第10部屋目 ただいま
更新遅くなってスミマセン・・・また新しいの書いちゃいまして・・・。
「・・・嫌・・・か?」
恵里菜は悲しそうに瞳に涙を浮かべながら上目遣いで俺に聞く。やめてくれ!普段とのギャップに萌える!
・・・おk、落ち着こうぜ俺。これは夢でもギャルゲでも漫画でもない。現実だ。
そして目の前の美女は俺の幼馴染の恵里菜。普段から俺に暴力の嵐や罵倒を浴びせたりする奴だが、俺は知っている。俺のことを心配してくれてた事を。
だが、まさかそれが恋愛としてのだったとは誰がわかるだろうか。
ふと昔の思い出が頭をよぎる。
「待ちなさい、龍騎ィィィィ!!」
怒り狂う猛獣が如く。恵里菜は自転車で全速力で走る俺に対し普通に走って追いついてきてる。
「俺が何かしたのかよ!」
「私が着替えるとこ覗いたろ!」
「覗いてねーよ!つか何で教室で着替えてたんだよ!女子更衣室とかトイレとかあっただろ!」
大量の汗を流し今にも死にそうな顔をしてる俺。
「女子更衣室は部活生で満員、トイレは現在点検中だ!」
「あぁそうかい!確かにそれは教室で着替えるのも無理はねぇな!」
「うむ、だから大人しく私に捕まれ。説教してやる。」
「それだけはマジ勘弁!」
俺はさらにスピードを上げる。が、しかし。
「お前ごときのスピードで、私を追い抜けるとでも?」
「ヒィィィィ!化物ぉぉぉぉ!」
「ふむ・・・龍騎、私に捕まれば今だけこれをやろう。」
走りながらカバンに手を入れある物を取り出す。
「そ、それは・・・アルティメットエッチスケッチワンタッチ!」
アルティメットエッチスケッチワンタッチとは、要はエロ本である。きわどさ、マニアックさ、それらは全てのエロ本を凌駕する。そのせいか入手は困難を極めるエロ本・・・。男なら誰もが憧れる究極の一冊。
「な、何故それを!」
「ふ、今日田中から没収した。ホントは燃やすつもりだったが・・・さぁ、どうする?」
「クッ・・・!俺の・・・負けだ・・・!」
俺は自転車を止め、膝を付き、両手を挙げる。これもアルティメットエッチスケッチワンタッチの為だ!プライド何かいらない、男として、人の本能に従っただけだ・・・。
「そうか・・・では。」
ビリビリビリィッ
俺には信じられなかった。目の前の惨状が。いや、信じたくなかった。
「う・・・うわああああああああ!」
俺の目の前で・・・アルティメットエッチスケッチワンタッチが・・・引き裂かれた。
「貴様の血は・・・何色だあああああああ!」
俺は我を忘れ恵里菜に立ち向かった。だが、相手は恵里菜。勝目は無に等しい。
恵里菜は瞬時に俺の背後に周り、襟元を掴む。そして強力なチョップを叩き込む。
「お前の未来の為だ、来い。」
その声を最後に俺の意識は途切れた。
・・・・嫌な思い出だよ!トラウマだよ!つか何でこの状況でこの回想なんだよ!
「龍騎・・・?」
恵里菜は不思議そうに俺を見る。
「んん!?あぁ、大丈夫だ、あぁ大丈夫だ。うんうん大丈夫大丈夫。そう、俺は大丈夫。」
「大丈夫を連呼してるあたり大丈夫そうではないのだが・・。」
「いや、気のせいだ、心配するな。それで・・・えーと・・。」
「・・・。」
真剣な目で俺を見つめる恵里菜。
「スマン、今はなんと言えばいいのか分からん・・・。」
「そうか・・・。」
悲しげな顔をする恵里菜に俺は焦る。
「い、いや別に恵里菜のことがキライとかそういうわけじゃないんだ!」
「あぁ分かってる。お前はそういう奴だからな。」
「うぐ・・・。」
やはり全てお見通しか・・・。
「今はまだ何も言えない・・・だが、俺が答えを出せるまで少し・・・待っててくれないか?」
「・・・男ならやると言ったら必ず言え・・・バカ。」
顔を赤くしてそっぽを向く恵里菜。アカン!その表情はアカン!鼻血がががが
「あ、あぁ。」
そして俺は恵里菜を改めて見てこう言った。
「ただいま、恵里菜。」
「あぁ、お帰り、龍騎。」
俺達は精一杯の笑顔で言い合った。まだ言ってなかったしな・・・。
「ふふふ、お帰りぃ♥龍騎くぅん」
「・・・・お帰り、龍兄。」
「ちょっとぉ!もう夫婦みたいじゃない!・・・お帰り・・。」
「おう、お帰り、龍騎。」
「お帰りなさい!兄さん!」
「お帰り、龍騎君。」
「おらさっさとバイトに来な!」
「えぇ!?皆いたのかよ!ていうか五郎さん!おかえりって言ってくれよ!」
・・・皆が俺に向かってお帰りと言ってくれる。そうだな・・・俺は帰ってきたんだ・・・。
「あぁ、ただいま!」
これからは、この愉快な仲間達と。これからの人生を、歩んでいくんだ。
ピロロロロ・・・
携帯が鳴り、俺はディスプレイを開く。すると勇からメールが来ていた。その内容は。
『恋がしてぇ』
「・・・なぁ秋人。」
「何かしら♥」
「勇にたぁっぷり恋というものを味あわせてやってくれ。」
「うふっわかったわ♥」
俺は頭を横に振るい、頬を両手でひっぱたく。
「じゃ、これからもよろしくな!」
その言葉に皆は笑いながらうなづいた。
眠い・・・果てしなく眠い・・・・!




