。

「そんなことないよー 急患を待ち望む救命医がどこにいるのさ」とごまかすが俺は知っている。このあいだ彼が急患受け入れの電話が鳴るとにっとほほ笑むのをみてしまったのだ。

「ただ、嵐の前の静けさとやらじゃないといいけどねえ」と宮井がつぶやきながら座ると同時に視界が揺れた。

どうやら地震のようだ。それもかなり大きい。隣をみると椅子に座ろうとした宮井が倒れ全身に熱いうどんのだしのシャワーを浴びている。

「あじ――― しぬーーー」と叫びながら飛びあがって給湯室のほうへ走っていった。こんな時でものんきな人だ。


宮井のことは置いといて、新見は大規模災害時のマニュアルに従いはほかの医師、看護師たちと合わさり救急体制を準備した。トリアージタッグが用意され病院のメインホールには臨時ベッドも展開され、最大級のさいがい対応体制が構築された。


しかし、待てど暮らせど一向に患者は運ばれてこない。

「何が起きている?」「どういうことだ」などという声がだんだんと聞かれるようになってくる。

そこにさっき給湯室に走っていった宮井が帰ってきた。彼が一言目に発したのは「どうやら俺たちは今、異なる世界にいるようだ」という荒唐無稽な一言であった。


だが実際彼らは宮井の言う通り異世界に転移していたのだ。彼らがこの事実を知るのはもう少し先のお話であーる。


お読みいただきありがとうございました。

気分が向き次第、制作していくので更新は不定期になると思います。

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