パンダ
1時間ほど、歌いきって2時間ほどイチャイチャして、お会計を済ます私達。
レジの向こうで、店員さんが顔を赤らめていた。
熱があるのに大変だなあ.....。
仕事って、大変だ。
なぜか店員さんに見せつけるように、私の手をとり繋いでいく七菜さん。
ととっ。
引っ張られる私。
ドヤる七菜さん。
「.......尊い」
店員がつぶやいた。
さて、1人の店員さんが尊死したところで、どうするか?
ここ、アミューズメントパークなんだよね。
かなり大きい。
「さて、次はどこ行きますか七菜さん?」
「パンダ見たい」
.......かなり大きな、アミューズメントパークとはいえ、無茶ぶりよ.......!
スマホで検索。
ヒット。
在った。
「今日の私は、12星座で運勢1位ー!!」
片手を挙げて、七菜さんが雄叫びを上げる。
回りのちびっ子たちも上げていた。
スマホで、看板でナビをしてもらいながら、私達は併設していた動物園に入園する。
入った瞬間、いや、入る少し前から結構な匂いがしていた。
さすが動物園。
獣臭でいっぱいだ。
ちなみに、動物園もお初。
隣の肉食系も、そうらしい。
ばちこーん☆とテヘペロしてるのが腹立たしい。
「でっかー!!」
お目当てのパンダが2匹。
白と黒のコントラスト。
このコントラストが無ければ、君に人気など出なかった。
......分かるかね。
しょせん、笹を食べるクマ公なんだよ、君は!!
ムッシャッ、ムッシャッと、器用に笹を折って食べるパンダと、キラキラ顔で見ている七菜さんに、心の中で、アテレコをする私。
暇なんですよ。
動物興味ないし。
小学生じゃないなあ、って?
分かってますよ、そんな事。
仕方ないし、色んな個性があるんですよ、子供にも。
ブツクサと、声に出始めた私に、
「んじゃ、めーいっぱい、私と動物の写真撮ってよ聲!」
「わかりましたよ」
七菜さんだけ楽しむのもシャクだと、七菜さんと色んな動物とのツーショットの写真を納める事にした。
こうして、カメラのレンズ越しに見る七菜さんは、やっぱり美人よな.......。
スラッとして、身長が高く、ボーイッシュな金髪で。
何故にこんな綺麗な人と、動物のツーショット?
パンダと七菜さん
虎と七菜さん
ホッキョクグマと七菜さん
美女と野獣?
いや、野獣と野獣?
「しつれーな事考えてるぞー聲ー」
久しぶりに心を読まれて、苦笑いの私。
私は、こんな美女の野獣とバディなんだな、と思うと、ドヤッ!とした顔になった。
「聲ー。鼻の穴開いてるよー。なんか妄想したでしょー」
続く




