【第9話】 BIG5の男
「号外だ!号外だ!モーリー星があのグリーンゲルによって滅んだ!これは大事件だ!」
グリーンゲルのモーリー星征服は、瞬く間に全惑星に知られ、さらに、一日に5000人も殺した事で、最も危険な人物とされた。
「この大事件で、グリーンゲルは、BIG5になるそうだぞ。」
世間の人は、この話でもちきりだった。
ちなみに、BIG5というのは、広い宇宙の中でたった五人にしか与えられない称号で、条件は、強さ指数が1億ユニバースを超えることである。そして、グリーンゲルは、この一件で、強さ指数は一気に1億ユニバースとなったのだ。
━━━時は戻り、グリーンゲルの家のリビング
「そこからというもの、俺は一人以外ありえないと感じるようになった。だから、無知なやつがこの星を訪れる度に俺は殺していた。そして、気づいたら俺は宇宙警察から存在を消されたかのように強さ指数は、300万ユニバース、そして、生死不明とされた。」
「なんて胸糞悪い話だ。双子の奴らは一体何者なんだよ。」
アンゴの表情は怒りで満ちていた。
「あの双子はな、唯一俺の存在を知って本気で殺ろうとして来たヤツらだ。そして、この俺に初めて血を流させたヤツらだ。そこから俺はアイツらを気に入り、共通の趣味である''人殺し''を一緒にやろうと思った。丁度久々に、仲間が欲しかった時だった。」
「今の話で俺は余計お前を倒したくなった。」
「モリモリモリ、やれるならやってみろ。あの昨日来た男ももうそろそろフーガとムーガに殺られている頃だろう。アイツらも遂に100人か…」
バコン!
「な、何だ!?ほ、炎が……。グハッ!」
グリーンゲルは、メレックがフーガを倒した大技で燃えた。そして、アンゴは咄嗟に外へと出た。
「クソ、誰だこんなことするやつは、、俺は植物人間だから火には弱い……。おい!フーガとムーガ!何があっ……!?」
グリーンゲルは、メレックによって穴が開けられた場所から外の様子を見ようとした時、血を流して横たわっているフーガとムーガを見つけた。
メレックは、燃える炎の中一人で立っていた。
「おい、貴様!一体何をした!?」
グリーンゲルは、慌てた表情でメレックへそう叫んだ。
「コイツらを倒した……!」
メレックは、息づかいが荒くなりながらもそう答えた。
「き、貴様もバケモノか!?炎人間と言えば確か''アイツ''が…」
「これを使った。」
メレックはそう言ってロキンニソをグリーンゲルに見せつけた。
「ろ、ロキンニソ!?何故お前が炎人間のロキンニソを持っている!?ただでさえそんなものは手に入りにくいというのに!」
「そんなこと、お前に教えるまでもない。」
「おい!緑野郎!!相手は俺だろうが……!!!!」
アンゴは、鬼の形相でグリーンゲルにそう叫んだ。
「モリモリモリ、待ってろ、今すぐ楽にしてやる……!」
グリーンゲルはニヤリと笑いながらそう答えた。