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才能(ギフト)がなくても冒険者になれますか?~ゼロから始まる『成長』チート~  作者: かたなかじ
第四章「人獣王都へ」

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第百八話


 一つ目の村では何事もなかったが、タイミング悪く宿が空いておらず、食事休憩だけで次の街に向かうことになる。

 街では複数の宿があり、そこでは問題なく宿泊することができた。


 規模で言えば、ルナリアの故郷よりも小さい街だったが、街と街をつなぐ中間地点であるため、人の行き来は多く、落ち着いた街の雰囲気を気に入った冒険者が長く滞在することもあるようだ。

 そのため、街の大きさに対して各店や設備などが充実しているように見えた。


「冒険者ギルドが大きいですね」

 冒険者ギルドの建物の前に立ち、二人はそれを見上げた。

 ぐるりと街を見渡し、ルナリアは街の規模に対して、という意味で言った。


「確かに、予想以上だ」

 それにハルも頷きながら同意する。


 ルナリアの故郷と同程度のサイズの冒険者ギルド。

 そこには他の街以上に多くの冒険者の出入りが確認できた。

 グリムハイムという大きな国を目指す上での中間地点という位置づけのこの街はそれだけ人の行き来が多いのだろう。


「とりあえず……ここはいいか。買取はどっちにしろ王都じゃないと無理だろうし、ここではゆっくり休んでいこう」

「そうですね。仕事のことを考えずに、ゆったりと過ごすのも大事です!」

 ハルの提案にルナリアも両手を合わせて同意する。


 二人はここまで戦いに次ぐ戦いだったため、ゆっくりと休む機会はあまりなかった。

 そこで、この街では買い物や食事を楽しみ、そのあとは宿でゆっくりと話をすることにした。


 子どもの頃の話、旅に出るまでの話、ハルは冒険者パーティに参加していた時の話、ルナリアはハルと出会うまでの冒険者として過ごしていた期間の話。

 それぞれが知らなかった、これまでのことを話すことで、より一層互いの理解が深まっていた。


 翌日も昼前までゆっくりして、宿をチェックアウトののち、しっかりと昼食を食べてからと出発ものんびりと行った。

 そこからも道中はとても穏やかで、二人は時折現れる弱い魔物を倒しつつ次の村を目指した。


「いやあ、こういう、旅を楽しむための旅っていうのも悪くないな」

「心に余裕がある旅というのもいいものですね」

 ファロスが引く馬車でまったりとした雰囲気の中、道を進む二人。


 周囲の風景を楽しむ。空気を感じる。夕焼けの景色を楽しむ。


 これまで、冒険者になるためにどうすればいいかと努力し続けたハル。

 どうすれば自らの魔法を自由に使えるようになるのか悩み続けたルナリア。

 今は二人とも能力を存分に使うことができ、実績も残している。


 更にハルはゼンラインという師匠に今の自分のことを報告することができた。

 ルナリアは両親にそのことを報告し、なし崩しとはいえ旅の許しを得ることもできた。


 ゆえに、今はそういった個人の問題にとらわれていない二人は精神的に最も余裕があった。

 グリムハイムまでの道中の最後の村で休憩を取ったのち、村の子どもたちともふれあい、楽しい時間を過ごした。




 それからまた先を進んだ二人はついに王都グリムハイムに足を踏み入れることとなる。

「……」

 遠くから見た王都はかなり大きい――そう理解していた。

 しかし、改めて近づいてみたところで、想像以上の大きさであることを実感したハルは言葉を失っていた。


「――ハ、ハルさん!」

 慌てたようにルナリアが声をかけて、ハルの肩を揺するが、彼が正気に戻るまで数秒の時間を要した。


「……はっ、おどろきのあまり時間が止まってた――にしても、デカいな」

 近くから見る城壁の門構えは、圧倒的な存在感と迫力があり、ハルもその雰囲気に気圧されていた。


「ふふっ、ベヒーモスと戦った時は全く動じていなかったのに、大きな城壁には驚くんですね」

 ふわりと表情をやわらげたルナリアは、ベヒーモスの攻撃を単身で受け止めたハルを思い出しながら笑顔になっていた。


「いやあ、あの時は必死だったし、それに魔物を相手にしたら引くことはできないだろ。俺は冒険者なんだから」

 そう口にしたハルの横顔はキリっとしており、ルナリアはそれに見惚れてしまう。


「でも……人工の構造物だとなんか圧倒されるなあ」

 そして、次の瞬間に見せたちょっと情けない表情にルナリアは苦笑した。


「ここは人の出入りも多いですから、入り口でのチェックに時間がかかるので、さっそく並びましょう」

 ハルたちは馬車で少し離れた場所から城壁を見ていたが、既に何組かに抜かされており、抜かしていった彼らは既にチェックの列に並んでいた。


「おっと、これはまずいな。俺たちも早く並ぼう」

 ハルはファロスに指示を出して、入場の列に並ぶ。

 チェックは丁寧に行われ、かつ複数の列で行われているため、さほどストレスにはならず、全員が静かに順番がくるのを待っていた。


 ハルたちに順番が回ってきたのは、それから十分程度あとのことだったが、二人とも冒険者ギルドのギルドカードを身分証明書として提出し、犯罪歴もないということですぐに通過することができた。


「ここが、人獣王都グリムハイム……なんか、まだ入ったばかりだけど賑わってるな」

 通常は、街の中心地や市場付近に行かないとそれほど賑わっていないことが多い。

 しかし、グリムハイムでは多くの人が行きかっており、まさに都会といった様相である。


「とりあえずは宿を探すか。それで、街で色々見て回ってから冒険者ギルドに行ってみるか」

「それがいいですね……その、冒険者ギルドに行くとついつい依頼を受けて、私たちだとそのまま出かけてしまいますからね」

 にぎわう街の中で二人はどうするか話しながら歩く。

 

 これまでの自分たちの行動を思い出して、ギルドに近づくのはあとにする――それが二人の選択だった。


 大きな街であるため、各種の店も複数存在しており、宿街もすぐに見つけることができた。

 いろんな雰囲気の宿が立ち並び、客たちの様々なニーズにこたえられるようになっていた。


「いやあ、いい街だな。これだけ人が多ければ、もっと暗い雰囲気を感じることもあるけどそういうところが全くない」

 ハルが言う通り、街の雰囲気は明るく、種族に関係なく人々が楽しそうに話をしている。


 街の中を城の騎士が見回りしていたが、時折住民と談笑しており、街に溶け込んでいる。

 官民一体、種族に関係なく、それだけでとても良い雰囲気だということがわかった。

 


*****************

名前:ハル

性別:男

レベル:3

ギフト:成長

スキル:炎鎧4、ブレス(炎)3、ブレス(氷)4、ブレス(毒)1、ブレス(闇)1、

     竜鱗4、鉄壁1、

     耐炎3、耐土3、耐風3、耐水3、耐氷3、耐雷2、耐毒4、

     氷牙2、毒牙2、帯電2、甲羅の盾、鑑定、

     皮膚硬化、腕力強化4、筋力強化4、敏捷性強化2、自己再生

     火魔法3、爆発魔法3、水魔法2、回復魔法1、解呪、

     骨強化3、魔力吸収3、

     剣術4、斧術2、槍術1



加護:女神セア、女神ディオナ

*****************


*****************

名前:ルナリア

性別:女

レベル:-

ギフト:オールエレメント

スキル:火魔法2、氷魔法2、風魔法2、土魔法3、雷魔法2、

     水魔法1、光魔法2、闇魔法1

加護:女神セア、女神ディオナ

*****************


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