129.現実について, 9
(マイルス)
私は小さな荷車に弾丸の入った木箱と、回収した他の品々を載せて引きずった。
カートは凸凹の道をかなりの音を立てて走る。耳が痛い。今はそんな音に慣れていない。
でも、今日の収穫には満足しているよ！弾薬がたくさんあるということは、トレーニングがまた可能になるということだ。
グリスはよく熟成するので欠かすことはない。ドライパウダーも一般的に大丈夫だ。しかし、ほとんどの有機燃料はそうではない。底がベタベタするんだ。でも、完全に予測できるものなんてないんだ。大丈夫な時もある。
ゼスは、良い燃料と悪い燃料、あるいは私たちが見つけたその他の化学物質を選別するために、いくつかの化学を学ばなければならなかった。
私はこのようなパウダーに重点を置いている。
私は時々立ち止まって、私の出す音に変なものが引き寄せられていないか周りをチェックする。私が運んでいるものを考えれば、そうする必要はないのだが。
予想通り、何も来なかった。
私たちは、本当に恐ろしい何かがいることを示す手がかりを見つけられなかった。
いつかローズとアンが戻ってくるんじゃないかと思いながら、南のほうをずっと見ている。
どうだろう...。
本当に頼りになるのはゼスリンリーだけだ。
私はカートを押して武器庫に戻り、戦利品を整理する。
~
ゼスリンリーと私はハイキングに出かけ、一緒に隣の街まで歩いた。彼女はよく歩く。
そこで一晩キャンプするのに必要なものを運んでいる。
近いうちに、自分たちの街よりも他の街で物色する方がうまくなるだろうね。
車やトラックを修理するのは、修理に取りかかれるものが見つかってからだ。そう考えて、燃料の備蓄も始めたんだ。
しかし、最優先すべきは、食料供給においても安定した信頼できる拠点を作ることだ。
給水システムを再稼働させることができたのは、すでに良いことだ。
近くの小川と、長い年月をかけて井戸になった地下室の穴を利用して作られた。
M「彼らが戻ってくると思う？
Z「何とも言えないけど、そうだといいね。
M 「少なくとも、そうするつもりだよ。
ゼスリンリーはそう言って微笑む。
練習場に到着した。
~
広い通りや広場の上にあるバルコニーから、射撃場を設置した。
耳あてをして射撃開始。射撃の訓練をする。
街路でゆっくりと腐食していく金属製の電柱は、私たちがなんとかぶつかるといい音を立てる。
黄ばんでボロボロになった取扱説明書にヒントを探しながら、お互いの姿勢を正し合う。
ライフル、ピストルと交互に数発ずつ撃ち、肩を痛め、そして不安定になる。しばらくすると手が震えてくる。
ライフル銃は痛いが、電柱を切り裂くほど遠くまで、ひどく命中させることができる。私たちは、切り倒された木のように、一本だけ倒れさせたこともある。
ピストルは距離が離れると威力が落ち、精度も落ちるが、たいていの敵や獲物には十分すぎる威力だろう。
今のところ、私たちは食べるためにたまに動物を撃ったり、身を守るために稀にモンスターを撃ったりする程度だ。
私たち二人とも不安は感じているが、ほぼ常に武器を準備している。彼らは予測不可能だからだ。
だから私たちは、この何もない荒れ地で一日の大半をトレーニングし、準備を整える。
夜は慎重にキャンプをする。肩や腕が痛いと笑い合う。耳鳴りが耳から離れない。砲弾や煙や灰の匂いで鼻が焼けるようだ。
舌の上でも味がする。気持ち悪い。洗っても味は消えない。
家にいるわけでもなく、それぞれの部屋にいるわけでもないからだ。でも、隣でゼスリンの安定した寝息を聞きながら、私も眠りについた。
いい夢を...。
~
雨音で目が覚めた。しかし、ありがたいことに、それはほんの短いものだった。私たちを心配させるほど長くもなく、カラフルでもない。
そして、荷物はだいぶ軽くなったが、肩に力が入ったまま、そっと家路につく。
道路を横切るハリネズミを見かける。私たちが近づくとすぐに逃げていく。ゼスリンリーはこういう光景が好きだ。
Z「穀物が十分に手に入ったら、羊やヤギのような大型の哺乳類を探してミルクを手に入れよう。
私は少し不気味に彼女を見た。ミルクね。私が知っているのは、それがどこから来て、なぜなのかということだけ。
M「どんな味なんだろうね。
Z「ああ、子供の頃は何もなかったんですか？それは...水の中の香油のようなもので、不快に感じることもある。でも、いい食べ物だし、うまくいけばチーズに精製できるかもしれない。
食品をより長く保存するために...なるほど。柔らかいチーズはどんな味だったか、かすかな記憶がある。
M 「あなたはいつも私たちのためにずっと先を見てくれている...。ありがとう。
彼女は微笑みながら肩をすくめた。
Z「マイルスに付き合ってくれてありがとう。
彼女は何を言っているんだ？彼女には不公平な感じがする。
私たちは、一緒に家に帰るための明確な道をゆっくりと歩いている。
モンスターが出ないことを祈る。
~
危険性は低かったが、自然の中で怪物に遭遇することはある。道路脇の茂みの中で、おそらく何かの動物が先に死んでいて、小雨がその成長を助けたのだろう。
ほとんど無定形で、かつての存在の名残を引きずっている。まるで巨大なナメクジのように、道端の草やハーブを無造作にむしゃむしゃと食べている。
攻撃はしてこない。目も鼻の穴もないようで、私たちを感知することすらできない。
用心深く離れたところから、私たちはそれを観察する。植物を食べ、色のついた脂汗をかく。
M「100万個の卵を産まない限り、大丈夫だと思うけど？
Z 「どうだろう...。たぶん？
誰が言える？わからない。
少なくとも、このぬるぬるしたナメクジはそれほど危険でも敵対的でもないようだ。
私は長い枝でそれをつついた。まるで恥ずかしがっているかのように、触られると引っ込んでしまう。ゼスリンは私を子供のように引き戻した。
Z 「預からないし、迷惑もかけない。マナー違反だ。
M「でも、もし牛乳が作れるとしたら？
ゼズリンリーは少し気分が悪そうだ。
ナメクジは脂肪分の多い液体をにじませているようだが、それは間違いなく彼女が考えていたものではない。
Z - いいえ。
彼女は私を引き離し、私たちはあの化け物を放っておいた。食べたくもないし、狩る必要もない獣だ。
次に会うのはどの種類だろう。
私たちはその後、何のサプライズもなく無事に家に帰ることができた。
移動だけで汗をかいた。
私が服の匂いを嗅ぐと、ゼスリンリーが私を見た。
彼女は私の両手の間にタオルを押し込むと、最初のシャワーを浴びるように私を促し、その間に私たちの旅行着を洗濯するつもりだ。
裸になりながら、私はぼんやりとした気分だ。彼女はすべてを片付けると、私がバスタブに入っている間に出て行った。朦朧とする。
家に帰れてよかった。
~
