入院生活あんなことこんなこと
「お、お世話になります」
私とお母さんに、七菜さんベッドの上でお辞儀した。
盲腸の手術は無事に終わって、2日程安静にするという事なので私とお母さんが、七菜さんのお世話する事になった。
「まあ、事務的な手続きは私やるから、後の身の回りのお世話は聲がやるのよ。娘のイベント取るよーな野暮は、お母さんしないからね☆」
お母さんは、目をバチコン!
と、ウインクをして病室を出ていった。
「やっぱり面白いお母さんだね。さすが聲のお母さんだけある」
「喧嘩うってんですか七菜さん。一緒にしてほしくないです」
憎まれ口を叩きながらも、七菜さんに会ってからの、お母さんはハシャギスギな気もするけど、私に
友達が出来たのが嬉しいんだろな。
厳密に友達以上なんだけど.......。
そこも、お母さんなんとなく許容してるかな。
お母さんに七菜さんを紹介するかどうか、やきもきしたのが嘘のようだ。
「あー着替えたいなー。ついでに汗もふきたいなー」
七菜さんが、セリフ棒読みで頬を染めて、私をチラりと見てくる。
ふむ。
ではイベントを消化しますか。
いや、私そんなノリノリでしないですよ?
「はい、はい、かしこまりました。背中拭かせてもらいましょう」
「手が、手が震えて、ボタンが外せない!」
「陽気なカルロスですか!パンチドランカーですか!......小学生に脱がされたいと?本当に変態ですね七菜さん......」
私の、冷たいまなざしにゾクゾクしている七菜さんでした。
プチリ、
プチリ、
七菜さんの前でパジャマのボタンを外す。
肩を通して、素肌が現れる。
玉の様な汗をかいている。
「ブラもお願い?」
私は後ろに回って、七菜さんの背中のブラのホックに手をかける。
モヤモヤするな。
小学生に何させんの。
スルリとブラジャーは外れて、七菜さんは片手ではだけた胸を隠す。
うん。
私のバディは、いいバディだ。
頭が若干おかしくなりつつある、私の耳に七菜さんの声が響く。
「タオルで汗拭いて?優しくね?」
七菜さん上目遣いだし。
潤んだ瞳で見られて、私は若干ではなくおかしくなる。
「では、お邪魔して。綺麗な白い肌......」
均整のとれた無駄の無い、野生の動物を思わせるフォルムだった。
綺麗だ......。
ペタッ。
スッ。
スッ。
ゆっくり拭いていく。
タオルを七菜さんの背中にそわせて、
強すぎず、優しく。
ツイ。
「ひゃ!?」
いけない。
綺麗だったので、思わず人差し指でなぞってしまった。
「聲はいけない娘だねー、じゃあ前も拭いてもらってもいい?」
後ろの私の顔を見上げる七菜さんの瞳は、グルグルと渦を巻いていた。
その瞳を受ける私の瞳も、グルグルと渦を巻いていた。
2人とも、脳の回路が焼ききれそうな感じだった。
「ま、前からは流石に恥ずかしいんで。後ろからで」
「は、はい!」
七菜さんは、胸を隠していた腕を万歳する。
私は七菜さんな背中に密着して、後ろから前に手を回す。
タオルでお腹をなぞり、そろりと胸にタオルを這わす。
七菜さんの耳が紅く染まっていて。
良かった。
恥ずかしいのは私だけじゃなかった。
ムニュ。
タオル越しだけど柔らかいのは、はっきり分かる。
いけない。
吐息が荒くなって、七菜さんの首筋にかかる。
「聲、熱い......」
七菜さんも、吐息をもらした。
続く




