『葉隠』
これは後のほうにしようかと思ってましたが、よくよく考えると阿呆なものより比較的真面目なものを先に書いていたほうが良いだろう、と。もしかしたら人の役にたつかもしれない今回の『葉隠』と、『老子』を早めに載せておくことにします。
今回の『葉隠』ですが、そこで僕が一番重視したのは『死』の概念です。自らを死んだものとすることによって逆に生き長らえるという、逆説的な話です。逆説的なのは次回の『老子』もそうですが。
生きようとするから何か辛いことがあったときに悩むわけです。自分を死んだものとして考えれば、多少のことは気になりません。
この実験はたいしたリスクなしに大きなリターンを得られました。日々の生活に余裕が出来、物事に対して辛いと思うことがほとんど無くなったからです。『無心』の時のように心にダメージを負うこともなく、時間を無駄にすることもなく、余裕を得ることが出来たのです。
ただ、僕にとってはつまらない結果です。悩みがない事を幸せだとする人にとってはそれで良いのでしょうが、面白さを重視する僕にとってはあまり魅力的なものではありません。悩まないことで、悩みを解決したときの達成感さえも減ってしまいますし。アクションゲームだって、ずっと主人公が無敵状態だと面白くないはず。
柔道でも、投げられまいと力むと投げられるわけです。流れに身を任せることで逆に投げられません。ここぞというときには力を入れなければなりませんが、その時はその時です。