第5部屋目 なんなんだアンタ達。
暴露・暴虐・嫉妬・淫奔、闇に蔓延る力を以って~
最近youtubeの、よんでますよ、アザゼルさん。というアニメが好きですね。4月からアニメ二期がやるので絶対に見ますね(*´∀`*)
遺産分割とか何か学生の僕には難しいんで細かいことはスルーでお願いします。
「いいか!?この2人に遺産分割してだなぁ・・・。」
「う~ん・・・でもやっぱり色々面倒のようだけど・・・。」
「確かに・・・1歩間違えれば家庭裁判になりかねん。」
「でだな、瀬良。ここの問題がこうで・・・。」
「・・・・答えは4?」
「お、そうだ。すごいじゃないか。」
「・・・・////」
さて、俺は瀬良が分からない問題があるから教えて欲しいというので、今現在教えている所だ。俺は今ニートだが、中高生の成績はかなり高かった。大学には出ていないが。流石に高卒で働くのは難しいだろうか。
「・・・・龍兄?」
「ん?あ、すまん。で、次の問題は・・・。」
まぁ深く考えず、今は気楽に行こう。瀬良に悟られたら大変だ。瀬良普段普通に装っているいるが、内面は相当悲しい筈だ。まだ中学3年生という年齢で親をなくしたんだ。無理もない。
「遺産分割はだな、遺産が一体としてもつ経済的価値をなるべく損なわず・・・。」
「わかっているわ。各相続人に遺産を適正に分割・・・。」
さっきから難しい話をしているのは俺の兄と姉だ。相変わらずなようで。だが、こんな騒がしい2人でも俺は尊敬している。皆から信頼されている医者に、斬新なアイデアから若者を虜にするファッションデザイナー。こんな兄姉がいるんなんて俺は大変だな。
まぁ時には優しく、時には厳しく。とても頼りになる2人で、俺は2人に憧れている・・・のだが。
「できれば2人の生活を補う為に使いたいわね。」
「ああ。親父と母さんの自慢の2人だ。大事にしなければ。」
「2人できちんと分け合い・・・互に励まし合う・・・だったら!」
「どうした?何か名案でも思いついたのか!?」
「ええ。こんな関係ならば・・・いっその事私と瀬良と龍騎が結婚すればいいのよ!」
「な、なる程ぉぉぉぉ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・この人達時々無理です。
「さっきから何馬鹿な事いってんだ。」
スパパーン!という甲高い音がリビングに響き渡る。俺は瀬良にジュースを持っていくために持っていたお膳で2人の頭を叩く。2人は頭を抑え涙目で俺を睨む。綾姉さんは可愛いが、佳祐兄さんははっきり言って気持ち悪い。ヤメロもう一発殴りたくなる。
「なによ~、2人の遺産について話し合ってたのに。」
「そうだぞ龍騎。いきなり酷いじゃないか。」
「アンタらの発想が酷いわ!なんだ俺と姉さんと瀬良が結婚って。近親相姦どころか一夫多妻すら認められてないぞ。」
「そんなもん無視すればいいんだよ。大丈夫だ、バレなければ。」
「そうよ。バレばければいいのよ。」
前言撤回。この人達は尊敬できません。なのでもう一発叩きます。喝を入れます。
パーン!パパパパパパーン!
「うぅ~・・・冗談よ。」
「そうらひょ。ひょうらんらひょ。」(そうだぞ。冗談だぞ。)
兄さんにはつい叩きすぎてしまったようだ。顔が腫れている。うわっ叩いた俺が言うのもなんだがキモッ。
「まったく。」
俺が呆れると、綾姉さんは納得がいかないっという顔をして、瀬良に話しかける。
「むぅ・・・あ、ねえ瀬良。龍騎と結婚したいって思わない?」
「・・・・したい////」
え。ちょっとマテ。今瀬良なんつった?え?結婚したい?血痕?血液・・・刺し傷・・・包丁・・・ヤンデレ。って違う!なんだ今の連想は!?何故関係ない想像をしているんだ俺は!?ギャルゲか!ギャルゲなのか!?いや・・・ホラーゲーか。
「ほら、瀬良もしたいって言ってるんだからいいんじゃない?」
スパーン!
「うぅ・・・痛い、酷い。」
まったく。この姉は。仕事面以外は全然ダメだな。俺が言えた義理じゃないが。
「・・・・龍兄、お腹空いた。」
瀬良がお腹を両手で摩りながら涙目付きの上目使いで俺を見る。うぐっ。いくら妹とはいえなんて可愛いんだ!普段からジト目な瀬良だからこういう可愛い顔は中々レアだ!
「・・・・龍兄、できちゃった。」
スパーン!
姉さんが俺の耳元でとんでもない事を言うのでまた叩いてやった。何を言い出すんだこの姉は。頭おかしいのか。俺は姉さんを叩いた後、キッチンに向かって料理を始める。今日はきんぴらごぼうとマーボー豆腐だ。ちなみに兄さんは暫くして気を失った。出血多量で死んだか?
「うーん・・・中々良い案だと思ったのになぁ。まったく、龍騎は何で分かってくれないのかしら。」
「逆に聞くけどどうやったらそんな案が出たのか不思議だよ。」
俺は話ながら包丁で野菜を切る。
「・・・相変わらず料理上手ねぇ。」
「姉さん、そう言うんだったら少しは料理を上達させようよ。」
「無理よ。」
即答かよ。
「でも、俺がいなくなったら誰が料理を作るんだよ。瀬良に作らせるとか言うなよ。」
「うぐ。」
図星かよ。
「だ、大丈夫よ。私だってやればできるんだから。」
「そう言ってカレーを謎の物体に変化させた人は誰ですか?」
「・・・うえ~ん、瀬良~龍騎がいじめるよぅ。」
「・・・・綾姉、頑張れ。」
「ひ、酷い!」
「酷くねーよ。むしろ妹に料理を作らせるという発想が酷いわ!」
俺が引越しする前に一度姉さんには色々教えた方がいいだろうか。料理とか掃除とか家事全般とか。俺が引越した後この家は大丈夫だろうか。姉さんや兄さんはまぁ弁当とかでも大丈夫だし、家事なら兄さんがそこそこできる方だし、瀬良も一応できる。だが、瀬良は今は受験という大事な時期だ。家事をする時間はないだろう。一体どうすべきか・・・。そう考えていると、ふと思い付いた。
「なぁ姉さん、瀬良も一緒に暮らせないか?」
「え・・・ま、まさか龍騎・・・瀬良と夫婦の契を結ぶつもりじゃ・・・。」
スパパパパーン!
「次言ってみろ、今より酷い事になるぞ。」
「う、うぅ・・・ごめんなさい。」
まぁ流石にこれ以上叩きすぎると可愛そうか。次は勘弁しよう。
「で、瀬良と暮らしていいかってどういう事?」
「ああ。瀬良は受験の時期だし、何より秋風アパートは中学校も近いし、瀬良が行こうとしている高校にも近い。だから都合がいいんじゃないか?って思ってね。それに姉さんや兄さんも忙しいしね。」
「う~ん・・・確かに。でも、龍騎も仕事するんでしょ?大丈夫なの?」
それ確かにごもっとも。だが、そういうのはすでに手配ずみだ。俺は部屋に一旦戻り、ある紙を取り、姉さんに渡す。
「これって・・・五郎さんのお肉屋さんのバイト合格書?」
「ああ。バイト合格書っていうのも変だが、実は五郎さん、バイトする人を探していてさ、前から五郎さんに誘われていたんだ。これが丁度良い機会だと思ってさ。朝の11時から夕方の4時までで、週3回だしさ。」
「へぇ~。いいんじゃない?後で佳祐にも話してみるよ。」
「ああ、頼むよ。兄さん今死んでるから。」
「ええ。分かってるわ。」
「・・・・龍兄、御飯まだ?」
「ん?ああ、もうすぐできるよ。」
俺は少し急いで料理を仕上げる。その臭いに兄さんも目を覚ます。俺は皿に料理を盛り付け、テーブルに運ぶ。そして皆で料理を囲み、手を合わせる。
「「「「いただきます。」」」」
家族の暖かさはいつもと変わりなかった。
僕もそろそろ受験です・・・(´;ω;`)ブワッ