097.ローズ・ニューワールド, 2
(アン)
1925年8月17日。
町は閑散としている。あちこちに戦闘の跡、乾いた血の跡、ゴミが見える。数日前には火事もあった。
私たちは誰にも会わない。人間にも、それ以外の何ものにも。
ローズも怯えているようには見えない。何となく...幸せそうに?この女性は本当に信じられない。
私も変な自信がある。彼女は私の笑顔をさらに楽しんでいるようだ。これだけ長く生き延びてきたことで、私たちは経験し、起こっていることに対して自信を持つことができるのだと思う。
でも違うんだ。拷問の痕跡も死体も見当たらない。
私たちは周囲を見回し、役に立ちそうなものを集める。
私はローズにどうしたらいいのか尋ねた。彼女は少し怖いが優しい目で私を見ている。彼女は微笑んでいる。この辺りの地図を持っていると思う。勝ち誇ったように笑っている。
R「僕は帰るけど、君はどこに行きたい?
私たちが一緒に経験してきたことすべてにもかかわらず、私はまだ彼女を完全に理解することができない。そして、私が失ったもの、経験したものすべてにもかかわらず、私は彼女に心から微笑まずにはいられない。
ああ、母よ、父よ、夫よ、息子よ、そして天国の娘たちよ...。私は怪物に誘惑された...
私は彼女の最悪の部分を首筋で感じてきた。しかし、私は彼女の最高の部分も目の当たりにしてきた。私は彼女のヒロイズムを見てきた。彼女の苦しみを感じ、甘いものも苦いものも楽しんだ。私は彼女の強さを見てきたし、最も恥ずべき弱さも見てきた。
彼女と一緒にいたい。彼女にそう言うと...
私はまだ彼女の意味不明な本を持っている。私はそれを彼女に見せる。やっぱり持って帰りたい?私は彼女に尋ねる。
彼女は微笑む。彼女は私を誇りに思っている。彼女は私に右手を握るよう勧める。
私は包帯越しに、できるだけそっと彼女の左手を握ろうとした。彼女が純粋に驚いているのを見るのは初めてだと思う。その表情が好きだ。思わず笑ってしまう。
ええ、行きましょう。彼女の家と、彼女のために持っている本に興味があるんだ。
長い話なんだ。
まるで私が気にするかのようにね。彼女が時に怖くて危険な存在であることは知っているが、それが彼女のすべてであることにはほど遠いことも知っている。彼女とともに人生はもっと面白くなるだろう。その鋭くとげとげしい、しかし知的で繁栄するバラとともに...。
私の悲しみは残るだろう。私の恥と恐怖も。失ったものに対する悲しみ...。それは私の一部として残るだろう。
でも、これからはローズと一緒に旅をするよ。
~
未知の日。未来。
ローズと私は、見知らぬ国を一緒に旅した。
他の生存者にも何人か会った。人間やその他のものだ。世界は完全におかしくなり、文明は突然絶滅したようだ。今日現在、その理由はまだわかっていない。
少なくとも、悪夢はもうほとんど終わったが、別の理由で夜はまだ不吉だ。しかし、以前ほど命をかけて戦う必要はない。
ローズに馬の乗り方を教えたのは、やっと馬を見つけたときだった。馬は人間と同じくらい珍しい存在になった。
数週間の旅を経て、私たちはついにローズの故郷にたどり着いた。
今まで行ったどの街もそうであったように、閑散としていた。私たちは彼女の家に行った。町外れの、森に隠れた奇妙な家。世間から隠された...
ローズがそこで見つけたものは...。私はため息をつきながら、ピースを元に戻そうとしている。
その後、彼女が下した決断とは...。今から探し始める。
でも、心の底ではわかっているから、不安なんだ。
私たちの旅が終わらないことを願う気持ちもある。そして向こうではそうなる...。でも彼女には言えない。
ローズは何があっても前進し続ける。彼女は私を感動させ続ける。
とにかく...
今、私にとって重要なことはただ一つ。
私たちの奇妙な旅は、私たちに開かれた奇妙な新世界で再開される。
新しい世界...奇妙な新世界
私の最も奇妙なローズが繁栄する場所。そして私の地上での旅をスリリングなものにしてくれる。私が夢見た世界。
~




