【第14話】 ユイのお願い
「俺たちもう記事になってんのか……!?」
メレックが驚いた表情で新聞を見ながらそう言った。
「あんたたち相当強いみたいね。元BIG5を倒しちゃうなんて。」
「俺に関しては、薬使って勝ったからな。400万なんてそんな高い訳ねぇ。てかなんで宇宙警察にもう知られてんだ?グリーンゲルも捕まったみてぇだしよ。」
「まあとにかくそんな細かいことは置いといて!私たちのお願いを聞いてくれない?」
「ちょっと可愛いからって簡単にお願い聞くと思うなよ?」
アンゴが煽った。
「じゃ、じゃあいいです!他の人に頼めばいいだけだから!別にあんたたちを頼りたい訳じゃないんだからね!」
ユイは、ムッとした表情でアンゴにそう言った。
「おおそうか。とにかく俺たちは、スペースシッコの燃料がたまり終わるまでここにいなければならないからな。それまでよろしく!じゃあ行くぞーメレック。」
「お、おう。」
「待ちなさいよ!目の前に困っている女の子がいるのに本当にほっとくのね!?」
ユイは、頬を赤らめながら二人にそう言った。
「だってお前がもういいって言うから。」
アンゴは、振り向いてユイにそう言った。
「もう!早くお願いを聞きなさいよ!べ、別にあんたたちじゃなくてもいいけどね!」
「で、出た!ユイのツンデレ!」
住民が口を揃えてそうユイに言った。
「お前本当にめんどくさいやつだなー、まあでもここで暇になるのは確かだしまあ聞いてやってもいいぞ。ただ、協力してくれるかどうかは、今後のお前たちの振る舞いや内容による。」
「うっさいわね!実は私たちの惑星は、乗っ取られそうなの。」
「ま、マジかよ!乗っ取られる!?それは一体誰にどうやって乗っ取られるって言うんだ!?詳しく教えろ!」
「お、思ったよりも乗り気みたいね、助かるわ。うんとね、今から二年くらい前になるんだけど…」
━━━二年前のアミューゼント星
「今日も楽しく音楽するよ!プップー!」
「ラペさん!今日は、この楽器を使って演奏してみましょう!」
現在アンゴ達がいる、アミューゼント星の中心街である「トランペール」で、毎日賑わっていた時の事だった。
「おい!」
誰かが怒鳴った。
「お!来客だよ来客!プップー!」
ラペルは、いつも通り来客を歓迎した。
「この星気に入った!突然だが、今日から俺の支配下にしてやろう!さあ喜べ!」
その丸坊主頭でイカつい顔した男は、そう叫び、また後ろから仲間と思われる者たちが続々と来た。
「何!?この星はラペさんが作り上げた最高の音楽の惑星!お前みたいな坊主に簡単に奪われるようなことはない!」
住民の一人が真剣な表情で男にそう言った。
「急になんだね、君たちは。この素晴らしい星を乗っ取るつもりかね。プップー!」
ラペルの表情にも少し怒りが見えていた。
「まあそうかっとなるな。俺がもっと素晴らしい星にしてやるからよ。とにかく黙って俺たちの言うことを聞け。」
「何を生意気な!」
そう住民の一人が言うと男に飛びかかった。
バン!
住民は、男に思い切り殴られ吹き飛ばされた。
「いいかお前たち。この世界は強者だけが生き残る。お前たちのような弱者は、いずれ強者によって支配されるのだ!言わばこの世界は、弱肉強食なんだ!ギャーッハハハ!」
「ラペさん。アイツは強いです。どうしましょうか。」
倒された住民が赤く腫れた頬を抑えながらラペルにそう言った。
「すまんな君たち。今の僕たちでは到底この人たちに勝てそうにない。いったんこの惑星をこの人たちに預けるしか策はないようだ。」
ラペルは、振り返って住民のみんなにそう言った。
「ラペさんの決めたことだから仕方ねぇ!」
住民のみんなのラペルに対する信頼は厚く、それに反対するものは誰も現れなかった。
もちろんみんな心の中では、悔しい気持ちでいっぱいだった。そして、その悔しい気持ちをした住民の中にユイもいた。
「あともうひとつ!俺の名前は、サモジー旅団団長『サモジー』だ!サモジー様と呼ぶんだな!ギャーッハハハ!」
そして、毎月のお金の支払いや言う事を聞かなかったものには即処刑の罰を与えるなど、アミューゼント星は辛い生活を強いられることとなった。今は、サモジー旅団は、旅行に出かけているらしくいずれ帰ってくるという。この過去話に酷く腹を立てたアンゴは、サモジー旅団壊滅を目標に動き出すのであった。




