↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東京から人が消える。――二十五日働いた者だけが消失する現象を追う特別班の記録  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
256/312

予告表の試作・判断

白石は勤務者の生活条件まで確かめ、停止できる道があるかを探った。各人へ根拠となった日付を示し、本人と会社が訂正できる手順を加える。修正履歴は消さずに残した。


現象を再現する実験は行わない。二十五日目へ誰かを立たせる方法は、検証でなく犠牲を選ぶ行為になる。


対象になるのは雇用契約の名称ではなく、実際に同じ業務を成立させた役割だった。正社員もアルバイトも派遣も、そこでは分けられない。


窓の外では電車が通常どおり走り、閉じた事務所の隣で別の会社が働いていた。東京全体が止まったわけではなかった。


会社名を変える対策は採らない。現象が業務を追う以上、名札や法人格の変更は勤務者の日数を見えにくくする。


二十四日以下を永久の安全とは呼べない。確認済み事例の境目を退避へ使っているだけで、現象が変わらない保証はない。


報告書には現象の呼び名より、勤務日と作業内容が多く並んだ。名前を与えても、消えた人の行き先は分からない。


班は他県の警察とも記録形式を揃えたが、指揮権まで一つにしなかった。現地の家族対応と捜査は各署が担った。


夜の引き継ぎでは、確定した条件より先に、翌朝までに止めるべき業務と連絡の届いていない人を読み上げた。


真壁は日付と原記録への参照先を付け、後から別の班が同じ判断を確かめられるようにした。


一つの一致だけで線を結ばず、残った人の例も同じ条件で照合した。反証を外せば、規則は簡単に作れてしまう。


働く本人へ説明する時、班は「安全」と「対象外」を使い分けた。対象外の確認例が、将来までの保証になるわけではない。


(本文実測:651字)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。