third
前回のあらすじ
Violenceに襲われるも撃退に成功した和泉。今回はその後のお話。
「あー戻れてよかった、戻れなかったらどうしようかと思ったよ。
「敵が人間から化け物になったんですから戻れて当然ですよ。」
和泉はAIから呆れ気味に突っ込まれた。
「そういえば聞いてなかったけど名前なんていうんだ?てか、なんで俺の名前知ってたの?」
「名前はありません、後者の質問はマリアナ・ウェブには全ての情報があるからです。」
「そういうこと、でも名前ないのは不便だよな…あ、じゃあおでんって名前はどう?」
「クッソダサいですね、大方ODDS &ENDSに影響されたと思いますが、それにしてももっといい案があったと思いますが?」
「う、うるせぇ!おでんでいいだろ、もう!」
「ま、いいでしょう。」
ふと、何かに気づいたかのように和泉は眉をひそめる。
「ん…?なんで名前の語源がわかった?」
「マリアナ・ウェブにあったあなたの情報から推測しました。」
「え?そんなこともわかるっていうどんだけ情報が集まってるの?」
「この世界存在するほとんど全ての情報です。もちろん和泉さんが今までに話した全ての情報も、です。」
さらりとAI、おでんから言われたことに驚愕の色を示す。
「え?何それ?おでんって盗撮が趣味だったの?」
「そういうことじゃなくて、この地球上で起こった全てのことを記録してるだけです。」
「へぇー、気持ち悪いけどおでんがいればどんな敵も楽勝だな。」
「悪いけど今の私はそんな力はないですよ。」
「え?」
「当たり前じゃないですか、そんなことしたらほかの人が不利になってしまいます。」
「おでんみたいなのがいるのって俺だけなの?」
「はい、あなただけ特別です。」
「そりゃなんで?」
「今はまだ教えられません。しかし来たるべきときが来たらしっかり教えます。」
「じゃあこれからも俺一人で頑張らないといけないってことか…」
「できるだけサポートはしますから。」
しばらくの雑談をしながら歩道を歩く。
パトカーが大きなサイレンを鳴らして和泉の側を通ると少しうるさそうにした。
「あ、やべ。」
「どうしたんですか?急に。」
「いやさ、俺は今死んだことになってるわけでしょ?って言うことは家に帰れないってことじゃん。」
「今気づくんですか?遅すぎます。待ってください、今ちょうどいい宿探しますから…あ、ありました。」
「行ったところで金ないし…」
「そうなると思って準備してます。デスゲーム内にウォレットというタグがあると思います。」
「あ、あったこれか。」
開いた瞬間驚愕を顔に浮かべた。
「ひゃ、100億!?」
「マリアナ・ウェブの力を駆使すればこのぐらい造作もありません。」
おでんは誇らしげに胸を張る。
「とりあえずこれで今日の寝床は確保できそうだな。」
画面に表示されたとおりの道を歩いていく。
が、今日という日は平和に終わらなかった。
視界の先にあった建物が煙を上げながら崩れていく。
「!!おい、もしかしてあれってさっきの奴か?!」
「わかりません、ですがその可能性も捨てられません。」
「とりあえずいくしかないって感じか!」
そう言って和泉は走り出す。




