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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。

性癖破壊系ジョブチェンジ

掲載日:2026/01/25

「何でお前はいつもそう他の男や女を誑かすんだ!」

「誑かしてねーよ、勝手に寄ってくるんだよ!」


魔導師のオレ、ノエルは同じギルドパーティの剣士、ナギと絶賛喧嘩中だった。


「お前はオレの恋人だろ!なのに酒場で他の奴と肩組んだり腰に手を回したり…!オレの目の前でそういう事するなんて最低だ!」

「酔って盛り上がっただけだろ!お前は気にしすぎなんだ!」


お互い譲らず、議論は平行線だった。オレは、オレの中で何かが冷めていくのを感じた。


「もういい。別れる。」

「あっそ、勝手にすれば。どうせすぐヨリを戻してくれって来るんだろ。」

「その代わり、一つお願いがある。」

「あ?何だ?最後に一回抱いてくれってやつか?」


ナギは終始からかうような口調を崩さない。オレは怒りを抑えながら淡々と話す。


「お願い、なんて殊勝な言い方じゃぬるかったな。これは命令だ。」


そう言ってオレは杖を構える。ナギはようやく事態の深刻さを察したのか、急に焦り始める。


「な、何だよ…!魔法で戦おうってか!?」

「いや違う。『抗う意思よ、静寂に溶け給え…"ドミナ・エクリプス"』」

「は…?服従の呪文…?」

「命令だ。"おすわり"」


オレが命じると、ナギはガクンと跪く。


「は、ざまあないな。ほら、"お手"」

「………………。」


ナギは服従の呪文には逆らえず、恐る恐るオレの差し出す手に自分の手を重ねる。


「じゃあ最後。"三回回ってワンと鳴け"」

「……………………ワン。」


ナギは言われた通り、その場で四つん這いになり三回回った。


「はは、上手じゃん。」

「…………………………。」


オレは嘲笑を浮かべながら、ナギの頭を撫でる。ナギは呆けた表情でこちらを見つめる。


「じゃあな、ナギ。ギルド脱退の手続きは自分でしとくから。お前は精々残りのメンバーと頑張ってくれ。」


そう言ってオレは宿を去った。

その数日後――――

 

「おい、ノエル。」


新たに別のギルドパーティに入ったにも関わらず、ナギがクエスト受付所で話しかけてくる。


「何だよ、オレ達もう恋人でもギルドメンバーでもなんでもな」

「今日は魔獣討伐クエストを3件こなした。あと、薬草採取クエストもついでに5件。」

「は、はあ…?それが…?」

「っ!あ、あと!この後、要人護衛のクエストもするつもりだ!」

「うん…?随分、頑張るんだな…?」

「そうなんだ!こ、これからもっと頑張るつもりなんだけどっ…!」


先程からナギが何をしたいか分からず、オレは適当に相槌を打つ。


「おーい、ナギ!さっさとクエスト行くぞ!」

「あ!ま、待って!まだノエルに褒めてもらってない!」


ナギは他のギルドメンバーに引っ張られてクエストへ行ってしまった。


「あいつ、褒めて欲しかったのか…?キャラ変わったな。」


クエストを終えると、ナギは再びオレの元を訪れた。


「要人護衛クエスト、上手くいった!」

「おう…?お疲れ様、頑張ったね…?(これでいいのか?)」

「………………。」

「あの…まだ何か…?」


ナギは褒められても去ろうとはせず、じっとこちらを見つめてきた。そして、期待した眼差しで口を開く。


「頭、撫でてくれないのか…?」

「頭…?」


とりあえず頭を撫でてみると、ナギは満足そうな表情で去っていった。

以降も、自分のこなしたクエストを報告しては、オレに頭を撫でさせていた。


「なあ、ノエル。俺、優しくするから、今夜抱きたい…!」

「ええ…?」

「優しく出来たら褒めて欲しい…!」

「……………………。」


オレはどうやら、ナギの何かを破壊してしまったようだ……。

 

"俺様攻め"から"ワンコ攻め"にジョブチェンジ

 

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