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日本人顔が至上の世界で、ヒロインを虐げるモブA君が婚約者になりました  作者: トール


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11.両想い





13時前に読んで頂いた皆様、大変申し訳ございません。

編集途中のものを投稿してしまいました!! しかもそれを今まで気づいていなかったといううっかり。失礼いたしました。お詫び申し上げます!!






ルドルフ君が醜い!?


「そんな事ありません!! ルドルフ様は、外見は勿論、中身もとてもかわ、コホンッ 素敵ですものっ」


地面に膝をついたまま、肩を落とし、足の上で自身の手を握り締め、震えているルドルフ君の頬を両手で包み込むように上を向かせる。


ルドルフ君は空色の瞳から、ポロリ、ポロリと宝石のような涙を流し、「僕は、ユーリの事を汚してしまった」と告白したのだ。


え?


「汚されてなどおりませんわ」

「っ……そ、想像で……、」


あら、まぁ、まぁ、まぁ! ルドルフ君ったら!!

でもそうだよね。もう15歳の男の子だし、私は婚約者なわけだし、そういう想像もしちゃうってもんだよ。


「ルドルフ様でしたら、想像でなく現実でもわたくしを辱めていただいて宜しいのに」

「!? な、何言ってるんだ!! 僕が、そ、そんなっ ゆ、ユーリにき、き、キスなんて……ッッ」


へ? キス?


「もしかして、ルドルフ様が妄想されたのは、わたくしとの口付けですの?」

「ぅ……ごめんっ 僕みたいな奴が、想像でもユーリに酷い事をしてしまって……ッ」


ルドルフ君、思ってたよりもピュアだったーーーーー!!!!!


「っ……僕を嫌いにならないで」


消え入りそうな声でそんな事言うなんて……。


私ってばなんて愚かなの! このルドルフ君が浮気なんてするわけないのに!!


「ルドルフ様が大好きですわ」


ピュアピュアのルドルフ君をぎゅっと抱き締める。


「わたくしこそごめんなさい。貴方に他に好きな人が出来たなどと疑ってしまって……」

「ユーリ……?」

「ルドルフ様の態度が余所余所しくなって、わたくし、悲しかったのです。もしかしたらわたくしの他に好きな人が出来たんじゃないかって……」

「そんなわけ……っ」

「はい。分かっていますわ。ルドルフ様は婚約者がいながら他に好きな方を作るような、そんな軽薄な方ではございませんもの。もし仮に、好きな人が出来たとしても、すぐ伝えて下さると思いますし」

「他に好きな人なんて絶対出来ない! 僕にはユーリだけだっ」


少し離れてルドルフ君の綺麗な瞳を見つめる。


「今日、ルドルフ様のお気持ちを聞けてとても嬉しかったですわ」

「え……?」

「だって、ルドルフ様にとって、わたくしは恋愛対象だったのですもの」

「あ、当たり前だろ!? 何言って……」


ルドルフ君の言葉に首を横に振り、当たり前じゃないのだと伝える。


「多くの皆様は、わたくしを人間ではなく、観賞用の動く人形だと思っておりますもの」

「!?」

「だからこそ、ルドルフ様がわたくしに口付けしたいと思って下さっている事が、本当に嬉しいのです。

だって、わたくしも……ルドルフ様と口付けがしたいですもの」


きゃー!! 言っちゃったよ!!!

恋愛偏差値ほぼゼロというかマイナスのわたしが、肉食女子に生まれ変わりましたー!!!


「ッ……ユーリが、僕と」


ルドルフ君は顔を真っ赤に染め、目を見開いて私を見た。耳まで赤く染まっている。


「そ……っ ぁ、う……っ」


可愛い! 目を泳がせて増々顔を赤くしてるよ!


「だから、わたくしの事をそんな目で見て下さる事は、本当に嬉しい事ですの。わたくしとルドルフ様は、両思いなのだわって」

「…………ぅん」


ルドルフ君は、真っ赤な顔を地面に向けたまま、消え入りそうな声で頷いた。


「ねぇ、ルドルフ様。わたくしがルドルフ様と口付けしたいという思いは、汚い事ですか?」

「そんな事ない!! ……すごく、すごく、嬉しい事だょ」

「ふふっ わたくしも、ルドルフ様のお気持ち、すごく、すっごく、嬉しいですわ」


そう言って、私は真っ赤なルドルフ君の額にちょんっとキスをした。



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― 新着の感想 ―
[良い点] ピュアピュアカップル(&時々肉食系女子な主人公)可愛いです! 二人とも相手が大好きでお互いを常に思い遣っている所が素敵で、とても微笑ましい気持ちになります。 美醜逆転ものだと、醜いと言われ…
[一言] え!!いいところで終わった?!?! って思ってたのですっきりしました(笑)
[一言] うぶい美少年ですか…!
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