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プロローグ
「小説家になろう」初投降です。とりあえず、色々手探りな感じです。よろしくお願いします。(7月13日に投稿したものを、読みやすく体裁を整えたものです)
王都から離れたとある農村。その近くに、不気味なくらい木々が生い茂った森がある。
森の奥深くにはひっそりと口を開いた洞窟の入り口あり。中には山賊が隠した財宝が眠っているとの噂だった。
だが、森へ入った者は誰一人として戻ってこない。ゆえに宝を持ち帰った者はいない。
話を聞いたイリスは、村人の忠告を無視して森の中へと足を踏み入れる。
その手にはボロボロになった一通の手紙が握られていた。
『すまない。困った事になった。帰れそうにない』
短い文面と共に記された村の名前。彼女の婚約者からの最後の手紙だった。