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歌声に花咲かせ  作者: 宮島485


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始まりの風

挿絵(By みてみん)

きっとまた輝けるだろうか


私にその権利があるだろうか


もう一度、やり直せるのだろうか


そんな不安な気持ちを抱えながら、胸の奥の重さを誤魔化すように、新たな場所へと私は足を踏み入れた


クラスの周りには知らない人しかいなかった。中学時代の友達も、同級生も、皆他の高校に行ってしまった。けれど正直それで良かったと思う。その方が今の私には気楽だ


「みなさーん、廊下に2列で並んでください」


そんなことを考えていたら、生徒会の人が来た。いよいよ入学式が始まるらしい。私は言われるがままに列に並ぶ


「じゃあ、行きますよ〜」


生徒会の人の合図で私たちは歩き出した


パチパチパチパチ


拍手の音が聞こえてくる。一歩進むごとに、だんだん大きくなっていく


私の胸の鼓動も、だんだん早くなるのを感じ、少しだけ息苦しくなった


「はぁはぁ」


「大丈夫?」


後ろのメガネの女の子に控えめに肩を叩かれる。その声はとても心配そうだった


「あ、うん、大丈夫、ありがとう」


そう言って、胸の鼓動が収まらない中私は再び歩き出した。ああ、この感覚、あの時のに似ている


皆が席に座ると、ついに入学式が始まった


「校歌斉唱、一同ご起立ください」


皆一斉に立つと、校歌のイントロが流れる。それを聞いた瞬間


「うっ」


私はものすごい不安に駆られた


どうしよう、また歌えなくなったら


あの時みたいに、ああ


「ハァハァハァ」


もう、だめ、、だ



だんだん、音が遠くなっていく


バタン


足元の感覚が消えた私はその場に倒れ込んでしまった

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