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第25話 転校生が来た時の盛り上がりは異常

噂の転校生が今日からくると教室どころが学校中がざわつく。アイドルとモデルか。いやー楽しみだねえ。アイドルとか知らないけど、やっぱ転校生が来る時のワクワク感ってすげえよ。


「お前ら席につけー。転校生紹介するから。」


担任がHRを始める。うちのクラスに3人か。どんな美人さんやろな。

ガラッと扉を開けて音を立てて3人入ってくる。…あれ?


「今日から同じクラスになる平川良平君、七里真由さん。仲本アキさんだ。噂になってるから知ってると思うが…」

「本当にモデルの平川君だ!」

「目の前にあの七里さんと仲本さんが…!」


担任の紹介の前にもうクラスメイトたちが盛り上がる。平川なんて女子にイケメンオーラを出しながら笑顔で手を振ってんぞ。つかこの3人どっかで見たことある気が…七里と仲本が俺に気づくとじーっと見てくる。


「あら、あなたはあの時の…。」

「あの時道案内してくれた…。」

「げっ…あん時の3人か!マジかよ!?」

「同じクラスになるなんてね。」

「こんな偶然あるんですね!」


マジかよ…どうなってんだこれ。俺ただの学生よ?元おっさんよ?


「ん?久川、お前知っているのか?」

「いや…この前帰った時に道案内しただけっす。」

「そうか、ならお前が学校内を案内してくれ。頼むぞ。」

「え?なんで俺なんすか?」

「学校まで道案内したことあるならいいじゃないか。」


おい、俺に仕事を振るな。俺は休み時間に漫画を読むと言う最大の楽しみがだな!?

つかなんで俺なんだ。一ノ瀬に頼め一ノ瀬に!!


「おい一ノ瀬、お前に任せたい。」

「え?あなたが先生に頼まれたんだからあなたがやりなさいよ。」

「そんな馬鹿な!」


あーまじか、俺がやることになるのか…オオゥ。


「案内する代わりに2時限目免除するぞ。」

「謹んでやらせていただきます。喜んでやらせていただきます。」

「お前なぁ…」


担任がため息をついて呆れ教室が爆笑の渦に包まれる。だって2時限目免除ですよ?やりますよそりゃ。いやー楽しみだねえ。道案内。


「ちくしょう久川!お前だけアイドルとモデルを案内するなんて!」

「後でぶん殴ってやる!チクショウメー!」

「やかましい!文句があるなら担任に言え!担任に!」


俺に文句いうなこのやろう!2時限目免除なかったらやらねえっつうの!


「よろしくね、久川君?」

「へいへい、任せなさい。まー広いしなこの学校。」


ホームルームが終わり、1時限目が終わると担任に促され3人を呼ぶ。授業を合法的にサボれるってマジ最高。まーまずは保健室からか。校庭に出る。保健室は校舎の外に出なきゃならんのだ。熱出た時不便だよなほんと。


「ここが保健室な。サボりにちょうどいいぞ。だるいとか言って誤魔化してな。」

「いやそれダメだろ!不真面目かお前!」

「不真面目ですが何か!?学校なんざ卒業すりゃいいんだよ!」

「ダメ人間だこいつ!」

「じゃかあしい!イケメンめが!」


不真面目で悪いか!誰がダメ人間だ!全く失礼な奴らだこのやろう!


「ゆ、有名人相手になんて口の悪さ…」

「イケメンって…完全に嫉妬じゃない。」

「嫉妬ですが何か!?とりあえず次は購買だ購買!」


とゆーわけで購買部に案内する。おばちゃん達が材料の仕込みをしている。


「ここが購買な。休み時間に行けば予約もできるから。ポテトと唐揚げおすすめ。」

「ラーメンも売ってるのね。ちょっと意外だわ。」

「定食屋みてえなもんさ。」


そういや俺が前世で通ってた私立高校もメニュー豊富だったな。唐揚げ弁当美味かったなー。また食いてえな。

他にも案内する。部室棟、野球部のグラウンド、体育館等、いやーマジで時間かかったわ。教室に戻り担任に報告する。


クラスメイトは平川、七里、仲本の周りに集まって盛り上がってる。サインをもらう者、写真を撮る者など様々だ。すげえな人だかり。他クラスのやつまできてんぞ。


「お疲れさん。真面目に案内したか?」

「うす。必要な場所は全部教えたっす。」

「そうか、ありがとな。」


さて、漫画読むか。昨日漫画の新巻買ったのよ。

バッグから取り出して読みはじめる。


「新巻出たんだね。」

「おう。楽しみにしてたんだよ、昨日速攻買いに行ったからな。」

「楽しみにしてる作品ってほんとワクワクするよね。今度好きな漫画が出るんだけど早く欲しいからさ。」

「いつもの恋愛物か?」

「うん、すっごい気になるところで終わってるからさ。」


告白シーンとかだな?続きが気になるところで終わるとマジで新刊の発売楽しみだよな。俺と柊は単行本派だから尚更よ。


「そういや2時間目で言われたことなんだけど、文化祭の準備そろそろ始めるようにだって。」

「部活組、というか文化部組はあまり関係なくないか?」

「始まる前のデコレーション準備は参加しなきゃダメよ。それに、予算も集めるんだから。」


うわーめんどくせぇ。やりてえ奴らに全部やらせりゃええのに。


「あーんじゃそろそろか?」

「まだ大丈夫じゃない?2週間前からで大丈夫だって。」


2週間前からか。…これアイドルとかいると考えると売上すげえことになるんじゃねえか?

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