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最弱設定で生きてます。  作者: 始月
3/5

魔法

魔女。この世界の恐ろしいものの一つ。

そして今目の前にいるのは可愛らしい女の子だった。

「して、まずは名前を聞こうか。」

淡々と話してるけどなにこれ?

魔女が幼女?でもさっきまで大人だったし、口調もこんな感じだったし……。

「おい、何を黙っている。まさか、この可愛さにみとれていたの?」

「ち、違う!ていうかその姿はなんだ?!お前は魔女じゃないのか?」

いまだに信じられない。こんな子供がウェストを半壊?冗談じゃない。

「そうよ。私が魔女イザベラ。あなたは?」

「えっ、あー俺はエアル…です。」

なんで自己紹介してんの、俺。

そういえば気になっていたことがある。

「おい、俺に魔力があるって言ってたな?どういう意味だ?」

そう、なぜ魔力のない俺にそんなことを?

「私には魔力が見えるのよ。驚いた?」

そういった彼女の目を見ると左目に光がなかった。

「あなたには魔力があるわ。しかも人の何倍もね。」

そんなはずはない。だって、俺は……

「魔力がないって言われたのね?」

悔しかった。

誰もが持っているもの。それがない。

どうして俺が……!

「安心なさい。あなたにその魔力の使い方、教えてあげる。特別よ?」

「俺の魔力?」

「あなたのそれは白魔法ってよばれているわ。主に私にだけど。」

聞いたこともなかった。でも、魔法が使えるなら、

「教えてくれ!」

「ください」

「…教えてください。お願いします。」

こうして俺は魔女と数か月ほど過ごすことになった。

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