プロローグ ここは?
「ヨーヨー、死んじゃったヨーッ!」
――ここは?
それは小学校の時、自分の名前にもじっていじられていた、いじられ方だった。
「死後の世界ですヨーッ!」
――死後の世界……?
「そうですヨーッ!」
――俺は死んだのか?
「ついさっき死にましたヨーッ!」
――……それで、……お前は?
「神ですヨーッ?」
――神なんて、……ほんとにいたんだんだな。
「いたんですヨーッ!」
――もうそろそろ、そのネタ止めてくれないっ⁉ さっきからちょくちょくと俺のヒットポイント数じわじわ削るのやめてくれないっ⁉ 心がかすかに痛いんだよッ! 地味に心に突き刺さるんだよ! お前がなぜそのネタを知っているのか知らないけど、隣のクラスの山田君思い出しちゃっただろっ⁉
小学生の時、隣のクラスの山田君に自分の名前をいじられていたのだ。
「ショウガナイデスネー」と、自称神は呟く。
――カタコトで余韻残すのもねっ⁉
「分かりましたよー。で、タナカヨウくん。君はハレて死にましたーっ! パフパフパフーッ!」
――パフッ、え? 俺が死んだって……? 嘘だろ? さっきのは冗談じゃなかったのか?
「残念なことに事実なんですねー。ええ、誠に遺憾ながらねー。記憶、あるでしょ?」
そう言われて、ヨウは、思い出すように記憶をたどり始めた。
プロローグ冒頭でした。
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