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僕と契約して魔法少女になってよ

掲載日:2025/10/17

俺は34歳田中新一、製造工場に勤める会社員だ。


別にコミショウでもなく、ボッチでもない、だが昼休みは、会社の屋上で1人で弁当を食べる。


それには理由がある、それはこの時間になると、必ずやって来る奴がいるからだ。


そいつは猫のようで、猫ではない。

しかもそいつは、言葉を喋るのだ。

そして難儀な事に、俺にしか見えない。


そうだから、同僚といると、変な独り言を言ってるみたいで、変な空気になる。


そうこうしてるうちに、奴が来たみたいだ。


何処からともなく現れて、シュタと俺の目の前に来て、いつもの台詞を言う。


「やあ、僕はサンジュウベイ、

僕と契約して魔法少女になってよ」


すかさず、俺はツッコミを入れる

「ならねーよ、何でおっさんのとこに来るんだよ、少女の所に行けよ」


するとサンジュウベイは答える

「それは君が、凄い魔法少女になる、素質を持っているからだよ」


すぐさままた、ツッコミを入れる

「だとしてもだ、凄い素質を持つ少女の所に行けよ」


すると、サンジュウベイは困った顔をして答える

「それは仕方ないよ、魔法少女の才能を持っているのは99%の確率でおじさんだから、1%の少女を探すのは効率が悪いんだよ」


「いや、何でそんな高確率でおっさんなんだよ」


「分からないよ、実際にそうなんだから仕方ないよ」


すると少し気持ちを、落ち着かして話す。

「まあ、それなら仕方ないかとはならねぇーよ、まあ良い、今日はいろいろと聞きたいことがある」


そう言うと俺は、一端深呼吸をして話した

「まず、お前らは何匹来るんだ、お前で30匹目か、しかも一匹一匹が20回も30回もしつけーよ それとイチベイカラ始まりニベイ、サンベイ、ヨンベイと数字なのか? 名前のベイの前は?」


するとサンジュウベイは、えっへんと胸を張り自慢気に話す。

「そうなんです、数字なのです、凄いでしょう」


何故凄いのか、何故自慢気なのか分からないが、とりあえず次の質問をする。

「魔法少女なってくれと言うことだが、実際はなれても魔法おっさんだからな、それとも変身したら可愛い少女の姿になるのか?」


まあ、例えそうだとしてもキモいのは、変わらないがと思いながらサンジュウベイの返答を待つ。


「ならないよ、姿はそのままさ」


「ならねーのかよ、じゃあ何か、服装がスーツとか、おっさんが似合う服装なのか?」


「何を言ってるんだい、魔法少女だよ、それに僕と契約した魔法少女の衣装は、業界一可愛いと評判だよ」


「じゃあ、尚更無理だよ、てか嫌だよ」

するとサンジュウベイは、真剣な顔でこちらに向き話す

「そんな事を言わず、協力してよ、そして、悪魔っぽい宇宙人的な魔女の様な生命体ガイガライトが、地球にウルトラインパクトダイナミックアタックをするのを、阻止して欲しいんだ」


「うん、何一つ分からん、そいつは悪魔なのか、宇宙人なのか、魔女なのか一体何なんだよ、そして地球は何をされるんだよ」


そしてサンジュウベイは、首をかしげて答える。

「そんなの僕にだって分からないよ、そいつが何者なのか、何をされるのか」


「いや、お前は分かっとけよ」


「いや、そんな事を言われても、分からないものは分からないよ、謎の多い生命体だから」


まぁ、分からないものは仕方ないか。

「じゃあ、別にほっといても大丈夫じゃないのか?」


すると、険しい表情をしてサンジュウベイは答える

「何を言ってるんだい、何をされるのか分からないから、怖いんじゃないか、地球が大変な事になったら、君は責任を取れるのかい」


「そうだなすまん、何されか分からないもんな、まぁそれでも申し訳ないけど、協力は出来ないよ」


すると、悲しい顔でサンジュウベイは答える

「そうか、それは残念だ、給料は月200万とボーナスも年に2回給料の3ヶ月ぶん出るけど、その程度じゃ無理だよね、仕方ないね無理強いは出来ないから諦めるよ」


「待て、今なんて言った」


サンジュウベイはキョトンとした顔をする

「仕方ない無理強いは出来ないからと言ったけど」


「そこじゃねえよ、給料が200万とかボーナスが3ヶ月分とか」


「うん、そうだよ」


「マジで」


「マジだよ、それがどうかしたのかい?」

俺は手のひらを返すように言う

「やってみようかな、魔法少女」


サンジュウベイは嬉しそうな顔で聞く

「本当かい、良かった君のような才能のある人と契約出来て」


こうして田中新一34歳は魔法少女になる事を心に誓うのであった。


だが、田中新一は気付いていない、この後、とんでもない不幸な目に会うことを、薄々なんとなく、そんな事になるんじゃないかなと、感じてはいたけれど、

この時はまだ知るよしもなかった。


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