プロローグ
オーバーラップに投稿したやつをちょこちょこあげまする。さらなる改稿はする予定。
トントンお寺の道成寺
釣鐘下ろいて 身を隠し
安珍清姫 蛇に化けて
七重に巻かれて 一廻り 一廻り
むかあし、むかしのこと。奥州から熊野詣でに来た一人の僧、安珍は熊野の真砂の庄司清次の屋敷に宿をとった。
その際清次の娘清姫は安珍に一目惚れ。女だてらに夜這いをかけて安珍に迫る。しかし安珍は熊野へ参拝する途中の身、そのように迫られて弱り果てた。帰りはきっと立ち寄ると、清姫を言いくるめた。
もちろん参拝の後は清次の家には立ち寄らず、急ぎ足で奥州に戻ろうとする。騙されたと知った清姫は、怒りのあまり素足のまま、安珍を追いかけて、とうとう道成寺までの道の途中で追いついた。
安珍は再会を喜ぶどころか、別人だと嘘に嘘を重ね、さらには熊野権現に助けを求め、清姫を金縛りにして逃げ出そうとする始末。ついに清姫怒髪天。蛇身となりて安珍を追いかける。
日高川を舟で渡った安珍、渡し守に清姫を舟に乗せるなと頼むも、それは無駄というもの。ついに完全な毒蛇の姿となった清姫は火を吹きながら自ら日高川を泳ぎ渡る。
道成寺に逃げ込んだ安珍、梵鐘を下ろしてもらいその中に隠れるが、清姫は許さず、それに十重二十重に巻きつき炎を発す。
哀れ安珍焼け死んで、安珍を滅ぼした清姫は蛇の姿のまま入水した。
その後、蛇道に転生した安珍と清姫、道成寺の住持のところに現れて供養を頼む。住持の唱える法華経の功徳によりめでたく二人は成仏し、天人の姿となって住持の夢枕に立つ。実はこの二人はそれぞれ熊野権現と観世音菩薩の化身であったという。法華経の功徳かく有難きものかなと、この話は終わる。
屈原の話で僕の立場は明らかにしたので、のんびりまったり投稿していきますー。