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才能(ギフト)がなくても冒険者になれますか?~ゼロから始まる『成長』チート~  作者: かたなかじ
第五章「中央大森林」

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第百三十四話


 虹鳥の精霊がくちばしをゆっくりとハルの頭に近づける。

 そして触れるか触れないかというところで、虹鳥の精霊の身体が光を放ち、その光がゆっくりとハルの身体に流れ込んでいく。


 何が起こっているのかわからないためハルは思わず頭を上げて確認したくなるが、虹鳥の精霊が口にした頭を下げていてくれという言葉を思い出して、そのままの姿勢を保つ。


 そして光が収まると、ハルは自分の身体に何か力があふれているのを感じていた。

『汝も自らの力を確認するといい』

 機嫌良く目を細めた虹鳥にそう言われたハルは水鏡を起動して自分の能力を確認することにする。




*****************

名前:ハル

性別:男

レベル:4

ギフト:成長

スキル:炎鎧4、ブレス(炎)3、ブレス(氷)4、ブレス(毒)1、ブレス(闇)1、

     竜鱗4、鉄壁4、剛腕3、統率1

     耐炎3、耐土3、耐風3、耐水3、耐氷3、耐雷2、耐毒4、

     氷牙2、毒牙2、帯電2、甲羅の盾、鑑定、

     皮膚硬化、腕力強化6、筋力強化6、敏捷性強化5、自己再生

     火魔法4、爆発魔法3、水魔法3、回復魔法1、解呪、

     骨強化5、魔力吸収3、

     剣術5、斧術3、槍術1、弓術1、短剣1

     開錠1、盗み1、精霊契約


加護:女神セア、女神ディオナ

*****************




「……は?」

 ぱっと見ではどこに変化があるのか見落としてしまうが、自らのステータスをちょくちょく確認しているハルにはどこが変わったかわかっていた。


「これ、どういうことなんだ? なんか、全体にすごく強くなってるんだけど」

 ハルは驚き、虹鳥の精霊に確認をする。


『うむ、汝には私自身が持つ力を与え、全体的な強化を図った』

 その結果がこれであると虹鳥の精霊は満足そうである。


「力を与えたって、これは……」

 まず、レベルが一つ上がる。これだけで基本能力が全体的に底上げされている。

 それだけでも驚くべきことだったが、能力の中でも身体強化系のスキルのランクが軒並み上がっていた。

 更に、最後には見覚えのないスキルが増えていた。


 【精霊契約】


「なあ、この最後に増えてるやつって……」

 ハルが質問しようとするが、虹鳥の精霊が首を横に振る。


『まずはそっちのエルフの汝に話をしてから、説明をする――少し待つといい』

 そう言うと虹鳥の精霊はエミリに向き直る。


「えっと……」

 無言でじっと目を見つめているため、身動きが取りにくいエミリはただ戸惑っている。


『ふむ、良い目をしている。おい、こっちに来るんだ』

 ぶっきらぼうにそう声をかけられたのは最初にいた精霊であり、ゆっくりと虹鳥の精霊の隣へと移動する。


『お前はこの者たちに迷惑をかけた。それはわかっているな?』

 まるで親が子に言い聞かせるようなその問いかけに、精霊は素直にコクリと頷く。


『よろしい、それならばお前はこちらのエルフの者と契約をして力になるのだ』

『えええええ!?』

「ふえ……?」

 虹鳥の精霊の言葉に精霊は驚き、エミリは何を言っているのかよくわからないといった反応をする。


「あー、なるほどね。それで俺のスキルの出番ということか」

 二人の契約を取り持つのがハルで、使うスキルが【精霊契約】ということだった。


『うむ、あとは二人が了承すれば、だが……』

 虹鳥の精霊がエミリたちに視線を送る。


「……精霊さん。私の名前はエミリ。見てのとおりエルフ、です。得意な戦い方は体術を使っての近接戦闘。エルフだけど魔法は使えない。それが私」

 エミリは精霊に向かって自己紹介をする。まずは自分の人となりを知ってもらわないことには、契約も何もあったものではないと考えていた。


『ぼ、僕は仙龍の精霊だ。仙龍といっても三代目だから、先代ほどの力はないんだ。今は虹鳥様のもとで修業をしているんだ』

 仙龍も自己紹介をする。自分が何者であるかを初めて口にした。


「仙龍……初めて聞いたの。でも、似合ってると思う。仙龍って呼べばいい?」

 その問いかけに仙龍は押し黙る。

 機嫌を悪くしたわけではなく、何やら考えこんでいるようだった。


「どうしたの?」

『……仙龍というのは僕の種族名だから、君たちを人間、エルフ、獣人って呼ぶようなものなんだ』

 自らに名前がないことを仙龍は気にしているようだった。


「その前に確認をしたいんだけど、仙龍はエミリと契約をするつもりはあるのか?」

 大前提をハルが確認する。

 二人が自己紹介をしあって、互いの理解を深めようとしているのはわかってはいたが、その確認が大事だと判断している。


『……虹鳥様に言われたのもあるけど、それ以上にエミリが強かったのを見てるから一緒に戦ってみたいとも思っている』

「私も一緒に戦ってみたいと思ってるの」

 二人の返答を聞いてハルは満足する。


「だったら提案だ。契約をする前に、エミリが名前をつけてやったらどうだろうか? 名前をつけて結びつきをもったうえで俺のスキルで契約をするんだ」

 それを聞いたエミリと仙龍は顔を見合わせて頷く。


「ハル! ありがとう、すごくいい案だと思う」

『う、うん、名前がつくとなるとなんだかドキドキするね!』

 それからエミリは座り込んでいくつもの名前の候補をあげていく。何かに名前をつけるという経験が初めてであったため、エミリはうなりながらどれがいいか考えていた。


「それで……いいのか? あいつを連れて行って。それにあの姿のまま連れていけないと思うんだが……」

 ハルが虹鳥に確認をすると、虹鳥の精霊は笑顔で頷く。


『うむ、連れて行って構わん。あいつはもっと広い世界を見るべきだ。それに、契約すれば普段は契約者の体内に宿ることができるから安心するといい』

 虹鳥の精霊はハルの懸念を全て払拭する。


 あとはエミリが名前をつけるのを待つだけだった。




*****************

名前:ハル

性別:男

レベル:4

ギフト:成長

スキル:炎鎧4、ブレス(炎)3、ブレス(氷)4、ブレス(毒)1、ブレス(闇)1、

     竜鱗4、鉄壁4、剛腕3、統率1

     耐炎3、耐土3、耐風3、耐水3、耐氷3、耐雷2、耐毒4、

     氷牙2、毒牙2、帯電2、甲羅の盾、鑑定、

     皮膚硬化、腕力強化6、筋力強化6、敏捷性強化5、自己再生

     火魔法4、爆発魔法3、水魔法3、回復魔法1、解呪、

     骨強化5、魔力吸収3、

     剣術5、斧術3、槍術1、弓術1、短剣1

     開錠1、盗み1、精霊契約


加護:女神セア、女神ディオナ

*****************


*****************

名前:ルナリア

性別:女

レベル:-

ギフト:オールエレメント

スキル:火魔法4、氷魔法4、風魔法4、土魔法5、雷魔法4、

     水魔法3、光魔法4、闇魔法3

加護:女神セア、女神ディオナ

*****************



*****************

名前:エミリ

性別:女

レベル:-

ギフト:体術2、格闘術2、魔闘術1、先読みの魔眼

加護:武神ガイン

*****************


お読みいただきありがとうございます。

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