隠されていた真実
短めですが投稿です!
なんともおれにとって都合の良いことがあったその翌日・・・。
なんとも言えない思いをしてた。
あれ。登校しないんだったな。
フッ。そういやそういうやつだった。
「というわけですまん。学校終わってから協力してくれないか。」
「分かりましたよ。プリンス先輩!」
「ところで、ああやっていて大丈夫なんですか?」
「あいつはあれでも既に一財産稼いでいるからなあ。」
「読モとかしたりとか、ユーチューバーしたりとか。」
「あの顔ですからねえ。」
「いや。顔だしはしてないぞ!?」
「スタイルも絶世の美女ということですね!」
「分かって頂けたようでよろしい。」
「肝心の性格はどうなのでしょうか? プリンス先輩!?」
「・・・・。」
「どうして黙るんですか!? 大丈夫です! 人間内面も磨けますから!」
「後は頼んだぞ。義弟よ!」
「丸投げ~!」
「分かるか? 人間誰しも欠点が有るものなんだ。その欠点ごと愛せるはずだ。あの可愛さだぞ!」
なんかできる気がしてきた。多少性格に難があったからってなんだ! おれも男だ。
今なら何でもできそうな気がしてきた。
*****
普通のラブコメなら、学校であーんなことやこーんな事が起きる。イベントってやつだ。
しかしこの物語ではそれがない。だってあいつ学校行ってねーもん。
仕方がない。放課後から楽しむとしますか。おれはノートにあいつとの恋愛プランをしたためていった。
キモイとか言わないでくれよ。おれってば恋愛初心者なんだから。
「ただいま。母さん。今日の晩御飯なに?」
「手を洗ってうがいしてきて! 〇ロナ対策しないとね。」
「はいはい。」
「はいは一回!」
「あい。」
そこには放課後の予定を忘れ、デザートを嗜む健全な男子高校生がいた。
コンコンっ 突然ドアがノックされた。
「君、デザート食べて何至福の時や~みたいな顔してるんだ? 私の妹とお付き合いしてくれるんじゃなかったのか?」
「そう言えば、何か忘れていると思ってましたよ!」
「・・・。いや。何も言うまい。とにかく来てくれ。」
手を引かれ、おれはまたまたお隣へとお邪魔する。
「兄様、兄さま好き~。(デレデレ)」
「分かったから。ちょっと離れようか。」
「私の事嫌いになっちゃった?(うるうる)」
「そんなことあるわけないじゃないか。」
「じゃあ。このままでいさせてほしいの。」
ぎゅ~と兄に抱き着く妹改め雪乃さん。
おれは何を見させられているんだろう。おれはそう。空気だ。
いや。なんか高尚な表現だとダメな気がする。おれは観葉植物ばりの扱いを受けていた。
「っし。帰るか!」
おれは見なかったことにして帰ることにした。
「いや。ちょっとまって!?」
「ハッ!? 嫌ですけど?」
「良く見てくれ!? 昨日とキャラ変わりすぎだろとか思わなかったかい?」
「そう言えば・・・。そんな気もしますね。」
「そうだろう、そうだろう!」
「これを見てくれ。未来の義弟よ。」
手渡された封筒を見てみると、そこには多人格障害と記載があった。これは雪乃さんの診断書だ。
ということはつまり・・・。
「そう。今日のこの状態がデレデレ妹モードだ。」
「帰ります。今までの話すべてなかったことにして、お互い忘れ・・・。」
おれはスクッと立ち上がった。
「ちょっと待った!? ここが我が妹の欠点だ。しかーし彼女との結婚のメリットはそれは物凄いぞ!」
「いや。プリンス先輩。おれ何もお付き合いするって話で結婚なんて」
「彼女の資産はバリバリキャリアウーマン・モードの時に稼ぎまくっているからな。」
ナンスカソレ。
「この通帳を見てくれ! ほら資産600億だああ! 凄いだろう! 今ならこの絶世の美女の妹付きだ~!」
ゴクリッ。
「それはですね~。私と兄さまの愛の逃避行ようのお金なんですよ~。」
???
「まあ。たまにメンヘラ妹・モードの時は大変なんだけどな。」
ちらりと周りを見渡すと、昨日ののこぎりが・・・。
玄関まで6メートル。よし。あまり足が速い方ではないが。逃げ切れるはずだ。もはやおれを止められるものは存在しない!
おれがクラウチングスタートの構えをとると、突如肩をポンとされた。
「兄さまのお友達の方ですよね~。今後ともよろしくお願いしまーす! えへへ。」
か、可愛い~。ま、惑わされるな! この子地雷臭しかしないんだが!?
この通り隣の妹さんは性格が変わっている。文字通り人格ごと。そういう感じの話です。