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異世界セールスマン

事務所に帰り、買ってきた商品を見ていたら息子である長男の雅彦(25歳)が戻ってきた。


「う〜い、元気してっか?」と相変わらずの軽いノリである。


後ろからもう一人付いてきていた。


彼の5歳歳下の弟である、源 比呂(みなもとひろ)だ。


彼はここから数時間離れた街に住んでいて、秀明の元嫁と同居していた。


雅彦はさっさと独立して単独でアパートを借りて住んでいたのだが、親父の山には遊ぶスペースがあるのと、事務所には仮眠スペースもあるのでよく休みの前などには泊まりにきていたのだった。


秀明は事務所の横に全長5メートル程度の小さなトレーラーハウスを持っていたが、そちらは専ら寝るだけのスペースであった。


ま、そんなこんなで親子三人が集まったわけだが、雅彦と比呂は傍目に見ても「イケメン」であった。


兄の雅彦はキャラが三枚目寄りなのでどちらかというと可愛い?雰囲気もある愛想の良い男なのだが、次男の比呂は顔つきもシュッとしていて、口数も少ない典型的な二枚目キャラだった。


二人は共に身長が178センチ程度あり、親父の秀明が170センチなので一回り背が高いのだが、秀明は腕周りも太く筋肉質でガッチリとした体型をしていた。


彼は普段、黒のDIESELの帽子とサングラスをかけているのだが、彼も見た目は非常に若く、52歳だと言うと驚かれるのだった。


次男の比呂はここに来るまでに兄貴の雅彦から例の異世界の話を聞いていたようで、早速見たいと言い出した。


そこで三人で歩いて向かってのだが、案の定、彼方の世界は深夜で村の様子はほとんど確認出来なかった。


それでも丘の上から見るその世界は降ってきそうなほど綺麗な星空が広がり、幻想的な風景であった。


ふむ、これでこの世界を知ることになったのは俺ら三人になったわけだが、比呂は普段のキャラが嘘のように珍しく興奮していた。


とりあえず何があるか分からないので危険が危ないので日本側に戻ることにした三人は早速、今後の方針を話し合うことにした。


まず秀明がホームセンターで買ってきた商品の山を見ながら、これらを使って村の女性たちの歓心を買うことにする、やるのはお前ね、


ということで、彼が指名したのは長男の雅彦だった。


秀明がやっても良いのだが、セールスをするなら見た目がシュッとした若い男の方がいいだろうとのことだ。


「おう、いいぜ、やるやる」


と相変わらず軽いノリの雅彦。


「これ、何に使うんだ?」


比呂の手には秀明がホムセンで買ってきた花火の束が握られていた。


「おう、彼方の世界には子供も見かけたので試しに買ってみた」


すると比呂は「今すぐやりたいな」と言うので、すかさず雅彦から「子供か?!」と突っ込みが入る。


そんなこんなでワイワイはしゃいでいる二人を尻目に秀明は先程偵察してきたときに撮影していた動画をパソコンのモニターで彼らに見せることにした。


モニターに食い入るように見入る二人。


すると雅彦が「やっぱり男がいないな」と言った。


比呂「どう見ても中世ヨーロッパだよね、リアル過ぎてファンタジー感は全くないけど、ちょうどロードオブザリングに出てくる感じじゃね?」


なるほど言われて見ればそんな感じか。


昔、まだ三人が同居していた頃、子供二人には嫌というほど見せた映画だったのでこんな感想が出ても全く不思議ではない。


雅彦「こいつら何食べてるんだろうな?芋やパンか?狩猟して肉食ってんのか?」


どうやら収穫が終わっているようで何を育てているか分からない畑が広がっていたのだが、日本より少し肌寒い気候からしたらおそらく小麦かじゃがいもか、トウモロコシか、そんなところだろうと秀明が言った。


村の面積と同じか少し広い程度の面積しかない畑なので収穫量はたかが知れていると思われるので、おそらくだが交易を通じて食物を輸入しているか、周囲に広がる森で採集や狩りをしているんじゃないだろうか。


この考えは秀明も同感であった。


狩りをする人がいるのであれば、当然弓矢などの使用も熟練しているだろうし、脅威として考えておかねばならないなと結論に至った。


さて、どうやって村人とコンタクトをとるか?だが、秀明はニヤリとしながら事務所の奥から「あるもの」を取り出してきて雅彦に言った。


「さあ、自分を売り込むならまず相応しい戦闘服に着替えないといけないだろう?」


手渡されたのは、以前から用意していた背広とワイシャツとネクタイであった。


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