戦場の観測
「今日だな」
「え？！唐突すぎない？！何時行くべきかどうかとか、もっと時間をかけるものじゃないの？！」
「いえ、いつ始まるかわからないならすぐに行くべきです」
「だな、地図はあるし、あとは見に行くだけだな」
「移動にはトラックを使いましょう、被害を受けないためには移動手段は重要です」
「だな、そろそろ行こうか」
◇ ◇ ◇
グロロロロロ…
エンジン音を響かせながら舗装されていない地形を走りぬく…
「そういえばレマ？」
「なんですかフューリアさん」
「レマのユニークスキルって何かあるの？」
「…まだです…」
「えっと…なんかごめんね」
◇ ◇ ◇
「ここでおりましょう、これ以上車での移動は目立ちます」
「わかった」
「えぇ…また歩くの…」
「僕も歩くのは嫌ですがそこまで距離はありません早くいきますよ」
「はぁい…」
「あと双眼鏡、そこらの木で出してくれませんか？」
「人遣いが荒いわね…いいわ…」
◇ ◇ ◇
「いい所に茂みが…ここで隠れて観測しましょう」
全員は茂みに潜り込む
ここなら戦場の予定地を隅々まで見渡せる
「ちょっと持っててください」
「どうして双眼鏡を使わないのよ！せっかく出したのに！」
「双眼鏡はレンズの反射光でこちらの位置がバレるかもしれません、それに見渡すだけなら視野が広い方がいいです」
「だったら私の苦労は一体…」
「僕が計画なしにフューリアさんを苦労させるわけないでしょう？後で使いますから」
「…さっぱりだ…」
この中で1人ヘルメアだけは全くついていけなかった
◇ ◇ ◇
数時間…
「ふあぁ〜退屈だわ〜出したゲームもやり尽くしちゃったし…」
「真面目にやってください、…おっと…そろそろ来ます」
なにもない平原からどこからともなく大量の兵士のが左右両側から現れる…
「偵察は見つからずに敵を見るのが何よりです」
レマは双眼鏡を使い目標のようすを伺う
「両軍4人ずつまとまって行動していますね、前に戦士系2人、後ろに魔法使い系2人という感じです、そして何より少ないですね」
「…多分はじめての人間同士の戦いであること、あと魔王との戦いは少数精鋭主義だったから…その名残だろう…」
「なるほど…そろそろ始まりますね…」
