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転生したらしい

2年前に書いたやつを載せます


 毎日僕らは鉄板の上で焼かれている。

 「いやになっちゃうなぁ」

 『何言ってんだよ』

 『俺なんかたい焼き人生これで344219回目だぜ』

 「でも僕この先ずっと焼いて食べられる人生なんて嫌だ」

 『たい焼きなんだからしかたねえだろ』

 『そういう運命なんだ俺たちは...』


 色々話しているうちに彼は買われていった。

 




 『まいどあり!』

 安田は客への対応が終わり一息ついている


 【安田ってだれやねん】だって?

 説明しよう!

 彼の名前は(やす)() ()()() 56歳 独身

 たい焼き一筋で生きてきたエキスパート!33年間たい焼きを焼き続け、触れたたい焼きの感情が分かるらしい。

 

 『腹減ったなぁ』

 と安田は言い僕を掴む。

 「今日は安田に食べられるのか」

 僕は口の中に入れられるとぐちゃぐちゃにされて飲み込まれた。

 





 ある日の朝、僕は限界に達した。

 「もう嫌だ!うんざりだ!」

 その時!

 謎の光が僕を包んだ。

 すると僕は宙に浮き、自由に動けるようになった。

 「う、うごける!自由だ!」

 『た、たいやきが...』

 「なんだ安田、怖いのか?」

 『な、なんで俺の名前を...』

 なんか僕の声聞こえてるらしいな。

 「安田には何度も焼かれてるからな、説明してあげるよ」

 「僕らたい焼きはそれぞれ意思をもっていて誰かに食べられてなくなっても安田が作れば僕らは生き返る、でも廃棄されたやつは二度と戻ってこない」

 「まあ、だから僕は安田を知ってるんだよ」

 『じゃあお前は何で浮いてるんだ?』

 「それはわからん!だが一つ分かることがある」

 『なんだ?』

 「それは僕が安田に怒っているってことだ!」

 『なんで怒ってるんだ?』

 「この前小さい子に言われたんだよ...」

 「チョコとかカスタードがいい!って」

 「僕だって好きであんこやってるわけじゃないんだ!」

 『なんだと!ふざけるな!なにがチョコだ!カスタードだ!たい焼きにあんこ以外を入れるなんて絶対にありえない!』

 「ありえないのは僕の方だよ!」

 「僕はチョコになるんだ!」

 僕はそう言うと尻尾で安田の顔を叩き店から出ていった。






 空を飛んでいたら海が見えてきた。

 潮風が心地よい。

 それに泳いだらとっても気持ちが良さそうだ。

 「ひと泳ぎするか」

 僕は海に入った。

 「うっひょーー!広いなぁ、心が弾むなぁ」

 海の底についたとき僕は気づいた。

 体がふやけてバラバラになってゆく。

 「な、なんで」

 「ぼ、僕まだ死にたくないよ」

 僕の体はバラバラになり目の前が真っ暗になった。






 あれ?

 生きてる?

 ここどこだ?

 ん?人間の体?

 目の前に画面のようなものが出てきた。

 

 

 あなたは転生しました。

 この世界を生きるための知恵とスキルを与えます。

 ご武運を。



 なるほど、僕は人間になったのか。

 スキルってどんなのだろ。

 「ステータス」

 自分のステータスが目の前にでてきた。

 えっと...スキルは...


 スキル

 たい焼き...手からたい焼きが出る


 「えっ?」

 手からたい焼きが出てきた。

 そして僕は何の抵抗もなく口へ放り込んだ。

 「粒あんだ」

 僕ってこんな味だったのか...。

 って食べてる場合じゃない!このままじゃ野宿になっちゃう。

 なんか西の方に街がある気がするからとりあえず西に行こう。

 西に2時間ぐらい歩いた頃、街が見えてきた。

 「よかった!これで野宿は避けられる」

 「ん?」

 頭に【通行料】って文字が流れ込んできた。

 もしかして、街に入れないのでは?

 「うーむ、どうしたものか..」

 悩んでいると、後ろから馬車の音が聞こえてくる。

 「そうだ!」

 ちょっと売り込んで、稼げばいいじゃないか!

 「すみませーん!」

 僕は手を振りながら、馬車に向かって言った。

 『どうされましたか?』

 馬車が止まる。

 「私、たい焼きという食べ物を売っていまして」

 『たい焼き...聞いたことない食べ物ですね』

 「これは私の国のお菓子でして、中にあんこという豆を煮詰めたものがいます」

 と言いながら、僕はたい焼きを渡した。

 「それは差し上げます」

 「もし美味しければ、買っていただけると嬉しいです」

 馬車の人がたい焼きを食べる。

 『お、美味しい!外はパリパリ中はもちもちしていて甘い!』

 『これは1ついくらなんだ?』

 「こちらは1つ銅貨5枚になります」

 『それなら5つ貰おう』

 「ありがとうございます!」

 『はい、銀貨2枚と銅貨5枚ね』

 「丁度ですね」

 「えっと...紙袋とかって持ってたりしますか?」

 『それなら荷台にありますので少しお待ちください』

 あーよかった。 

 これで街に入れる。

 『ありましたよ、どうぞ』

 「ありがとうございます」

 「こちらたい焼き5つになります」

 『いえ、こちらこそありがとうございます』

 『また機会がありましたら買わせていただきますね』

 「はい!」

 そして馬車は去って行った。


 よし!これで関所を通れる。

 街へ向かおう。

 




 1時間ぐらい歩いてようやく関所に着いた。

 僕は通行料の銀貨2枚を渡し、街に入った。

 やばい。

 残りの銅貨は5枚。

 これだけで宿に泊まれるはずがない。

 またさっきのように売り込んでみるか。

 とりあえず暇そうな人を探そう。

 


 歩いていると広場に着いた。

 広場の真ん中には噴水があってその噴水の縁に座っている人がいた。

 この人にしよう。

 僕はその人に近づき、さっきのように売り込んでみた。

 まず1つ試食として渡して

 「もし美味しければ買っていただけると嬉しいです」

 その人がたい焼きをひとかじりする。

 『うまーーーい!!!!』

 『なんだこれ!』

 『初めて食べる味だ!』

 その人が叫んでいると周りがこちらに注目し始める。

 『買うよ!いくらだ?』

 「1つ銅貨5枚です」

 『じゃあ10個くれ!』

 「ありがとうございます」


 やり取りが終わりその人はどこかへ行った。

 その後このやり取りを聞いていた者たちがこちらへ集まる。

 『私にも1つください!』

 『私も!』

 『俺も!』

 全ての人を対応し終えると、もう夕方になっていた。

ここまでしか考えておりません

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