表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マギクラフト・マイスター  作者: 秋ぎつね
86 暗示事件篇
3292/4342

86-39 マキナの調査

『ゼーガとペギーの2人、発見したようですね』


 彼らの増援要請信号は老君も受信していたし、何より途中経過を『覗き見望遠鏡(ピーパー)』で見守っていたのだ。


『ここは、不自然ではない形で支援しますか』


 ここで、デウス・エクス・マキナ3世の出番である。


*   *   *


「何、マキナ殿が?」

「はい」


 『アヴァロン』では、デウス・エクス・マキナ3世の突然の来訪に少し戸惑っていた。

 が、それは、マキナとしてはいつものこと。

 最高管理官トマックス・バートマンも慣れっこになっている。

 すぐに秘書自動人形(オートマタ)のマノンとシモーヌを引き連れ、マキナの乗機『アリストテレス』を出迎えた。


「ようこそ、マキナ殿」

「トマックス殿、しばらくだな」

「今日は何か?」

「いや、特にこれといって緊急の用事があるわけではないが、『バックドア』について何か進展があったかと思ってな」

「ああ、それでしたら……」

「どうした?」


 ここでトマックス・バートマンは、ゼーガ・ランバンとペギー・ゼノスからの増援要請信号について説明した。


「なるほど。……よし、俺が行こう」

「よろしいのですか?」

「なんとなく……勘だが、重要な発見があるような気がする。このまま行ってみるよ。ウラウの町、だな?」

「そうです」

「よし。……後ほど、搭載している『魔素通話器(マナフォン)』で報告するから」

「お願いします」


 というわけでマキナは、着陸したかと思ったら身を翻して機上の人となったのである。

 そして『アリストテレス』は再び大空へと舞い上がった。


 こうしてデウス・エクス・マキナ3世は、大義名分を得たのである。


*   *   *


 『アヴァロン』からウラウの町までの距離は400キロ弱。

 『アリストテレス』は時速200キロで飛び、2時間で翔破した。


 時刻は午後2時。

 『アリストテレス』を町の郊外に着陸させたマキナは、従騎士レイをお供に、ウラウの町へ向かった。


 そして『販売代理店』へ。


「あ……マ、マキナ殿!?」

「ど、どうして……」


 マキナが顔を出したので驚くペギーとゼーガ。


「いや、たまたま『アヴァロン』へ行ったら、『バックドア』の手掛かりが掴めたらしいというんでな」

「でも、心強いです」

「それにしても、よくここがわかりましたね」

「そこはいろいろあってな。……例えば、その『信号発信機』の信号を探知することもできるしな」

「さ、さすがマキナ殿ですね」

「す、凄いです」


「それより、何を発見した?」


 感心するゼーガとペギーだが、マキナは要件を優先する。

 実は知っているのだが、それを言うわけにはいかない。


「はい、実は……」


 ゼーガ・ランバンがマキナに説明していく。


「なるほどな。その『銀色のトレイ』は中だな? 店長と店員も」

「は、はい」


 というわけでマキナは2人と共に店の中へ入り、店長マオリクスと店員テツヤ・レアーラを紹介される。


「こちらが店長のマオリクスさんです。それと店員のテツヤ・レアーラさん」

「デウス・エクス・マキナだ」

「おお……お会いできて光栄です」

「調査に協力してもらいたい」

「はい、それはもちろんです」


 店長はマキナのことを知っており、協力を約束した。

 そこでペギーはまず、証拠品である『銀色のトレイ』について説明を行う。


「なるほど。その『銀色のトレイ』は?」

「はい、ここに」


 ペギーは押収したトレイを差し出した。


「これか。お、なかなか綺麗にバラしてあるな」


 そう言いながら、マキナは確認をしていく。


「なるほど。これは確かにバックドアを仕込むための魔法陣だ。光属性の魔結晶(マギクリスタル)をここに1分間以上置いておくと書き込まれてしまうようだな」

「やはりそうですか……」

「マキナ殿が来てくださって助かります!」


 マキナによる解析は素早く、動かぬ物的証拠として『銀色のトレイ』が確保できた。

 だが問題は……。


「わ、わた、私は、ど、どど、どうなるのでしょうか……」


 がたがた震えている店員、テツヤ・レアーラである。


「そうだな……店長、彼と2人きりで話せる部屋はないかな?」

「は、はい。商談室がございます」


 マキナは店長に申し入れ、個室を一時的に借りることにした。

 扉の前では従騎士レイが見張っている。


*   *   *


「あ、あの……?」

「心配しなくていい。そうだな、30秒ほど目を閉じてじっとしていてくれ」

「は……はい」

「これから、この魔結晶(マギクリスタル)に君の記憶の一部を転写する。それを読み取れば、真実がわかるというわけだ」

「そんな事ができるのですか?」

「君が拒絶すればできないがな」

「い、いえ、協力します!」

「よし」


 目を閉じたテツヤ・レアーラに対し、マキナはポケットから出した『魔結晶(マギクリスタル)』に『知識転写(トランスインフォ)レベル6マイルド』を掛けた。


「もういいぞ」

「へっ?」


 何も感じなかったのでテツヤは拍子抜けしたようだ。


「この中に必要な情報が入っている」

「はあ……」

「読み取ってみよう。『知識確認(リードインフォ)』」


 マキナはその魔結晶(マギクリスタル)に『知識確認(リードインフォ)』を掛けてみせた。

 2秒足らずのうちに、必要な情報が読み取られる。


「ふうん」

「ど、どうなのでしょう?」

「君に罪はなさそうだ」

「は、はあ……」

「君は、ここへ来る前に、『教室』に通っていたな?」

「あ、はい。読み書き、計算、それにいろいろな職業のコツを教えてくれる教室に」

「おそらくそこで『暗示』を埋め込まれたんだ」


 ここにまた1つ、事実が判明したのである。

 いつもお読みいただきありがとうございます。


 20220426 修正

(誤)「デウス・エクス・マキナだ。3代目になる」

(正)「デウス・エクス・マキナだ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] >何より途中経過を『覗き見望遠鏡』で見守っていたのだ。 腐「私も生暖かい目で見守っています」hshs ゼ&ペoO(なにかぬるっとした視線を感じる…) >『ここは、不自然ではない形で支援し…
[一言] >>突然の来訪に少し戸惑って エ「何かやらかしたのが居るのかと戦いてる?」 胃「えっ!?」 >>身を翻して 胃「ふぅ・・・・」腹さすり >>驚くペギーとゼーガ 撒「何か悪い事でもしていた…
[一言] >>マキナの調査 こちらは合法。 >>ここで、デウス・エクス・マキナ3世の出番である。 たまたま近くを通りかかったのだ! >>が、それは、マキナとしてはいつものこと。 いつもアポ無…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ