表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
河川敷近くのアパート  作者: 申請なる紙。
第一章 人生再スタート
2/10

第2部屋目 狂ってるテンプレ

・・・結膜炎にかかりました。目が痛いです。

俺はとりあえず、姉さんから貰ったアパートの場所を示している地図を持ち、探索中である。

名前は[秋風アパート]だと。風流なアパートかなぁ。夕陽見れるかなぁ。

なんて呑気な事を考えながら商店街を歩く。


「・・・暇だなぁ。」


そう呟いて店に並ぶ商品をチェックする。今日はきんぴらごぼうでも食べようかなぁ。


夕飯を考えていると、商店街の路地裏から女の子の叫ぶ声が聞こえた。


「ん?かつあげか?こえー世の中だなぁ。」


女の子にかつあげするなんざ男として最低だな。と思っているだけで結局は何もしないんですけどねー。

女の子に同情しながら路地裏を見る。暗くてよく見えないな。少し奥のほうか。

だが、通り過ぎようと思ったさきに聞き覚えのある声を聞いた。


「イヤァァァァァ!すんません!お金持ってません!お許しをぉぉぉぉ!」


・・・ん?ちょっと待て。え?もしかしてかつあげされているのは男ぉ!?マジで!?


「しかもこの声は・・・。」


俺は予想が的中しない事を願いながら路地裏に入る。たのむからあの馬鹿ではありませんように。


「おい!」


俺が叫び声を上げると男にかつあげしていた女子達が振り向く。その中には中々の美少女もいた。

って今はそこじゃなくて。俺は女子達の後ろにいる男を確認する。そこには・・・


俺が高校生の頃の同級生がいた。


「なんだあんた?」

竹刀を持った美少女が俺に向かって言った。そして勿論俺はこう言った。





「おい!もっとやれ!」






その言葉を合図に女子達は俺の旧友に一気に殴りかかった。意外とノリがいいな。


「ちょ・・・やめ・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁあ!痛い!具体的に痛い!ていうかお前龍騎だろ!お前調子乗ってんじゃ・・・うぎゃぁぁぁっぁぁぁぁぁ!?違いますあなた達じゃありませ・・・【メシッ[骨が]】うぎゃ。」


数十分間の嵐を食らった旧友。顔は腫れ上がり見てて吐き気がする。

そういえばコイツの紹介が遅れたな。コイツの名前は田中 (たなかいさむ)だ。馬鹿でキモくて高校の頃女子に近寄っただけで脛を蹴られるという謎のスペックを持つ男だ。あと目が悪いのにメガネをつけていない。

強いていうなら葬られキャラ。


俺が旧友の紹介をしていると竹刀を持った美少女が俺に声を掛けてきた。


「おい。あんたさっき私に命令したな?」


「は?いやでもお前ら結局コイツ殺っちゃたじゃん。」


「それはしょうがない。だってコイツ見てると脛蹴りたくなるし。」


あ、やっぱり。凄いな勇。お前は催眠術でも使えるのか?お前を見た女子が「脛を蹴りたい。」って言って後を断たないぞ。


「で、俺帰っていい?」


「いいわけないだろ!」

ビュッっと俺の目の前に竹刀が向けられる。コワッ。


「この私相手に命令なんざいい度胸してるな・・・よし、じゃあ一騎討ちしようぜ。」


一騎討ち?あの昔の戦国武将さんが名乗って一対一で決闘するやつ?


「なんでだよ。する必要ないだろ。」

そう言って帰ろうとすると他の女子に道を塞がれる。ありゃま。これ少しヤバいかも。


「逃げんなよ、このヲタめ。私に命令したこと後悔させてやる!」


え?俺ヲタ決定?せめてニートにしてくれよ。自由を作る人の意味でフリーターでもいいけど。


「わかった、わかったから。ったく、何でこんなめんどくさい事に。」


実際俺は強い訳ではない。昔、じいちゃんに護衛術として空手を習ったくらいだ。しかも相手は竹刀を持っている。勝ち目は無いに等しい。


「じゃあ行くぞ!杉原(すぎはら) 紗香(さやか)!」


「・・・奥村 龍騎・・・。」


うっわ死にたい。やべぇ恥ずかしい!どうしよう死にたい。


「せやぁあああ!」


ビュウ!「危な!」ジャリリィィィィン!

俺は相手の先手をかなりギリギリで避ける。そしてそのまま竹刀は壁をかすり火花が散る。


「ちょお前危な過ぎるだろ!」


似合わない!こんな美少女が竹刀振り回して火花散らすとかあり得ない!


「へっ、竹刀は女子のたしなみだぜ!」


「絶対違うだろ!〈ビュン!〉おわ!?」


髪の毛少しかすりやがった!こええよ!かすった髪の毛の先端が綺麗に無くなってやがる!

しかしこれ以上避けていたらいずれ直撃してしまう。どうしようか。



十分程避けていると流石に体力が尽きていく。ヤバいな。しかも追い詰められた。


「これで終わりだぁ!」


そう叫び声ながら竹刀を振り上げる美少女。そして俺は後退りする。しかし、運が良いのか、勇の遺体(笑)が足につっかかり後ろに倒れる。そして俺の足が竹刀に直撃し竹刀は回転しながら空中へ。しかもその竹刀が美少女の後頭部に直撃!


「痛っ!」


そして俺に向かって倒れる。そしてそのままーーーーーーー



チュッーーーーーー



口付けされた。



zzz・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ