表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/95

ぶつけ相




縁日の屋台をはしごして、お土産をたんと持たされた私ではあるけども、隣で歩く甚平姿の七菜さんに聞きたい事が2、3あった。


「.......。七菜さんは同世代の友達はいないんですか?」


「ぶうふぉあうう?!」


かき氷を頬張っている、七菜さんが盛大に吹き出した。汚ない。お行儀悪いですよ?七菜さん。


聞きにくい。いや、聞いちゃ駄目な質問なのは百も承知の助で聞いちゃった。

ノリって怖い。私こんなキャラじゃないのに。


「い、いや、まあ、バイトで忙しいし、色々、タイミング合わないって言うか、そ、そのーねえ?」


はははっと歯切れの悪い七菜さんだった。

当たり前か。こんな振りなら、切れ気味に返す以外無いものね。

罪悪感が沸いてきたので、私は七菜さんにナイスな提案を持ちかける。

もとい最初からそのつもり。


「私で良ければお友達になりませんか?」


「えっ!?聲、友達いないの!?」


俊足で返してくる七菜さんだった......。

いや、いないけどね.....。

想定と違う返しにこめかみがピキィ!となる私。

これまた想定外に、縁日の夜更けに私の声がこだまする。


「ええ!いませんよ!?友達いないですが、そんなにおかしいですか!七菜さんいるんですか?友達いるんですか!?」


「いや、すいません!すいません!いないと言えば嘘になります......」


私の傷に塩が塗りつけられた気持ちになった。

塗りつけたの、夏の夜の雰囲気。

すいません、私です。

ノリで自爆しました。


「.........」


シンと静まった夜の雰囲気に、もう......あれだな。自爆したんだから最後まで行ってしまおう!

行ききってしまおう!


「もー!七菜さんのアホウ!友達いないんだから、友達なろう!って、私こんなキャラじゃないのに!」


「くくくっ.....!アッハッハッ.....ごめ、ごめん、叩かないで...くくっ!」


涙目で浴衣の裾を振り回しながら、甚平姿の七菜さんをポカポカ子供殴りをする。

子供だけど本気だ。本気で怒っている。


その私の攻撃を封じ込める形で、私をギューと抱き締めた、七菜さん。

私はジタバタするが動けない。

甚平の七菜さんの匂いがする。

モガー!


「ごめん、聲。ありがとう。私がこんなんだけど、友達に、友達以上になれたらいいな」


グルグル回していた私の手は、グイっ!と、七菜さんの体に回って、抱きついた状態だ。

私は今の不細工な顔になってるだろうから、見せたくなかったのだ。


「ちくしょー!!七菜さんは、やっぱり年上だった!私の方が泣いてるし!もー!なろう!友達に。友達以上に!」



私に友達が?

初めて友達以上?の人が出来たのだろうか.......。


続く

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ