対人戦
翌日…
「おはよう、レマ」
「…おはようございます…」
ヘルメアはぐっすり寝れたご様子だが、レマは昨日のカビの件などなどが気になり全く眠れなかった。
「レマ…クマがすごいぞ…もう少し寝たほうがいいんじゃないか?」
「…いえ…結構です」
◇ ◇ ◇
「今日は何を?」
「闘技場に参加する」
「闘技場って…まさか対人戦ですか?」
「もちろんだ勝てば賞金が貰える」
「そうですか」
数秒の空白…
「行ってらっしゃい」
「何をいっているんだ、お前も行くんだぞ」
そもそもレマは数秒の空白以前に察していた。
「1対2の縛りプレーでもしたいのですか?」
「そういうわけではない!お前!からかってるだろ!」
レマは言葉ではなくわかりやすく目線をそらして返答する。
「まったく…お前はスキルの学習能力が恐ろしいほど高い、積極的にスキルを打ち合えて身近なのが闘技場だからな、お前の成長につながるだろう?」
「なるほど…」
◇ ◇ ◇
戦闘前…
「何をじっと見ているんだ?」
「次の相手を調べているのです」
「わかるのか?」
「…相手はエントリーしていたのを見ていたのでわかりますが…」
レマは相手に近づいてゆく…
「こいつ…相手だよな…この強さを感じねぇ奴とヘルメアが…?一体?」
「随分と運のいいガキだねぇ…」
とレマの耳に入ってくる。
プッツン…
(相手の特徴は…魔法使いの女とガチガチ鎧のタンカーの男…)
◇ ◇ ◇
「はぁ…はぁ…ギリギリ…」
「…大丈夫か?」
レマは緊張の紛らわしに歯ぎしりをしてみるが動悸は収まらない…
「大丈夫です…」(大丈夫ではないです…)
レディーファイ! カーン!
ゴングの音と共に戦いが始まった
レマは相手二人に回り込みをかけ、ヘルメアは鎧の男に接近戦を仕掛ける。
◇ ◇ ◇
「フリーズ!」
ガチチッ!
「ひばァッ!」
フリーズの魔法によってレマの足が凍り付いてしまう
(…これを…自分のスキルに…)
あの魔法使いと同じように魔力を手に流してゆく…
しかし…うまく魔法が発動しない…!
(これは…この魔法は適合していないのか…!)
◇ ◇ ◇
一方、ヘルメアは
ガツッ!ギャズッ!
「そこだッ!」
「うごぉ!」
ヘルメアは鎧の男の防御を潜り抜け攻撃を与えている。
「オイ!アグナ!アレを頼む!」
「ええ、わかった!アレね!」
フリーズ(スキル・魔力消費)
破壊力・・・E
加害力・・・D
射程・・・C
精密動作性・・・D
発動速度・・・C
コスト・・・C
成長性・・・A
目標を直接凍らせる。
相手の動きを止めるのが基本的な扱い方、また氷系の魔法の基礎の魔法で様々な派生がある。
魔力(能力)
身分証明書のカードでは単純な量を表しているが、人によって魔力の種類が異なり魔法に向き不向きが生まれる。