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才能(ギフト)がなくても冒険者になれますか?~ゼロから始まる『成長』チート~  作者: かたなかじ
第五章「中央大森林」

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第百五十四話


 空から飛来してきたのは、巨大なドラゴンだった。

 降りてくるときの風圧で周囲の草木をなぎ倒しつつそれは現れた。


「おいおい、巫女の試練ってこんなのまで出るのかよ!」

 ぎょっとした表情でハルはそう言いながら既に戦闘準備は完了している。


 それはルナリアもエミリも同様であり、この切り替えの早さは今回のような唐突な魔物の出現においては重要なことだった。


「問題ない。三人でならいけるはずなの」

 そう口にするエミリは、自信に満ちた表情でドラゴンを睨みつけていた。

 しかし、ここで問題に気づく。


「……あのドラゴン、降りてくるのかな?」

 近距離戦闘専門であるエミリは首を傾げながらドラゴンの動向を伺っていた。


 飛んできたドラゴンだったが、着地はせずに上空で待機している。そのせいでハルたちの上に大きな影となっていた。

 強力な魔法が使えるルナリアは既に魔法を撃とうとしていたが、ハルが何かに気づく。


「おいおい、こいつはまずいぞ!」

 慌てた声を出した理由。

 それは、竜が口元に炎の魔力を貯めているためであった。


「あのサイズのドラゴンがブレスなり、火球なりを放つとなるとかなりの威力になるはずだ!」

 ドラゴンは基本的に身体が大きければ大きいほどに魔力が高い。


 となると、どれだけの魔法ならブレスを防げるかわからないため、ルナリアは攻撃魔法を中断する。


「ルナリア、防ぐぞ!」

「わかりました!」

 ハルの一言で、全てを察したルナリアは魔法で結界を展開する。


 一番外を風の結界、その次に土の結界、更に氷の結界と三重の結界によって竜の攻撃を防ぐ準備をする。


「わ、私は?」

 魔法が使えないエミリは自分の動きをハルに尋ねる。


「エミリ、いいか。俺とルナリアであいつの初手を防ぐ。俺たちみたいな人ごときが防げるとは恐らく予想もしていない。だから、防ぎきったらあいつのことぶん殴らせてやる。その準備をしておいてくれ」

「わかったなの!」

 エミリは迷いなく即答し、いつでも攻撃に転じられるように準備する。


「ハルさん!」

 いよいよドラゴンの攻撃が飛んでくるため、ルナリアが大きな声でハルの名を呼んだ。


「GYAAAAAA!」

 叫び声とともにドラゴンが打ち出したのは火球だった。


「しめた!」

 どちらが放たれるかを見極める必要があったが、ハルが望んでいるものであったため、笑みが浮かぶ。


 ブレスであれば、何秒、何十秒と耐えなければならない可能性がある。

 しかし、火球ならその一発を防ぐことができれば攻撃に移ることができる。


「甲羅の盾!」

 ハルはルナリアが張った結界の少し後ろに甲羅の盾を展開する。


 その瞬間、火球と結界が激しくぶつかる。


「やああああ!」

 ルナリアは結界が一つ破られても、ただ待ち構えるのではなく、同時に次の結界を作り出す。

 しかし、それらはドラゴンの激しいブレスで次々に破られる。


 必死に結界を展開するルナリアだったがそれも追いつかなくなってきていた。

 思わず彼女の顔に焦りの色がにじむ。


「ルナリア、もう大丈夫だ。あとは俺に任せてエミリのことを頼む」

 ハルは甲羅の盾と、強化スキルを発動する。加えて炎鎧も発動させていた。


 結界によって火球の威力は弱くなっている。

 これならば自分にも防ぐことができる。それがハルの判断だった。


 全ての結界が破られ、火球は甲羅の盾に衝突する。

 全力で火球を受け止めるが、ハルは押し込まれてしまう。


「ぐおおおおおおお!」

 それでもあきらめることなくハルは全力で気合をいれて、なんとかその場にとどまる。


 すると、火球が徐々に小さくなっていくことにドラゴンが気づき、動揺する。


「ははっ、炎鎧とお前の火球は相性がいいみたいだな」

 火球の炎が徐々に炎鎧に飲み込まれていく。

 ずっとこのスキルを使い続けてきたことで、周囲の炎を自らに取り込む力があることをハルは理解していた。


 加えて、魔力吸収スキルも使うことで火球の魔力を飲み込んでいた。


「いけ!」

 火球の大きさが元々の半分程度になったところで、ハルが指示を出す。


 それは、攻撃にうつる合図であり、既にルナリアとエミリは動いていた。


「フリーズライン!」

 ルナリアが氷の道を作り出す。

 スキルランクが上がった状態での魔法は、大きな道を生み出した。


 その上を全力で走るエミリ。

 ドラゴンは空にいる自分に届く道ができあがったことに驚き、慌てて腕を振り上げて道を壊していく。


 ガラガラと音をたてて崩れていく氷の道。


「これ、くらい!」

 エミリは、崩れていく氷を足場にして、距離を詰めていく。

 しかし、足場となる氷が徐々になくなり、これから飛ぼうとしている先はただの空中である。

 にも関わらず、エミリはなんの迷いもなく跳躍していた。


「甲羅の盾!」

 火球を防ぎ切ったハルがエミリの足場を作り出す。


「ありがと!」

 それを最後の足場にして、ジャンプするとドラゴンまで届いた。


 だが、そのままエミリの攻撃を許すはずもなく、次の火球を吐き出そうとしていた。

 エミリが攻撃をするよりも、ドラゴンの動きが早い。


「させません!」

 既にルナリアが氷魔法を発動させており、口元を凍りつかせる。


「やあああ!」

 そして、ドラゴンの背中の真ん中に思い切り拳を撃ち込んだ。

 その一撃は魔力が込められており、喰らったドラゴンは地面にたたきつけられた。


「終わりだな」

 ハルが剣を片手にドラゴンに向かって走って行く。


 させまいとドラゴンが暴れようとするが、身体が動かないことに気づく。

 翼も、足も、手も、ドラゴンがハルに気取られている間にルナリアが凍らせていた。


「いっけー!」

 ドラゴンの背中、右の翼の根元、やや後ろ。それは急所と呼ばれる場所。

 ハルは的確にそこを狙って、思い切り剣を突き刺した。


「GAAAAAAA! GA、GAGAGA、GAA……」

 剣が突き刺さった瞬間、大きく体をのけぞらせ、断末魔の雄たけびをあげるとドラゴンはそのまま絶命した。


*****************

名前:ハル

性別:男

レベル:4

ギフト:成長

スキル:炎鎧4、ブレス(炎)4、ブレス(氷)4、ブレス(毒)1、ブレス(闇)1、

     竜鱗5、鉄壁4、剛腕3、統率1

     耐炎4、耐土3、耐風3、耐水3、耐氷3、耐雷2、耐毒4、

     氷牙2、毒牙2、帯電2、甲羅の盾、鑑定、

     皮膚硬化、腕力強化6、筋力強化6、敏捷性強化5、自己再生

     火魔法4、爆発魔法3、水魔法3、回復魔法1、解呪、

     骨強化5、魔力吸収3、

     剣術5、斧術3、槍術1、弓術1、短剣1

     開錠1、盗み1、精霊契約


加護:女神セア、女神ディオナ

*****************


*****************

名前:ルナリア

性別:女

レベル:-

ギフト:オールエレメント

スキル:火魔法4、氷魔法4、風魔法4、土魔法5、雷魔法4、

     水魔法3、光魔法4、闇魔法3

加護:女神セア、女神ディオナ

*****************



*****************

名前:エミリ

性別:女

レベル:-

ギフト:体術2、格闘術2、魔闘術1、先読みの魔眼

加護:武神ガイン

*****************


お読みいただきありがとうございます。

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