分かれ道
鎌倉旅行で高徳院に着いた連たちは
不思議な扉を見つけ、中にはマンホールがあった。
その中には迷宮がずっと続いていた。
連は敵に肩を撃たれて重傷を負いながら先へ進むが、
お腹が空いた連たちは隆志からお菓子を分けてもらう事に・・・。そして冒険が再会する。
マンホールの中は前と比べてもあまり変わらなかった。
連たちはいつも通り歩いていった。
歩いて数分ぐらいだろうか、二つの別れ道があった。
今回2回目の分かれ道であった。
連はどちらでも良かったが、みんなはそうはいかなかった。
喧嘩を始めたのだ。健太は左に行きたいらしく、隆志は右に行きたがっていた。
喧嘩は迷宮にこだまし遠くまで響き渡っていた。
ついにそれに怒った香奈と真希も止めに入ろうとしたが、逆に2人とも喧嘩に入ってしまったのだ。そんなときだった。誰かがこっちに走ってくるのが分かった。しかも運が悪く後ろから来たので速く逃げようとしたがまだ解決していなかった。
ついに二つに別れてしまったのだ。連と香奈と健太は左に行き隆志と真希は右へと行ってしまった。連は悪運の持ち主だろうか、左に誰かが向かってきた。連と香奈は逃げ切れない事を思った健太は、足を止め待ち伏せすることにした。3人は銃を構えて敵に向かって構えた。
「来た」との合図と共に撃ち合いになった。
今回は誰も傷つくことなく敵を殺せた。敵は1人だけで足と胸に当たっていた。
連は敵の銃を取り上げた。ものすごくかっこいい銃だった。みんなが持っている銃とは違い
健太によるとこれはライフルで連射が出来る銃だった。話し合いの結果、重傷だった連が銃を持つ事になった。ライフルは意外と重くて大変だったが、嬉しいほうが今の連には強かった。
ライフルは肩にかけることが出来たので当たっていない方の肩に掛けた。
連は気がついた。別れてしまった真希と隆志は大丈夫だろうか心配で連はしょうがなかった。
「ねえ、一回戻って合流しようよ、お願いだから。」
香奈も同じ気持ちだったんだろう、香奈は半泣きで訴えてきた。
「あのなぁ、今戻っても追いつきはしないさ、それに行きたい方向に行ったんだから向うも
別に困ってなんか居ないよ、いってもまた喧嘩になるだけだし」
健太は顔を真っ赤にして香奈に怒鳴りつけた。
こんな健太は始めて見たので香奈と連は何も言えなかった。
「行きたいやつはすぐに奴の所へ行ってろよ。」
健太は静かにそう言い出して前へと前進しだした。
連は気にする事をやめてただ前を集中して敵より速く見つけることに集中した。
弾は前の銃と同じだったので弾の心配は要らなかった。
進んでいくと猛スピードでこっちに向かってくるのが分かった。
人間じゃない事は確かだ。
「・・・・犬だ。」健太は銃を構えて真剣に手で合図した。
“バウバウ”と叫びながら向かってきたのはやはり犬だった。
しかも結構大きく数も結構多かった。連はライフルで連射した。
一瞬にして犬の身体から血が大量に溢れてきた。
連は唖然とした。たった一瞬で犬が何匹も死んでしまった。
ライフルはかなり使える。狙った獲物は逃がさないとはまさにこのことだ。
だが全員死んだが、外れた弾も多かった。
弾が一瞬にして減ってしまったのだ。弾はまだあるが連射は禁物だ、なぜならもっと数が居たら弾を変える時間に殺されてしまうからだ。これがライフルの弱点だ。
しかし、こんな危険なものを実際持っている自分が恐ろしかった。
全ての命を一瞬で滅ぼしてしまう自分が怖かった。
連はとりあえず肩に戻して先へと急いだ。
しかし、ライフルを撃った時のダメージは大きかった。
ライフルを連射するのはいいが、手や肩に負担がかかり方の傷口が開きだした。
連は肩を抑えて座り込んだ。
「大丈夫か連、休憩するか?」
健太は優しく声をかけてきた。
「いいよ、気にしないで先に進もう。」
連は痛みを我慢して歩き出した。
しかし連もさすがにきつくなったので途中で座り込んでしまった。
「肩を貸そうか?」
上を見上げると香奈が手を出してくれたので
「ありがとう」と一言お礼を言って肩を借りた。
連は出血が止まらなかった。香奈に肩を借りていると何かドキドキして余計に歩けなくなってしまった。痛みと緊張が連を邪魔をしてくる。
そしてそれから20分前後ぐらいでマンホールがあった。
連は次の迷路はどんなんだろうか、もしかしたらこれで終わりだろうかと期待していた。
そして期待をしながらマンホール空けて中へと入っていった。